阿曽原温泉小屋

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問題発生時に、どう動けるかが甲斐性!??

2024-05-31

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黒薙川の釜

元々この時期は総会シーズンでドタバタしているのですが、トロッコ列車の本年度全線開通断念!の発表以降、各種打合せやら調整やらが入って来たり、ヤマケイから突然の原稿依頼が来たりで(仙人池のカーちゃんの追悼文的な・・)

今日の午後からは、黒部地区国有林野保護管理協議会・宇奈月方面山岳遭難対策協議会の総会が続いて開催されます。

今シーズンの黒部エリアは、いつもの利用の仕方が出来ない訳ですが、困った困ったと言っていても始まらないし「利用を控えてください!」と広報することが出来ても沢登り・バリエーションルートと同じで入山規制することも出来ないし・・・。

小屋も駅の営業もしていない中で、事故・遭難等が発生した際にはどんな対応が出来るのであろうか?等々関係機関と連携を取りながら対策を建てねばなりませんが、基本的な方針みたいなものを今日の総会で確認しておけたらいいかな~??

問題発生時に、どれだけ動けるかが甲斐性かと!??

今何が出来るのか! みんなと知恵を出し合って来まーす。

小屋は立てますが・・・先走らずに!

2024-05-30

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屋根材の収納は、戦前に作られたトンネル(既に傷みが激しい)

阿曽原温泉小屋は、雪崩被害を避けるため毎年組み立てと解体を繰り返しながらの運営をしております。

今シーズンは小屋を運営するか?しないか?まだ決まってませんが、小屋は建てておかねばならないだろうとの判断です。

2020年コロナ禍元年に、宿泊営業を諦めてキャンプ場管理だけをしたことがありました。

小屋を建てても泊まってもらうことが出来ないならと、建てっ放しの従業員棟兼物置で寝泊まりして小屋本体を建てずに基礎のトンネル等に小屋の部材を収納したままにしておきました。(建築にかかる費用をケチってしまい)

翌年営業再開するために小屋を建ててみたところ、屋根・壁板等の部材の薄ベニヤが緩む・大量のカビが生える等々激しく痛んでいましたが、湿気の多い地下トンネル的なところに長期間収納しておいたからの結果でした。

交換部材も沢山あるわけではなく、建ててしまってからの交換・修繕もままならず・・・出来るだけの薄ベニヤの修繕・薄めたハイターで壁板のカビをふき取ったりと大変なアルバイトをさせられました。

なので今シーズンは、取り合えず小屋を立ち上げますが登山道の状況によっては素泊まり営業も出来ない可能性もあるということを念頭においていただき先走って計画を立てない様に御願い致します。(乾かすだけの為に小屋を建てることになれば、当然布団を引いて眠れる小屋にはなりません)

なお「下の廊下」の登山道状況については、例年通りであれば8月下旬~9月上旬におおよその状態が分かるのですが・・・我々も阿曽原に詰めている訳ではなく、今シーズンを乗り切るために出稼ぎ?アルバイト等々(呑み代稼ぎ?)に出ることになると思いますし、天候・道の損壊程度等により御知らせ時期については若干ズレることもあることを了解しておいてください。

今シーズンの方針について!

2024-05-28

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鐘釣の万年雪は少なく、下の廊下も早く開通するだろうと期待していたのですが・・。

黒部峡谷鉄道(トロッコ列車)は、今シーズンの全線開通を断念 したと正式発表されました。

これに伴い阿曽原温泉小屋の運営方針を決めねばなりません。

●夏シーズン(7月~9月下旬)は開けない。

●秋シーズン「下の廊下」が歩ける様ならば ・素泊まり宿泊  ・テント場管理 みたいな留守番的な運営が出来ないか検討してみる。

(下の廊下コースが、ダメージを受けていないか? 修復が今シーズン中に終わらせることが出来るか?現場を確認してからでないと何とも言えません)

以上、阿曽原温泉小屋の基本的な方針ですが、正確な情報が入り次第変わるかと思います。(留守中の他の小屋で報告があった「勝手な利用」 実際に留守中に客室の窓の下で「熊棚」が作られていた・・・いろんな可能性を考えてます)

●黒部エリアの登山道について

 後立山からの・白馬~祖母谷温泉線 ・唐松~祖母谷温泉線 については、シーズン中に草刈りに入る予定ですが何時になるかは決まっておりません、ここは標高が低く藪が生い茂るエリアなので1シーズンにに一度は刈り込んでおかないと翌年の草刈りの労力は大変なものになってしまいます。

 雲切新道については草刈りには入る予定ですが、仙人谷下部の丸太橋は掛からないと考えていてください。 丸太の腐食が進行しており今シーズン丸太の更新予定でしたが、裏劔方面からの登山者も見込めず、降りて来られても祖母谷温泉から白馬・唐松まで登り返される方がどれだけいるか???

