阿曽原温泉小屋

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めでたい!

2024-10-31

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昨晩秋に救助で阿曽原に飛来してくれた 消防防災ヘリ「とやま」

当小屋の「ダイブツ」こと中山浩一氏が、タレントの柴田理恵さんらと共に37個人12団体が「2024年度 富山県功労」として11月1日に富山県知事より表彰されることになりました。

黒部峡谷で働くようになり30年余り、阿曽原温泉の運営は言うまでもなく「危険な遭難救助活動」「H7洪水・H14崩落等々繰り返し発生する災害復旧とその後の険しい山腹調査」「雲切新道新設等の厳しい登山道整備」「送電線鉄塔損壊時等のあり得ない歩荷作業」等々、黒部なればこその困難な事案になればなるだけ彼が中心となって成し遂げて来られたものが沢山あります。

特に昨シーズンは、(いずれも、常駐してくれている山岳警備隊員が・・・たまたま不在時に発生)

〇腹膜炎を発症して動けなくなった登山者の背負い搬送(早期に病院に搬送されなければ???)

〇夜間に転落した登山者を、現場の険しさから小屋までの搬送を断念して朝まで付き添ってビバーク(11月の夜間は放射冷却の極寒のなか、自分をさておいて献身的に遭難者の保温に努めて)

等々の活躍!(ヘリから降下してくれた救助隊員が毎回同じで、顔と名前を憶えてしまうほどお馴染みさんに)

他にも、半月峡先で発生した登山道崩壊を知るや「黒部ダムから向かっている登山者が、現場まで来て通過出来なければ引き返すには無理な距離」と現場に駆けつけて一人で登山道の応急処置を施して通行出来る様にしてしまったことは 昨年お伝えしております。

書き出せば書き切れないほどの活躍なのですが・・「たまたま偶然に、事案に遭遇してしまった」

なんてことはありません!

そもそも偶然遭遇しても、現場に出て動ける体力・知識・経験が無ければ、危険な黒部の現場に入ることは無謀以外の何物でもありませんが、30年余りの活動の中で培って来たモノに加え、民間救助隊員の肩書は有るものの「自分がやらねば」との強い気持ちが無ければ率先して危険な現場に入ることなど出来ないのですから。

今回の受賞をお祝いすると共に、実直で控え目な「ダイブツ」の活躍に目を向けていただき、受賞に尽力して頂いた「警察・山岳警備隊等関係者」に感謝するものであります。

こちらこそ!

2024-10-27

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昨日の十字峡(ガンダムさんより)

十月最終土曜日でしたが、天候にも恵まれ事故もなく終了しました。

小屋もキャンプ場も例年の3割程度の利用者で、特にキャンプ場は例年の大混雑から見れば快適だったみたいで、早朝から出発される方々は小屋泊・キャンプ場利用の多くの方々が玄関に顔を出してくれて「楽しかった」「また来ます」「営業しててくれてありがとう」等々声を掛けて頂きました。

また早くに届いたお客さんには、昨日も気温が高い時間帯に飛び廻っていた「カメムシ」を巡回しながら捕獲してくださった方もおられましたし、何人の方々からも「登山道整備協力金」を頂きました。(台湾からのリン&リーさんからも「このページで知ったから」って頂きビックリ!)

毎年の様に来てビールを楽しんでる徳島からの男性・日本人と結婚した優しそうなコロンビア人の男性・以前黒部で勤務しておられた懐かしい方・初見だけどニコニコ顔の方・「夜中にコーラ飲みました」ってお金払いに来てくれる方・モーニングビール?飲みに来た人!を見て釣られてビール買う方・「生ダイブツ」に会えて喜んでおられる方?・・

小屋の自炊スペースでは、自宅で仕込んで来た手作りメニューで周りの方々と楽しそうに語らっておられた方、キャンプ場でも例年ならば混雑しているし寒いので宴会などは出来ないのですが、ライトの様子で楽しんでいる様子がうかがえました、今年は面倒も見てあげられてないのですが楽しかった証?笑顔とアリガトウを沢山頂くことが出来て、こちらこそアリガトウございましたなのでした。

早い到着を!

