阿曽原温泉小屋

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激し過ぎ!(今年の黒部は雪が多い)

2025-05-13

写真

欅平・鐘釣山小屋支援プロジェクト ご支援!応援メッセージ!ありがとうございます。

欅平~祖母谷温泉方面の、現在の状況写真が届きました。

写真は、名剣温泉上流の 通称雪崩沢 から祖母谷川に押し出された雪崩デブリです。

デブリ手前の河原に大きな木が立っていますが、比べてもらうと埋め尽くしたデブリ量の多さが解ります。

なにより、デブリの上を覆い尽くす「土砂」「巨岩」「倒木」「腐葉土」等が厚く雪を隠しているのが見て取れます。

これは雪崩が発生した際に、山から引きずられて押し流されて来たものですが雪面を隠して雪の白さが見えないのは大量に運ばれてきた証拠です。

黒部峡谷は、標高が低いので気温が高く雨量も多いので植生が豊かで、更には急峻な地形で冬季間は豪雪が積もるので大きな雪崩が発生します。

斜面で発生した雪崩は「雪崩沢」の様な谷筋地形に集まりながら下って来るので、本流と沢の合流点には大きなデブリが残ってしまいます。(このポイントは、左岸・右岸とも雪崩が集まる場所ですが、手前の斜面のデブリの小ささ比べてもらえば)

2018年6月 にも紹介していますが、このシーズンも8月中旬まで残った?・・その時よりも土砂の厚さが多い様に見て取れます??

雪渓が土砂等で隠されてしまうと、雪渓を毛布で覆う様な形となり残雪に熱が伝わり辛くなり融雪が遅れてしまいます。

写真を見ると川の流れの付近がトンネルになっていますが、トンネルに風が通ったり増水してトンネル内の雪が融けて大きなトンネルが出来て、バランスが崩れたりすると自重に耐えられなくなって崩壊しながら残雪が消えてゆきます。

デブリで運ばれた「土砂」「腐葉土」「倒木」等は、山のミネラルと栄養の補給基地?

富山湾が「天然の生け簀」と呼ばれる豊かな漁場の一因となるのですが・・・現場で対応する我々にしてみると「黒部 激し過ぎ!」って思う時も、奥山で被害が出ていなければよいのですが・・・

(明日辺りダイブツが、欅平付近の詳細な調査に入ってくれる予定です)

大切な仕事と仲間!

2025-05-12

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奥大日岳は稜線にクラックが

欅平・鐘釣山小屋支援プロジェクト ご支援!応援メッセージ!ありがとうございます。

ありがたいことに室堂勤務中は、阿曽原の常連さん・阿曽原へ行けないけど黒部のファン・ 「これから下山して何処にご飯食べに行けばいいですか?」等々、阿曽原繋がりの方々が毎日声を掛けてくださいました。

今回は、大き目のキャップを目深に被りマスクしていたので「顔バレしたくないの?」って知り合いから言われるくらいだったのですが・・・態度がデカい?声が大きい???なんだかバレバレ?

そして馴染みのガイド連中も・・・若い頃に黒部で働いて今では国際ガイドの資格を取って活躍しているガイド! 母親がお世話になっていた病院の看護師さんの山ガイド! 阿曽原に毎年くてくれているガイド等々顔を出してくれました。

山岳ガイドは、技術と知識の習得は怠れないだろうし、年齢を重ねれば経験は積めるけれど体力的には辛くなってくるはずだし・・・

天候がズ~ッと安定していれば問題ないのですが、この時期の登山は・気温低下で雪面凍結・雪面で道が隠されガスが発生すれば方向を見失う等々、ガイドの実力がモノを言う時期かと。

安全に山に登るサポートだけではなく、山の素晴らしさを伝えてくれている「真っ当な山岳ガイド?」は大切な仕事だと思うし、我々の山小屋の仕事も「山を楽しんでもらうサポート」って意味では同じで「真っ当な山岳ガイド」は仲間だと思ってます。(ならば阿曽原は真っ当な山小屋なの?って言われると・・・なのですが)

黒部峡谷を楽しみに訪れてくださる登山者と仲間達を、ちゃんと迎え入れられる日が来るまで「自分は何をしなければならないのか?」阿曽原に入れなくてもシッカリやる事やらねば。

