阿曽原温泉小屋

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生きている証拠?

2024-09-04

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落ち着いているとは思うのですが・・・そこは黒部ですから!

前ページの同じ場所ですが、岩壁が崩壊~崩落して河原に堆積して川の流れが右岸側に少し曲がってしまいました。

幸いなことに?登山道は急斜面に狭く作られているので、登山道上には堆積した岩・砂は案外少なく、大部分は河原まで落ちてしまいました。(登山道が川床に近かったら埋まっていたかも?)

元旦の地震で崩落したものと考えられますが、雪崩・大雨・強風に曝されながら現在に至っているので、不安定な浮石等は落ちるものは落ちてしまい取り合えず安定していると考えられます。

しかし、現場を通過時にはノンビリ眺めたりせずに速やかな通過をお願い致します。

ちなみに奥に見える本流に架かるスノーブリッジは、雪の多い年ならば10月に入っても残ることがありますが、今シーズン整備が終わる頃には欠片も残っていないはずです。

ヘルメット!

2024-09-02

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正面上部が崩壊面はキレイです?(手前の巨岩は???)

「下の廊下」の整備に入っているダイブツ達から写真が送られてきました。

黒部ダムから向かって黒部別山谷手前の岩壁が崩壊して河原まで岩屑・岩塊が崩落して来ています。

登山道には案外と堆積土砂等が少ないみたいで、整備は順調に進みそうだとのことです。

今更ながら地震のパワーと黒部の険しさを思い知らされます。 

浮石がへばり付いているのでは?って心配になりますが、地震・積雪・大雨等で既に落ちるものは落ちてしまっているのではないかと思いますが、崩壊面はキレイですが縁は不安定な浮石が残ることもあります。

いずれにしろ「下の廊下」全体はヘルメットと強制はしませんが、岩壁の基部に作られている道だということをお忘れなく!

今シーズンの「雲切新道」について!

2024-08-30

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渡渉ポイント対岸までは、晴れていても急流でした。

先日「池の平小屋」から

「10月初旬に、阿曽原~雲切新道~池の平の予約が入ったけれど歩けるのでしょうか?」

との問い合わせが有りました。

先月のページで やっぱり生きてますⅢ

の中で、雲切新道 の仙人谷に掛かる[丸太橋を架けることが出来なくなってしまったことをお伝えしましたが、今シーズンは川床が洪水で荒れてしまい ・橋脚に使っていた巨岩が無くなった! ・今年予定だった丸太の更新を来年に持ち越した! ・新たに丸太橋を架けるには相当数の丸太・資材が新たに必要! 等々の現場の状況からです。

更には、欅平からのトロッコ列車が運行できる見込みがないことから阿曽原温泉も10月の「下の廊下」往復の利用者のみを想定して縮小営業の予定としました。

これによって、雲切新道利用者も極端に少なくなるだろうと想定して無理して丸太橋を架けることは断念した次第です。

この地点を通過するには、渡渉するしかありません。

水量が少ない時でも結構な水勢で、浅瀬を選んで渡渉出来ないことはありませんが、少しの増水で大変危険な渡渉となってしまいます。(前後で渡れそうなポイントは、ありません)

前にも書きましたが「山は逃げません!」今シーズンに関しては、普通の登山道ではありません!ので今年無理して歩かなくても、キチンと整備され登山者の行き来がある年に歩きに来て頂ければと思います。(中間の「仙人温泉小屋」も今シーズンも営業しないとのことで、もちろん温泉も引いてないはずです)

収容人数の少ない「池の平小屋」にしても、登って来れるか分からない人の予約を入れて枠を埋めておくのも???「困っておられるはず」なにとぞ御理解よろしくお願いいたします。

トロッコ列車の運行再開見通しについて・・・

2024-08-29

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あの頂上の岩塊が・・・

本年元旦に発生した地震により全線開通出来ていないトロッコ列車ですが、27日に工事を担当する関西電力と運行する黒部峡谷鉄道より開通見通しについての発表がありました。

細かい事は省略しますが、

・来年ゴールデンウイークまでに全線開通は無理!(夏に終わるとは限らない!)

