阿曽原温泉小屋

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山との付き合い方を

2023-02-28

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ガイド協会武川理事長あいさつ  (左のスクリーンはズームで参加の皆さん?)

十二年前の今日は、山岳警備隊の訓練中に剱岳で殉職した丸山君の命日です。

彼は高校山岳部~山岳警備隊の後輩であり、事故の一週間前には一緒に行った慰安旅行の宴会で大盛り上がりしていた笑顔が目に焼き付いたままです。

昨日丸山家に寄ったら留守で後からお母様と電話で少し話をさせてもらったけれど、会話はしっかりしておられるのだけれどアッチコッチ痛いところが出来て接骨院に通っているらしく、何ともしてあげられないのが・・・。

今日はこれから新幹線駅近くにある丸山のお墓に寄ってから、新幹線に乗って「佐久市」で行われる

第2回 次の世代に繋ぐために!  「山小屋とガイド、そして登山業界人のミーティング」 “登山の炎を絶やさないために、 山と自然にどう取り組み、共に考え、実行するために!”

に参加してきます。

「日本山岳ガイド協会」からお話を頂いて昨年も参加して来たのですが、「山との付き合い方」を考えてゆかないといけない時期に来ているのではないかと?

利用・保全・安全対策が三本柱とは思うのですが、それぞれ難しい問題なのですがどのように周知して理解を得られるようにしてゆけるのか???

「山との付き合い方」をどうしてゆけば良いのか?いろんな方々の声を聴いて勉強してまいります。

朝から汗だくでした???

2023-02-24

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上市から見る剱岳も格好いいのです!

21日冬の「剱岳」玄関口である上市町で「北アルプス山小屋協会」総会が開催されました。

我々黒部地区が担当しなければならなかったのですが、コロナで開催を二回見送ってしまい、さすがに三年連続で事務局を担当するには負担が大きすぎると総会を未開催のまま持ち回り順通りに立山山荘組合に引き継いでもらい三年振りに総会を開催することになりました。

通常であれば関係官庁・来賓・取引業者・マスコミ等々、総勢百名程度の総会~宴会となるのですが・・今回はコジンマリトでしたが様々な意見や溜まっていた案件等々活発な総会にとなり開催して本当に良かったと感じました。

黒部地区が担当している二年間は、総会・研修登山会等「北アルプス山小屋協会」の通常行事は出来なかったのですが、霞が関への陳情活動に都合四回の東京日帰り・日本山岳ガイド協会とのイベント出席・チョイチョイと北アルプス五地区の代表者だけの連絡会等々、それなりにドタバタしておりました。

組合長は引き継ぎましたが、環境省さんと一緒に「これからの山岳利用」の方向性みたいなものを関係各機関と協議しながら考えてゆかなければ、近い将来に取り返しがつかない事態に至るのではないかと危機感を抱いており「何か行動できないか?」と手探りですが動き出そうとしております。(近日「取っ掛かり」的な??を、お知らせいたします)

写真は泊まった部屋から見た「剱岳」ですが、小窓尾根の裏から眩しい朝日が昇り始めました。

実は早朝に喉が渇いて目が覚めて、二日酔いの上に寝惚けたまま廊下にある自販機で飲み物を買いに行き部屋に帰ってきたら・・・キーを持たずに出て行っていたのでオートロックされており部屋に入ることが出来ず。

爆睡している祖母谷のトシを起こすのは可哀そうだし(そもそも彼は少々の事では目を覚まさない男なのですけど) ということで、仕方なく朝風呂に浸かることにしたのでしたが、ここの温泉は温度は低めなのですが・・やたらと温まる温泉で、長風呂して7時頃に部屋に帰った頃には汗が止まらないまま朝日が昇るのを見ることとなったのでした。

少ないといっても・・・

2023-02-20

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締まって硬かったそうです

橋の手摺りの高さ以上の積雪なので、ロープを両岸から張り込んでハーネス着けて万が一に備えながらの作業です。

写真は奥鐘橋先の名剣温泉手前の短い橋ですが、風が抜けない分雪が溜まりやすく本流に架かる奥鐘橋よりも多めですが、例年に比べればかなり少ない印象です。

一般の人には知られることもない仕事ですが、除雪隊のメンバーは締まって硬くなった雪に立ち向かって大汗かいて来てくれたみたいです!

そろそろ

2023-02-15

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こんな巨木が冬場に倒されていることも!