2024-10-24

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先日の、阿曽原滝の吹き出しは「カワイイ」ものでした

昨日は前線通過予報で、元々一桁予約でしたがキャンセルが相次ぎ糸魚川からの単独男性一名だけの宿泊でした。

扇沢始発バスで来られたのですが、15時前と早い到着でしたが「東谷吊橋」辺りから雨が降り出したけれど靴の中までは濡れていないとのことで小屋に入られてから雨が強くなり出して・・・。

早目の到着をしていただいて安心していられましたし、ご本人もそれほど濡れずにすんだのでした。

紅葉がやっと「下の廊下」上部まで降りて来ているようですが、最近は日暮れが早くなって来ておりますので、景色に見とれて体力不足体調不良での入山等でペースが遅くなって歩行中に暗くなっては大変危険です。

仙人谷ダムを過ぎてからの 急登~水平道~急下り の厳しい歩きを暗い中を消耗してから歩くのはキツイはずです。

昨年から携帯電話の通信エリアが広がりましたので、到着が遅くなる方は小屋に電話連絡を入れていただけたら少しは安心して待つことが出来ますので頭の片隅にインプット願います。(実は遅い方がいると、他の登山者に「こんな人歩いていませんでしたか?」と聴き込みしたり、仙人谷ダムへ連絡して目撃情報収集したりと心配しているのです)

※危険と判断すれば「お迎え」対応はしていますが・・・基本的に、登山は自分の足で達成するから価値があるものだと考えるのですが?

※土曜日少し余裕があります

今度の土曜日、小屋の宿泊収容に若干名の余裕があります。

事故件数に入らないような事故が?(紅葉は遅い!)

2024-10-23

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肩を脱臼した登山者を消防防災ヘリ「とやま」が吊り上げてくれました

事故件数にカウント出来ない様な「暗くなってからの御迎え」等がポツポツ発生しております。

写真の脱臼事案も、枯れ葉で滑って手を突いたら肩が外れたとのことでしたが山の中では少しの事でも行動出来なくなる恐れが有ります。(昨年も肩脱臼の登山者がおられましたが、最近増えて来ている?)

今シーズンは整備の遅れ・天気回り・コースの制約等で、非常に登山者が少ないのですが事故とは呼べないものを含めて対応率の高さにビビらされます。

今現在の阿曽原は、前線通過予報で生暖かい風が吹き始めたおかげでカメムシが元気になって駆除に奔走していますが・・・宿泊予約が残っているのは一人だけです。

途中で強い雨が降ってくるようならば引き返してくれればよいのですが・・・。

※紅葉情報

今シーズンは、特に気温が高い日が続いて紅葉はまだ「黒部ダム~新越」が盛りみたいです。

阿曽原では見上げたところが色付き始めた程度ですが、前線通過後に寒気が入って気温が下がれば少しは進んでくれるとは思うのですが・・・。

登山道情報!(いい仕事?)

2024-10-20

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先週末、朝起きたら・・・

昨日の土曜日は荒天予報だったのでキャンセルが相次いで、小屋もキャンプ場もガラガラでした。

結局キャンプ場利用は二組で、ベトナム人16人グループのキャンプはリーダーが三度目らしいですが雨の中ワーワー楽しそうにテント張ってましたし、東京からの二人組男子はザーザー降りの中風呂に行ったり何度もビールを買いに小屋まで登って来てくれて「朝までシュラフに入らずに寝てました?」って皆さんそれなりに楽しんでゆかれたようです。

心配された荒天でしたが事故無く終わることが出来たし、小屋泊も空いているので初見の方同士仲良く成られていたり、私も「荒天の中頑張って来られた方々に敬意をこめて」(暇なので)少しお話の御相手することが出来たりして楽しんでもらえたのでは???

登山道については「五ヶ所ほど手摺り番線が緩んでいた場所があった」そうですが、手摺りに手を掛ける際に注意してもらえれば歩ける程度まで整備が進んでいるようです。

ちなみに登山道よりも、滝潜りが何ヶ所もあったみたいでそちらの方が大変みたいでした。

写真は、先週末のお客さんが置手紙(メモ)を置いて行ってくれていました。

「おじちゃん」ってなんだよ!って思いながらも自分の娘より若そうに見えたから「おじちゃん」って呼ばれても仕方ないのですが・・・我々が厨房の中で酒盛りしているのが気になって「心配されてしまう身」になってしまったのだと少し凹みましたが・・・。

あの日は、男子三人組が「おでん」「ジンギスカン?」を自炊して楽しんでいたのですが、就寝前に「二年前にも来てます。写真撮ってもいいですか?」って厨房内の酒盛りに向けて「二眼レフカメラ!」を構えてくれて・・・。

普段の忙しい秋と違って「暇なシーズンだからこそ、お客さんとの交流も出来るのかな~?」なんてことを・・・「ありがとう」を毎日頂けて、改めて「いい仕事だわ」なんてことを感じてしまっております。

強雨の場合は無理しないで!

2024-10-18

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黒部別山谷は、一気に増水することも!

明日の天気予報では、午前中に強雨の予報も出ております。

登山道整備云々よりも、強雨が降り続けば 黒部別山谷 が増水して渡れなくなる可能性もあります。

黒部別山谷まで来てから引き返すには、諦めきれなくなり無理して渡りたくなる気持ちになるのですが・・・無理して渡渉失敗して低体温症になり警備隊に朝まで保温してもらって助かった登山者もありました。

強雨が続くようであれば 絶対に無理なさらない様に!

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