営業終了後の、昨年11月2日のテント場は人気でした。
今シーズンの小屋の宿泊営業は休止(自粛)としましたが、キャンプ場の管理は行います。
ですが本当は、キャンプ場利用も自粛していただきたいと考えているのが本心なのです。
それでも管理の為に、我々が阿曽原に残るのは、
1.本来登山という活動自身が、登山者の自由で趣味部分があると考えれば、自分でテントを担いで登山することを山小屋経営者が禁止したり自粛を申し入れることまでは出来ないと考える。
2.自粛要請を登山口で告知・広報しても、○知らずに来てしまった人が引き返すだろうか? ○そもそも各自の自由な活動なのだからと、入山する人を止めることも出来ない。
3.入ってくる登山者が居ればキャンプ指定地を利用してもらわないと、トイレ・水の確保などの問題が!
今までも、仙人谷ダム近くでキャンプをした登山者がダム管理者に迷惑をかけたり、十字峡・白竜峡出口等で勝手にテントを張った人の「排便」「たき火」問題等々がありました。(黒部峡谷は、みんなのモノです!勝手な利用は厳に謹んでもらわないと)
4.昨年「下の廊下」が開通してから、たった二週間で5件の転落死亡事故が発生しましたが、その内3件がテント利用者の事故でした。
「黒部に怪我なし」遭難者は救助ヘリで収容されましたが、今年に関しては救助ヘリのクルーは感染予防対策は万全にして救助に向かってくれるとのことですが、昨年の様に事故が多発する様では感染リスクが大きくなってしまうのは誰でも分かるのでは?
ヘリのクルーに感染の疑いが出たら、救助ヘリは飛べなくなってしまうのです。もちろん下の廊下の遭難者が感染者とは言いませんが、死亡事故以外にも警備隊員や小屋の従業員が出動して対応した遭難事案もありました。
救助態勢はそれなりに整えますが、今年は特にレスキューの世話にならない様にしていただきたいのです。
小屋の宿泊営業を休止(自粛)したのは、全国から登山者が阿曽原に集まって感染拡大の起点になられては申し訳ないと考えたから。
なのに、テント場から感染拡大されては意味がありません!
ですが、先に書いたようにテント利用者の行動までコントロール出来る訳も権限も無い中では、利用方法をこのページでお願いし続けて計画している人達に考えていただくしかないのではないかと考えます。
紅葉シーズンのキャンプ場の混雑 毎年、紅葉シーズンの週末はテントが張れない混雑も発生しますが、今年に限っては「密」を回避するためには混雑予想日の利用自粛を呼び掛けてゆくしかないかと・・・。(ちなみに、テント場が平日に「密」になったことは今までありません)
今まで我々が、登山道整備に汗を流し整備状況を随時広報して来たのは、すべては安全に黒部を楽しんでもらう為で、小屋の営業休止もその延長と考えての処置です。
今シーズン、テント場を利用して「下の廊下」を歩こうと考えておられる方々には決して来ないで!とは申しませんが、我々の意を汲んでいただき混雑予想日の利用にあっては慎重な計画・行動を切に切によろしくお願いするところです。
キャンプ場管理の詳細については、後日お知らせいたします。(混雑してしまったら、芋の子状態の露天風呂はどうしようか???頭が痛いのです!)