「山に入る」といってもキャリア・難易度などの違いもありますし、利用形態も一般登山だけでなく「バックカントリースキー」「トレイルランニング」「外国人登山ツアー」等数十年前にはごくわずかだった山岳公園利用形態も市民権を得て来たのは事実です。

そんな中で、国立公園管理者である環境省・多くの地主である森林管理所・遭難事故対応の警察と消防・登山道管理や衛生管理に当たる県庁や市町村・現地で公園利用者と直接接する山小屋等々が「登山者が安全に楽しめるように」協力しながらそれぞれ出来る事を遂行してきました。

しかし「奥入瀬渓谷落枝受傷事故」 が発生してしまい行政側が敗訴してしまいました。

他にも以前「立山地獄谷」で、登山道下の湯溜まりで入浴して有毒ガスを吸い込んで死亡するというまさか!の事案が発生して、遊歩道を作ったものとして行政側を相手取り訴訟が行われたことがありました。(さすがに造営物責任は否定されましたけど、なにで訴えられるか予想できない時代?って驚いた記憶があります)

どちらも不幸な事故でしたが「構造物を設置したものが管理責任を問われる!」みたいな空気が出来てしまい・・・現場で整備に当たる我々からすれば「戸惑う?歯がゆい!」思いをした記憶があります。

※参考

溝手 康史先生の

登山道の管理責任

妙義山縦走路・登山道のあり方・登攀路の提唱                                                                                             とても勉強になります。

そろそろ仕組みを考えなければ

2023-02-13

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大雪で登山道が、何ヶ所も欠損してしまいました

そもそも登山道自体が作られた目的・経緯が、宗教・電源開発・森林開発・純然たる登山等々バラバラで、整備するにしても大規模修復・通常整備等によって予算の出所も違うわけで・・・どこからどうなるのか?管理主体は??みたいなところもあるし、それでもはじめから対策・整備量が決まっていれば、行政も予算を組むことも出来るのですが、「突発的な集中防雨での道の欠損や橋の流失」「数年前に発生した地震による落石」等々毎年違ったことが起こるので、その都度応急処置は一時的には近くの山小屋が取りあえず向かってきました。

これまで近くの山小屋などを中心に登山道整備を遣り繰りしながら続けてきたわけですが、コロナ禍に見舞われて山小屋も宿泊者を絞りながらの営業となり併せて従業員・アルバイトも縮小せざるを得ず、いままで余力で熟してきた登山道整備等へも人員を割くことが出来なくなりつつあります。

(近年どこの山小屋もアルバイトが集まらず、根本的な対策が必要になって来ています)

何度も書きますが、山を楽しむには「保護」「利用」「安全」の三本柱が大切なのですが、登山道を整備することで・区域外に入らずに歩ける・土砂の流失防止・整備して歩き易く成れば事故が減る等々が期待できます。

ただし、いろいろなレベルの人が様々な目的で入山されるので整備をどの程度まですれば良いのか??悩ましいところでもあります。

※写真は6月末の夏山シーズン前の唐松岳~祖母谷線下部です。

この標高では藪が生い茂っているのですが、唐松岳付近の標高ではコース上には残雪が大量に残っているし、中間の大黒銅山付近まではマダラに残雪が残るので登山道整備は一度に終わらせることが出来ません。

予算の関係で何度も入れないので、7月上旬に地元救助隊がパトロールで下見してから8月上旬にコース全体の整備入ることになります。

このコースは、餓鬼の田圃 から祖母谷までは、整備前のパトロール時期は、標高が低いので藪が濃く足元が見えないし・・北向き斜面で足元の石が湿気で苔むして滑りやすくなるし・・豪雪地帯の方斜面で登山道がチョイチョイ欠落するし・・・とにかく長いし~大変苦労させられるのです。

元々利用者が少ないコースなのですが、数年前に単独登山者が唐松山荘から下山中に写真現場付近で道から沢に滑落して動けなくなり、家族が帰宅しないので捜索願が出されて捜索活動に入りヘリコプターから発見された事件がありました。発見されるまで一週間ほど?チョコと沢水でしのいだそうですが、単独で利用者の少ないコースに加え道から沢までは藪が濃く発見してもらえなかったみたいです。

★道も大変なのですが!

今大変なのは「トルコ」 午後から銀行に行って少しだけ支援に行ってこようかと・・・。

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