阿曽原温泉小屋

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糸魚川と言えば。

2020-01-18

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糸魚川ホンキートンク「ZIP」(糸魚川の人は温かいのです)

糸魚川と言えば山の世界では「蓮華温泉」なのですが、昨秋の台風19号被害で道路が通行できなくなり、シーズン途中から営業を止めてしまっていますのでご注意を。

蓮華温泉HP

もう十数年前になりますが、朝日岳~蓮華温泉に向かう白高地沢の橋が大雨で流されてしまいました。 河原の地形も変わってしまい、何処に橋を架ければいいのか相談に乗ってくれと頼まれて環境省・新潟県庁・山小屋関係者等で現地調査に行ったことがあります。

その時に登山道の木道が、新潟県方式は滑り止めの桟木(水に強い栗材)を木道にビス止めしてあって、ちなみに富山県方式は滑り止めに木道に溝を刻んであります。

工夫をしながら整備を進めていって、それぞれの山域に合った良い方法が見付かればって思って帰って来た記憶があります。

写真は昨夜お世話になった、通称「親不孝通り」?奥にあるカウンター席だけの「ZIP]さん。 ローリング・ストーンズにちなんだ店の名前にしたかったとの事で、アルバム「Sticky Fingers」のLP版ジャケットに本物のZIP(ファスナー)が付けられているのから決めたそうです。

雪が降りません。(そん時ゃ、そん時で)

2020-01-17

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黒部ホンキートンク?(酔っぱらいが・・・ボケてスミマセン)

15日は、宇奈月方面山岳遭難対策協議会の新年会でした。

ヤッパリ雪の少なさが話題になりましたが、欅平=0.00m 黒部ダム=0.9m とのことです。

先週、立山室堂勤務の人間と話したら「立山センター」が雪に埋まっているから5m位は有りそうだけど、吹き溜まりになっているからで全体とすればやはり少ないのではないかと。(27日の会合で、また情報を仕入れてきます)

半月後に迫った、冬季国体の県内開催予定が危ぶまれているとのニュースが・・・今から他県での代替開催は無理なので中止になるかもとの事です。

今週の飲み会は、他には地区の新年会と今日は糸魚川へ飲みに出掛ける予定です。

飲み歩きには、雪が少ないので助かるのですが?写真は、15日の3次会は黒部ホンキートンク「GAKU」へ。(勝手に言っているだけですが)

故松田優作さんや宇崎竜童さんなんかが歌っていた「横浜ホンキートンク・ブルース」って曲知ってますか?  

 ヘミングウェイなんかにかぶれちゃってさ♪  フローズン・ダイキリなんかに酔いしれてた♪

 あんた知らないそんな女♪  横浜ホンキートンク・ブルース♪  (なんと作詞は俳優の、藤竜也さん)

ホンキートンク

暖冬で今年はどうなることやら分からないけど、今まで黒部で想定外の災害や事故を見て来たし、そん時そん時で対応すればイイのでは?なんて呑気に構えています。

出来る時に!元気なうちに??? 美味しいお酒で良い仲間と素敵な時間を楽しまねば!

なーんて言いながら、今夜は糸魚川を楽しんで来まーす!

長期間の捜索に! Ⅷ(心残りが・・・)

2020-01-15

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先のページの写真の一時間後。この後、雨が・・・!

長期間の捜索になったのですが、その最中に朝日小屋の支配人 故「下沢三郎」さんが亡くなられてしまったのですが、葬儀はおろか弔いにも行けず仕舞いで・・・。(写真中央が朝日岳)

入善警察署時の警備隊員現役当時には、それまでの立山・劔岳方面の山域とは違った「山」の奥深さ・楽しさを、山小屋経営に携わる様になってからも山小屋経営の大先輩として色んなことを教えていただいた恩人でした。

20年過ぎてしまったのだと思うと、時の過ぎる速さに驚かされます。

先日60歳を迎えた自分ですが、「公務員していたら、定年を迎えていたはず」等と考えたり、私より若いのに先月亡くなられた蝶ヶ岳の御主人のこと思うと・・・。

一昨年辺りから、急にこのブログっぽいものを沢山書くようになったのも「知らず知らずに何かしなくては」なんてことをおもったりしたのかも。

「日々、大切に!」って、やっと解って来たちゅうか歳を取った証拠なのか???

長期間の捜索に! Ⅶ(なんで?)

