安定感抜群!(いつもご苦労様です)
昨日は、宿泊営業最終日でした。
昼前「十字峡の展望台から人が川に落ちたらしい」「川に落ちた人がいて手を振っている」次々と小屋に電話が入ります。(阿曽原小屋ではなく110番・119番かも?通報が入る様になったのも、携帯電波のエリア拡大のおかげです)
どちらも救助要請ではないし・・今までも毎年一人前後は滑り落ちる方がいるのですが、怪我をしたって話は聞いたことがありません。
黒部署のY小隊長と連絡を取り対応を協議しつつ、予約帳を調べて下の廊下から阿曽原に向かう方で出来そうな方?に目星をつけて電話を掛け「様子を見てもらえないか」とお願いしてみると、快く引き受けてくださった方がいて、後から「川を覗きながら来たけれど、それらしい人はいなかった」と連絡があり直後に室堂山岳警備隊と川に落ちた本人が連絡が取れて無事に道に戻っていることが確認取れてこの件は一件落着。
次々と到着する登山者の対応をしているうちに「足首捻挫」した人が二人続けて玄関先に現れて、それぞれテーピングして差し上げます。
テーピングが終わった直後「相棒が、阿曽原谷の対岸で足を滑らせてポキッって音がして動けなくなった」と男性がやって来ました。
ダイブツはカレーの仕込みが佳境で手が離せず、取り合えず私一人で救助用の背負いバンド・シーネ等を持って現場に向かいますが、そこそこシッカリした体格の方で私一人で背負ってバランスを崩してもいけないと小屋に無線してスタッフKと遊びに来ていた宇奈月の救助隊員でもあるKの二人に来てもらい前後をサポートしてもらいながら、怪我した足をシーネとテーピングテープで固定して小屋まで背負って搬送します。
その頃にはキャンプ場は、かなり混雑し始めていたのですが皆さん通路を開けて搬送に協力して頂きました。
ヘリコプターでの搬送を考えましたが、日没時間の関係で翌朝に来てもらうことになり、テント泊の方だったので小屋閉め準備で荷物で塞がっていた山岳警備隊員の詰所を空けて怪我人と介添えに同行者の寝床を準備します。
今朝4時半に起きて「膝のテーピング」して上げる約束してた人の手当てをして送り出して~朝食(二人)の仕込みを始めつつ富山県消防防災センター・県警山岳警備隊と連絡取りながら~昨日の怪我人をキャンプ場の阿曽原谷側から吊り上げるのに残っていたテントに声掛けして移動してもらい(朝風呂で留守のテントは、こちらで引きずって)~残っている離れた場所のテントにも強烈なダウンウオッシュでモノが飛ばない様に声掛けして周り~小屋から怪我人を担ぎ下ろします。
六時半過ぎに消防防災ヘリ「とやま」が上空に来てくれて、隊員二名が降下して来て怪我人を吊り上げて一件落着!
昨日は、小屋泊40名余・テント泊150名余と人数的には大爆発ではなかったのですが・・・やっぱり阿曽原?これでもか!って事案が発生してしまったのでしたが、事案対応に人出が取られれば他が穴埋めなければならずスタッフの連携が必須となり、協力して頂いた多くの登山者の方々のおかげで最終日を終えることが出来たのでした。
ドタバタ忙しかったけれど、阿曽原にいるみんなの「信頼関係」「一体感」みたいなものが感じられて良い一日でシーズンを終えることが出来ました。
阿曽原に来て頂いた皆様・来れなかったけれど応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。