阿曽原温泉小屋

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勘違い為されぬ様に

2023-06-14

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これも富山名物「ブラックラーメン」(「大喜」大島店)

前ページまで、県の政策に盾突いて来た様な事を書いて来ましたが・・。

県の政策も私達の意見も、実は「立山・黒部の為」であり「利用するみんなの為」な訳で、それぞれの「正義」を信じての行動でもあったわけで、私達も県に勝った等とは考えておりません。

ただ問題があればクリアしてからでないと開発に着手するべきではない!と、厳しい気象条件等の実情を知っている我々からすれば「そのまま突き進めば頓挫するのでは」「頓挫すれば、税金の無駄使いになるだけ」と心配しての行動でした。

山小屋連中の「権益確保」みたいな穿った見方されたこともありましたが、決してそのようなことはありませんので! 

ただ、訓練・救助活動に出動して冬季間の立山・黒部の怖さを見て来た者からすれば安全を担保しようがない!ってことなのでした。(他にも冬季間の水の確保等々)

また、世界に誇れる「立山・黒部」だということは現場で働く我々が良く知っていますので、沢山の方々に訪れて頂き、大きな「感動」を御土産に帰っていただきたいのは一緒なのです。

これからも景勝地を感動できる場所として残してゆくには、保全と利用方(安全利用)を両輪なわけで、そのためにはいろんな意見を集約・調整しながらゆかねばならないのではないかと・・。

コロナ明けでインバウンド観光客が目立つ「立山・黒部」ですが、他にも登山道の維持管理方法等々これからの利用方法も待った無しの課題が持ち上がって来ています。

そんな中、「北アルプス山岳利用サミット~令和時代の山岳利用について考える~」  「山小屋とガイド、そして登山業界人のミーティング」 等、危機感を持って活動もされるようになって来たので活動が盛り上がればと考える次第です。

偶然が重なっても「行動」しなければ!

2023-06-12

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「沈黙の山」の舞台挨拶(左側が五百旗頭監督)

昨日「沈黙の山」を五百旗頭監督(現石川テレビ)から誘われて、当時の尾島カメラマンと観に行って来ました。(照れ臭いので最後列でコッソリと)

同ドキュメンタリーはギャラクシー賞等の受賞作品で、上映後の舞台挨拶に登壇じた五百旗頭監督は

「これを作るキッカケは、阿曽原小屋の主人が県庁に意見書を提出したのを取材して、当時の県知事の拙速な?強引な?計画の進め方に違和感を感じて」

「自分がチューリップテレビを辞職したのは、この作品の続編を作ろうとした時にいろいろあって」とか・・

元々が県の政策に盾突く刺激的な?内容のドキュメンタリーでしたが、裏話的な話が飛び出したりして来場された方々にはそれなりに面白かったのではないかと。

尾島カメラマンも数年前に転職して全くの異業種で頑張っているし、そもそも私自身も山繋がりは有るものの転職組なわけで・・・「沈黙の山」に関った深く関わった三人は似た者同士なのかもしれません。

しかし偶然にしても「立山黒部ブランド化構想」が持ち上がった時期に、三人が問題意識を持って行動し始めてドキュメンタリーが作られ、結果として構想の一部棚上げに繋がった的な・・・。(私の提出した意見書は、表立って声を上げられない方々の意見を集約したものでもありましたので、実は陰で問題意識を持っていた方は大勢いたのです!)

そして偶然と言えば、この年は 水平歩道を巨大な岩が塞いで しまって通行止めになっており、更に除去作業の資材をヘリコプターで空輸しようとしたら別の現場で物資落下事故が発生してしまい、九月半ばまで作業が中断してしまい結果として阿曽原小屋は開店休業状態となっていたのでした。

そんな時に持ち上がった「ブランド化構想」だったのでしたが、私が暇を持て余していたバッカリに「これはオカシイ!」ってことで作り始めたもので、普通に営業で来ていたら果たして・・・??

「暇で」「たまたま興味を持った人間が集まって」の偶然が重なってでしたが、声を出さずに陰で不満・不安を言っているだけでは何も変わるはずもなく・・勇気をもって行動しなければ!ってことになるのではないかと???(バカかもしれませんが・・・)

バカかもしれませんが・・・。

2023-06-09

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大量の凍死遭難が発生した「真砂岳」 真冬に高所に一般人を入れてはダメなのです!