2020-01-13

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快晴ですが、朝日岳の稜線には雪煙が!(にしても雪が少ない)

その後は順調に融雪が進み、スキー板・ザック等が先に発見され始め、最終的には7月11日に雪渓上に遭難者が現れて長期に渡る収容作業が終了したのでした。

雪渓の変化を長期間観察したからこそ「解ったこと・勉強になったこと」がたくさんありました。

一般的には雪渓の窪み・割れや落石の痕跡等を見て、その場の安全を判断して通過すればいいことなのですが、どんな場所から雪渓の状態が悪くなるのか?どうしてその場所が悪くなるのか?どこから来た落石なのか?等々、数多く通ったからこそ変化が解り検証して想像してみて「なるほど」となることが。

その後の、救助活動・災害復旧・登山道の整備や新設等に実際に役立ったし、割と無闇だった?行動が慎重になったような気が・・・。

そんなに毎日現場に出なくても?って思われるかもしれませんが、少しでも早く損傷のない状態で家族の元に帰してあげられたらとの思いからです。

我々は、遭難に接して沢山の関係者の方々の泣き顔を見てきました。少しでも和らげてあげることに繋がればと。(ちなみに雪渓から手足の一部がほんの少し表に出ただけで、雪に埋まっている部分も損傷してしまいます)

更には私達応援部隊にしてみれば、研修所の講師の方々は技術・経験だけでなく山に対する熱い思い入れ等々尊敬できる方で、不幸な事故で困っておられるのだから「出来ることはやらねば」との気持ちからでした。

長期間の捜索に! Ⅵ(縮み上がります?)

2020-01-10

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真鱈の白子ポン酢(白子の張り・色・ツヤ!大好物です)

作業当日は、大量の鋼鉄製ワイヤーと番線・支点(アンカー)鉄筋棒・工具類・燃料等々、結構な物量になりました。

発電機だけはバラすことも出来ないのですが、これくらい担げないと「俺が山で怪我したら担いでくれないの?」って言いながら交替しながら現場に向かいました。(陰で「足だけバラシて担ぐけど」って酷いこと言ってる奴が!)

遭難者と違って鉄の塊の発電機は、容赦なく腰に食い込むのです。

現場に着くと、早々に両岸にワイヤーを張り込む段取りですが、設計も測量もせずに全て現場合わせです。

増水した時の川幅を想定して、上辺のメインワイヤーをしっかり張り込んで、水中に張る下辺のワイヤーは水流に浮き上がらないように、中間にも何本も張り込んで、縦に太い番線を編み込んで、大きなメッシュを作ってゆきました。

メッシュの大きさが小さ過ぎると流れて来る枝葉で詰まって、すぐに砂防堰堤状態になり枝葉の撤去に手間が掛かり、反対に大き過ぎると流出の恐れが・・・。

設置現場は、雪渓からは下流になり途中で沢が合流しており、晴天時でも相当な水流があり(膝上~太腿)、何より雪解け水の急流なのでその冷たさと言ったら・・・舐めて掛かってウェットスーツなど用意もせず作業着のまま流れに入ってゆく我々ですが、みんな数分も作業しようものなら流れの中から絶叫しながら上がって来て石の上で奥歯を噛みながらバタバタと足踏みする羽目に・・・本当に縮み上がりました???

(ちなみに私が子供の頃は小学校にプールがなく、子供達は夏休みになると黒部川に重機で広く長い穴を掘ってもらって川の水を引いて泳がせてもらっていました)

長期間の捜索に! Ⅴ(重くても重くない)

2020-01-10

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私のお勧めは、中央のブリ・上側のベージュのバイ貝・右横のピンク透明感のヤガラとグレー透明感がヒラメの縁側!

最初に一人目を収容してから、掘れども掘れども・・・。

梅雨入りして、どんどん雪渓の嵩が減っているのにスキー板すら見つかりません。(スキー板の様に軽くて抵抗がある物は、流されながらデブリ上部に浮きやすいはず???)

雪渓は表面からだけ融けてゆくのではなく、埋まっている沢の流れ通りにトンネル形状にドンドン融けています。特に梅雨末期の大雨が降れば、沢の流量が増えて裏側のトンネルも見る見る融けるはず。

遭難者が雪渓表面に現れる前に、万が一底部の沢のほうが早く融けてしまえば川に流失してしまいかねません。

下流の雪渓が途切れた川幅の狭くなっている場所に、仮設でワイヤーネットを作ることに。(定置網的な???)

ワイヤーを張り込むために支点を作らねばならないのですが、現場にはワイヤーを巻き付ける適当な立木も巨岩も見当たらず、仕方ないので関係機関に許可を取って河原の大岩・岩盤にドリルで穴を掘って鉄筋棒を打ち込んで支点とすることにしました。

ここで問題が・・・そのような現場ならば、「エンジン付きハンマードリル」と燃料さえ持ってゆけば簡単に作業が済むのですが、その直前の年に「エンジン付きハンマードリル」が製造中止になってしまい、みんな大切にしまい込んで中古でも流通せずリース屋さんを数件当たっても確保できませんでした。(現在はネットオークションで確保出来ました)

仕方がないので「電動式ハンマードリル」で作業することに・・・、と言うことは発電機を現場まで持ってゆかねばなりません。 それだけの仕事量をこなせるドリルを動かすための発電機は、エンジンが大きくなってしまい必然的に重くなってしまいました。

カタログでは、燃料・オイルを抜いた乾燥重量で90Kg、燃料は抜いたけどオイルまでは面倒臭くて・・・。

ヘリコプターで運ぶには距離が短いし・・・しかし平らな道ならまだしも足場の悪い大きな石が積み重なる河原歩きと藪歩きが続くのですが、頑張ってみようということになったのです。

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