冬に逆戻りすることも

2025-05-11

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室堂ターミナル貸し切りバス駐車場

欅平・鐘釣山小屋支援プロジェクト 御支援と応援メッセージありがとうございます

立山黒部アルペンルートの高原道路には一般車両は乗り入れられませんが、立山黒部貫行の高原バス以外にも営業用観光バスも室堂まで乗り入れて来ます。

立山駅からの往復? 黒部ダムからの観光客の迎車? 昼頃になるとターミナル外の観光バス駐車場は溢れることも・・・

天気が良い時ばかりならば問題ないのですが、この時期は雪が積もったり路面凍結することもあり県外からやって来る観光バスはスノータイヤ・チェーンを装備していない? ガスが立ち込める日は、雪壁に囲まれて狭くカーブが続く高原道路は慣れていないと・・・

毎年4月15日に全線開通するアルペンルートですが、中国・香港・マレーシア・シンガポール・タイ・インド等々「雪の大谷」目当ての観光客が押し寄せるのですが、日中で気温0度前後の日も有ったし・・・これ以上早く開通させることはリスクが大きいのかも?

応援を糧にしております(ダイブツに頼りっ放しですが)

2025-05-10

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写真集が届きました

欅平・鐘釣山小屋支援プロジェクト 御支援と応援メッセージありがとうございます

室堂勤務で空けている間に、予定が詰まって来てしまい・・・大仏が自分の仕事の合間に次々と調整・段取りサポートしてくれて助かっています。

今シーズンも「トロッコ列車運休の影響」「残雪の多さ」で沿線作業は変則的になるので、現場作業以外にも人員と宿泊場所確保・調整等を行き当たりバッタリ状態?で進めねばならないのですが・・・

ありがたいことに新しい仕事の依頼も来ているし、阿曽原の段取りも控えているし、なにより働いて少しでも呑み代を稼がねばならないのですが、来週の名古屋夏山フェスタは車で行こうかと考えているので帰って来たら「グダ~ってなるだろうなぁ」って弱気になってるのですが?

それでも、支援プロジェクトへ寄せられる応援メッセージ読むと「グダグダしてられないわ!」って気合を入れ直す小屋主なのでした。

写真は、阿曽原温泉小屋を題材に 「黒部の谷の小さな山小屋」 って写真集を以前作ってくれた星野秀樹カメラマンが「山に登る」 を新しく作ったとのことで送って来てくれました。 

疲れている暇はないのですが・・・

2025-05-09

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一昨日の裏山の牧場からの夕日

欅平・鐘釣山小屋支援プロジェクト 御支援と応援メッセージありがとうございます

室堂から帰ってから、私個人が室堂勤務時に感じた問題点と改善点などを文書にして関係方面に問題提起するのに時間を取られていました。

別に私が動かなくてもよいのですが、誰かが問題提起しないと・・・この十年余り「喉元過ぎれば」的なことで流されて来た経緯があります。

ちなみに他にも問題に感じている人がいて、改善に向けて連携を取り合って動き出してくれているようです。

17日からの 名古屋夏山フェスタ の段取り~国交省委託の雨量計設置の段取り~22日頃から始まる予定の欅平での作業の調整~月末の山小屋組合総会の段取り・・・合間に営業の問い合わせ(先日「アラスカから電話してます」って!)

近所で葬式が二件執り行われていたらしく香典持って弔いに廻り~予定されていた母親のひざ痛改善のための送迎等外せないものも、この歳になればいろいろあります。 

室堂勤務期間中の、雑踏の中での案内・誘導等々で耳の奥がザワザワした感じで?少しボーっとしたいのですが、「ミュージック・トラベル・ラブ」チャンネルで Nothing's Gonna Change My Love For You  流し♪癒されながら頑張っております。

写真は、一昨日の夕方に空が赤かくなり始めたので、気分転換も兼ねて晩酌前に裏山の牧場まで車を飛ばして見て来ました。

朝方まで降った雨で黄砂が洗い流され澄んだ空気の中、富山湾を挟んで能登半島の付け根氷見辺り?に沈む夕日は「やっぱり富山は良い所だわ!」って改めて

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