・欅平でも被害が確認されており、復旧工事の終了時期・全線開通予定は示されなかった。

ということです。

工事の進捗は、場所が場所だし天候も関係して来るだろうし・・・実際行ってみないと分からん!ってことかと。

これに伴い「黒部エリア」への入山については制約されることになりますが、状況に変化が有れば随時このページで報告いたします。

今シーズンの営業方針について!(こんどこそ)

2024-08-24

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風呂からの紅葉

今シーズンの営業方針については、被災状況が判然としない中で方針をはっきり示せて来なくて申し訳ありませんでした。

現時点での各情報から、黒部ダム~阿曽原間の往復については、整備が終了すれば通行可能との見通しとの判断に至りました。

整備終了時期については、着手してみないと解りませんし台風被害なども影響してくるかもしれませんので現時点ではハッキリと申し上げられません。

なお欅平から宇奈月に向けてのトロッコ列車は、復旧作業が本年中に終了する見込みはないのは変わりません。

以上の事から、黒部ダム~阿曽原間の「下の廊下」の往復計画の登山者向けに

〇「キャンプ場」と「露天風呂」が利用できるように水場・水洗トイレ・草刈り等の整備を行う。

〇小屋の宿泊については、10月初頭を目途に「素泊まり」利用者のみ受け入れる。

・客室は1号2号室のみ整備して、各室10名程度計20名程度(別途食堂でも寝れる様にするかも?)を受け入れ体制の整備(客室・炊事場・談話室・トイレ等)を9月末より行う。

・素泊まり予約については、9月22日頃から現地の電話(0765-62-1148)で受け付ける予定。

といたしました。

・「ビール」「清涼飲料」も用意する方向です。

小屋の営業していなくても、黒部ダムからの往復利用者は若干ではありますが毎年おられますし、本年は空いているからと狙っておられる方もおられるかもしれません。(往復の利点については別にお話しいたします)

山岳警備隊も、10月初旬をめどに阿曽原に常駐体制を取ってくれる予定です。

以上、現時点での方向をお知らせいたします。

突破力!??(想定外はいつもの事)

2024-08-17

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赤色のパイプレンチの柄が微妙に曲がっているのが解かるでしょうか?

二泊三日で、阿曽原水源地の配管とバルブの交換作業に行って来ました。

湧き水を水槽に溜めて、小屋とキャンプ場に分配しているのですが、水槽は何時頃作られたのかも分からない古い設備で、私が阿曽原に入って数年した年に配管・バルブ・水槽の蓋等の交換して以来30年足らず経っています。

今シーズン初めに、水槽から開閉バルブに向かう鋼管のネジ山が錆で痩せて折れてしまいました。

とりあえず仮固定して応急処置しておいたものの、少し水量が増して水圧が掛かり配管がズレると貯水槽の水がダダ洩れ状態となってしまい・・・今シーズンは、今のところ登山者が来れないので「直すならば今しかない!」ってことになりました。

水槽壁に埋め込まれている鋼管を外すには、分厚いコンクイート壁をドリルで壊して新しいものに交換しなければならないのですが、壁内に鉄筋棒が沢山埋められていたりすれば切断に手間かかるし大きな穴を空けてしまえば新しい鋼管の再固定に手間取りそうで・・・。

今シーズンはトロッコ列車が運休している関係で、業者さんを呼ぼうにも日数が掛かるばかりです。 

軽微な修繕は管理委託を受けている阿曽原小屋で面倒見て来ましたが果たして???

流石は大仏! イロイロ知恵を絞って小屋に残っていた部材を再利用する等「金額を掛けずに自分達で修理することが出来そう」ってことになりました。

作業を始めると「想定外」が次々と起こってしまいますが・・・

写真の赤い鋼鉄製のパイプレンチが、少し弓なりに曲がっているのが解かるでしょうか? 古いバルブを鋼管から外す際に、固着していて私と大仏二人掛かりで二本のパイプレンチで外そうとしても外れず・・・パイプレンチの柄に足場単管を小屋まで取りに戻り差し込んで、柄を長くして力を入れた際に歪んでしまったのですが・・真っ直ぐ力が掛からなかったにしても鋼鉄製の柄が曲がるほど頑張ったおかげで?無事に交換作業を済ませることが出来たのでした。

黒部で外仕事をこなしていれば想定外はよくある事! 勉強と経験で得た知恵と鍛えてきた力と技術を駆使して、取り合えずチャレンジしてみれば、それでダメでもチャレンジしたからこそ見えていなかった問題も見えて次の一手も見えて来ることもあるはず?下界でも一緒なのではないかと思うのですが・・・。(大袈裟かっ???)

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