今シーズン上記の路線については、登山者の安全通行の為!というよりも、来年に向けての管理の為!に入ることになりますので、例年通り管理がされていると考えてもらっては困ります。

(当然のことながら、連絡・救助体制なども例年以上に不便となりますので、草刈り終了後でも入山を計画される方は「入るな!」とは言いませんが慎重の上にも慎重な判断をお願い致します)

以上取りあえずの連絡ですが、この先様々な問題が出て来るだろうし・・・他の山を久し振りに歩いてみたいし・・・今シーズン始まる「登山道協力金制度」の運営に注力せよ!って神様からのお導きかもしれないしで??今後まだまだ判断が変わることもありますのでよろしくお願いいたします。

実情を解っていただけるかと!

2024-05-26

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雄山をバックに救助活動中の「県警ヘリつるぎ」

GW前半に、富山県警山岳警備隊の活動を紹介するためのロケが入っていたと聞いていました。

命の番人!捜索救助スペシャリスト24時

日本最強山岳警備隊に密着

という番組になって放映されていたそうです。

GW前半は次々と事案が発生していたと聞いていましたが、忙しかったみたいで取材班も予定以上に撮影が順調に進んで早く下山して行ったと聞いていました。

なんか見たことある人間ばかりが映されていて・・見ているこちらが恥ずかしくなってしまう?番組でした。

見て頂くと分かると思いますが軽装備・経験不足等々起こるべくして起きてしまった遭難事故の多い事!

遭難事故防止の一助になってくれればと思います。

ちなみに撮影クルーの山岳ガイドは、阿曽原で以前バイトしていた女の子の旦那さんだったとのことでした。

阿曽原の卒業生が?元気に仕事して食べて行っているようなので、親でもないのに「安心?」してしまう小屋主なのでした。

組合総会日!(目の前のモノが永遠に、なんてことは?)

2024-05-24

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小黒部谷出合下流の右岸の崩落(高低差80mほど?)

本日は、黒部観光旅館組合総会です。

正月の地震の影響で、黒部峡谷鉄道が全線開業出来ないのでは?との情報も流れるなかでの総会開催となり・・・当組合の組合長としては、重た~い気分での開催になります。

一昨年までコロナ禍で叩きのめされ、昨シーズンから宿泊人数制限しながらも賑わいが戻って来ていたのですが・・・。

救いは平成7年の洪水災害時は、仕入れやアルバイト雇用した後だったので米・ビール・食材等は大汗かいてボッカして小屋に納めたのに誰一人お客さんが泊まりに来る前に使われることも無くなり、バイトにも帰ってもらったり・・・。(平成14年9月も落石災害でやられてます)

当時は小屋を引き継いで間もない時で借金も有って、先に仕入れてしまったものへの支払いが圧し掛かって苦労した記憶があります。(トロッコの復旧に一年掛り、下界に降ろすことも出来ませんでした)

黒部峡谷の地形の険しさ! 積雪量・降雨量の多さによる雪崩被害と鉄砲水等の異常出水! 等々・・・

その険しさと厳しさを体感できるからこそ多くの人々を惹きつける黒部峡谷であり、加えて険しく厳しい黒部での電源開発・治山事業のために101年前から世の為人の為に立ち向かって来た人間の凄さを直に感じることが出来るからこその、黒部での「観光・トレッキング」であり毎年の様に入って来る「テレビ番組作成」なのだと考えます。

写真は、黒部川本流小黒部谷出合下流右岸 に発生していた斜面崩落です。

今回の地震で発生したものと考えられますが、河原に堆積した土砂量が見えますが撮影時までの間に下流に洗い流されてしまったものと思われます。

自然保護・環境保全等々を率先してゆく立場にありますが、黒部を視ていると「目の前のモノが永遠に!」なんてことはあり得ないって解かるし、折り合いつけながらの活動(共生)が大切なのではないかと考えてしまうのです。

速報!(まだ5月です)

2024-05-17

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室堂ターミナル駐車場で待機中の「巨大な除雪車」

昨日からの寒気流入による荒天でしたが、立山黒部アルペンルートは弥陀ヶ原から上部で50cm以上の積雪が!除雪に入ったとのことです。

先日まで夏日が有ったかと思えば、雪が積もったり・・・珍しい事ですが、まだ5月!標高が高い山岳地帯はマダマダ気が抜けないってことです。

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