阿曽原温泉小屋

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今のところ、大丈夫です!

2018-07-06

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5日午後の濁流です。

先週よりも、濁りが濃いような???

トロッコ列車も昨日は運休していましたが、今日は動いています。

私と大仏は、小屋で10日に予定している「荷揚げ」の受け入れ準備に追われていましたが一旦下山しました。

全国的に被害が広がっていますが、ただただ拡大しない事を祈るばかりです。

ちなみに、阿曽原谷のルート上の残雪は無くなりました。

パトロール!

2018-07-02

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今朝の祖母谷温泉

昨日、宇奈月山岳救助隊員と山岳警備隊の黒部署隊員の12名が、白馬~祖母谷線・唐松~祖母谷線の二路線のパトロールで歩いて来ました。

どちらも長いコースで元々大変なのに、猛暑の中の行動でしたが、倒木処理等作業をしながらでも日没前には祖母谷に下山して来てくれました。(一口に登山道と言っても、標高が低く雨量も多くて植生密度の濃い、黒部エリアは管理が大変なのです)

どちらのコースも、大きな損傷等は有りませんでしたが、この先どんどん雑草が伸び始めますし、途中の沢筋の雪渓が状態が悪くなる時期が必ずやって来ますので、祖母谷温泉さんにコース状況を確認してから利用してください。

草刈りの着手時期の予定はまだ立てていませんが、このページでお知らせいたします。

※祖母谷温泉

毎年、パトロール・訓練・草刈り等でお世話になっています。

小屋の前には勢いよく流れる祖母谷が流れていて、たき火の炎と一緒で流れを見ていると見飽きないと言うか、流れの音で他の音もかき消されて入り込めるというか、身体全体で黒部に浸れる時間が持てます。

雑踏に疲れた方々、浸りに来て見られてはいかがですか?

訃報

2018-06-30

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馬場島手前からの剱岳

剱岳早月尾根の登山口「馬場島荘」の元管理人 故酒井政雄さんの葬儀に参列して来ました。

地元上市町伊折で生まれ育った正雄さんは、山岳警備民間協力隊員・山岳ガイドとして剱岳を中心に活躍しておられました。

また馬場島荘の管理人としては、自分で採って来た山菜を料理して訪れる人をもてなして、特に山開き会後の昼食で出される、恒例の山菜料理は種類・量・味付け等々大好評でした。

遭難発生時には、警備隊のサポートは言うに及ばず、馬場島に駆け付けた遭難者家族等への対応では、きめ細かな気遣いをしておられました。

私が、新米隊員の頃も阿曽原に入ってからも、山菜の在り処・調理方法等を教わったり、なにかとお世話になっていました。

71歳で亡くなられるとは、「特別に長生きはしなくていいけど、俺も知らない間に歳を取っているんだよな~」なんてことを考えながら帰って来ました。

宇奈月方面山岳救助隊の登山道パトロールで、今日から唐松岳に行く予定でしたが、背中の粉瘤切除痕が塞がらず大仏達にお任せしたところへの訃報でした。

※唐松線・白馬線の、祖母谷までの登山道情報は、近々UP出来るかと思います。

登山道情報!

2018-06-29

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阿曽原谷の崩壊したブロック(27日)

水平歩道の、整備状況!

工事には着手して、歩道を埋めている土砂を除け・引き千切られた番線の張り替え等に取り掛かっているとの事ですが、困ったことに肝心のヘリコプターでの丸太輸送の目途が立っていないとの事です。

昨年のヘリコプターの物資落下事故の影響で、資材の梱包方法・チェツク方法等が厳重になったそうで、申請してから実際にフライトするまでにかなり時間が掛かる様になったとの事です。

フライトは、早くて7月10日頃、もしかしたら7月下旬になりかねないとの事です。

水平歩道全体の調査は、まだ済んでいませんが、全体の整備が終わるのは少し遅れ気味になるかと予想されます。

(整備終了前に、取りあえず通行出来るかどうかは別として)

業者さん情報によると、折尾谷はソコソコ残雪量が有るそうなので梅雨明けに様子を見てこようかと。

何れにしろ、随時このHPで告知します。

雲切新道の、仙人谷下部の丸太橋は梅雨明けしてからでないと架けれません。

※崩壊したスノーブロック!

阿曽原谷の雪渓がどんどん無くなっています。当HPの6月16日付ページと比べれば、融け方が分かるはず。

山で生活していると、鉄砲水・土石流・ブロック崩壊・雪崩の痕跡等々、大迫力の現象を見たり体感して来ました。

おかげで、山に対して謙虚になったり度胸が付いて?冷静に周りが見れている気が???

かわいいもんです・・・?

2018-06-28

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増水した、阿曽原谷の滝(28日午前中)

普段は、キャンプ場の縁に行かないと流れが見えない滝の流れですが、大雨が降って水流が強くなると勢いよく吹き出して、小屋の玄関からでも水流が見えるようになります。土砂降りの最中は、雨粒が多すぎて写真にはならないのですが、少し小降りになった所で撮れました。

大雨になると水平道途中の枯沢が滝になって、滝潜り・折尾の大滝直下の度渉・折尾谷の堰堤歩道内に増水した水が入り込む・斜面が洗われて落石や土石流等々の危険が!

以前、このような天候の中で欅平に向かった登山者が、滝潜り中に水流に弾き飛ばされて水平歩道から転落したことが有ります。(膝の骨折だけで済みましたが、奇跡的な事案でした)

救助に当たった我々も、ザンザン降りの中での作業は緊張の連続でした。

それ以降、滝の水量を引き合いに出して無理して行動をしないように登山者に伝えるようにしています。 (それまでは、客引きの様で、強くは言えなかったのですが・・・)

※ミニ知識

万が一、行動中に天候が急変して、増水で行動するのが危険と感じたら迷わず安全な所で回復を待って下さい。小降りになって、しばらくすれば水流は若干弱くなるはず、黒部は急斜面なので、増水も早いけど引き方も早い事が多いです。何れにしろ、自分の実力・経験・先のコース状況等を総合的に判断してからの行動になりますが、自信が無い方は安全地帯に退避して沈殿がベストかと。そもそも、荒天時の行動では雨具のフードを被って外の音が聞こえ辛く、危険を予知する能力が低下します。

※かわいい???

平成7年7月の洪水時は、滝の水流の勢いが強く遠くまで吹き出して雪渓にまで届きました。 爆音・轟音・山鳴りが響き渡り阿曽原全体の空気が震えて、雪渓に落下した水が弾き返され水煙で阿曽原谷が雲の中に隠されたようになっていました。 

キャンプ場まで行って見たら、沢の中は濁流と言うよりもドロドロとした廃オイルの様な流の中を巨岩・巨木等が腹の底に響く轟音を響かせ流されて、土砂降りなのに岩と岩がぶつかる「きな臭さ」と「火花」が、「こりゃ人間には敵わんわ~!」って強く教えられました。

(当時は、キャンプ場の平地の水位が脛まであり、乾燥室奥の石積みの隙間から地下水が噴き出していました)

その時に比べれば、「かわいい」の表現になります。

大雨です!

2018-06-28

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28日午前中の小屋直下の黒部川

大雨警報が発令されて、黒部川は濁流に!

毎年、何度かは見る光景ですが、この時期は雪渓崩壊した雪の塊が、流れてゆくのが小屋からでもはっきり見て取れます。

平成七年の洪水時には、写真の水位よりも断然多くて、右カーブの内側の右岸の岩場は完全に水没して、巨岩のぶつかる音と泥の臭いも小屋まで届いていました。

その時に比べれば、全然かわいいものです。

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