富山在住の方々は、チューリップテレビ ドキュメンタリーフェスティバル2023 のCMを目にされた方もおられるのではないかと、6月9日(金)~6月11日(日)に富山大学黒田講堂にて開催されます。

11日(日)14時15分から上映される「沈黙の山」(2018年制作) の製作にはちょいと関係していたのですが、監督の五百旗頭君とはしばらく顔を合わせていなかったので、舞台挨拶に来るのならば顔を見に行こうかと考えていたところへ監督からメールで御誘いが入りました。

監督は制作時に、登山道整備について来たり阿曽原の小屋建て・解体にも来てくれて、慣れない現場?(山生活)で苦労して作った作品は「ギャラクシー賞」を受賞しました。

私が今更「沈黙の山」を他の人と見るのも照れ臭いのですが・・・五百旗頭監督と尾島カメラマン(大仏の後輩になります)を交えて、当時の県知事肝入りの政策に盾突いて煙たがられて一緒に苦労した仲間三人で顔を合わせて来ようかと。(盾突いても得にならないことに熱くなっていました・・賢い人?からは「ただのバカ!」にしか見えないかも知れませんけど?)

興味のある方は日曜日は入場無料ですし、大画面で「沈黙の山」観に来てください。

参考:「『立山黒部』世界ブランド化」構想と それに反対する自然保護運動  に、経過がまとめられています。(ちなみに30ページから私の記載があります)

今年は、雪は少ないけれど・・・

2023-06-09

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滝の見えてる長さが長いということは・・。

写真は、一昨日の阿曽原谷の状態ですが・・今年は雪が少ないとお伝えしてきましたが30年見て来たなかで、この時期に阿曽原谷の滝がこれほど長く見えている記憶が???昨年5月末の阿曽原谷 滝の左側の白く剥離した岩盤の高さを比べれば一目瞭然!

長く見えているということは、谷の中に積もっている残雪量が少ないということになります。

ワラビの伸び方を見ていると、例年よりずいぶん早く伸びている気がしますし、実際にキャンプ場は既に雑草が生い茂り露天風呂に下る道にも覆いかぶさっていました。

※今年の紅葉は、期待できそうです!

昨年は「マイマイ蛾」の幼虫(毛虫)が大発生して、雑草も広葉樹の葉っぱも羽化する夏までにズイブン食べられてしまい山がスカスカ状態になってしまい、結果として紅葉も例年に比べれば薄い感じでした。

今年は全く毛虫が見られず、適度に雨も降ってくれているからか?山中の葉っぱの茂り方の勢いが強いように感じます。(緑が濃すぎて「暑苦しい」ってことも)

昨年は、露天風呂手前の石垣から露天風呂が透けて見えてしまうほど楓等の藪の葉っぱが食べられてしまい対策を考えていたのですが、今年は葉っぱが生い茂ってくれて全く見通すことが出来なくなっていました。

露天風呂の真上に伸びる楓の枝には葉っぱが多く生え過ぎて、重みで枝が垂れ下がり気味に・・雨が降れば重さが増して更に下がり歩くのに邪魔になるだろうし浴槽に落ち葉が沢山入るだろうしと心配になってしまいます。

この楓の葉は、毎秋キレイな色を出してくれるのですが今から楽しみです。

無事に建ちました!(チームワーク&適材適所)

2023-06-08

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トマトと一緒に和えられているのは、その辺に生えてたワラビ!

御蔭さまで、無事に小屋建てを終えて帰ってまいりました。

作業中は天気に恵まれていたのですが、欅平からのトロッコに乗った頃から雨がポツポツ降り始めて・・ラッキーというか悪運が強いというか???

大仏が私が名古屋で飲んだくれていた間に、1人で泊まり込んで下準備を済ませておいてくれたおかげで、いつものメンバー達は阿曽原に着いた途端に何も言わなくても次に自分の仕事が解かってくれているのでドンドン進めてくれます。

男衆が力仕事をドンドン進めてくれている間に、まかない役の「ゴマちゃん」は道端のワラビ・クマザサの筍を摘んできて食事に添えてくれます。(もちろんワラビはアク抜きして)

ランチの「冷やしうどん」のトッピングには、トロロ・トマトとワラビの和え物・刻みネギ等々、一手間掛けてくれたものを用意してくれるので箸も進みます。(ワラビの歯応えは有るけれどヌルヌル食感が最高でした)

夜には余ったトロロに、粉ものとアク抜きワラビを刻んだものを混ぜて「チジミ」的な焼き物を作ってくれてスパイシーカレーをつけると立派な酒のおつまみに!

最近は、男がどうの?女はどうの?みたいなことを口に出すと「口撃」される御時世ですが、男衆だけで小屋建てしていた頃には大胆な?適当な?モノばかりでワイワイやっていたのですが・・・。

一部の方からは叱られるかもしれませんが、やっぱり女性なればこその心遣いもありがたく・・男所帯ではこんなに充実した食事は???

元気に力仕事するためには、美味しい食事はもちろん「楽しい宴」も必要な訳でして・・・賄いのゴマちゃん!+力仕事の男衆!+下準備の大仏!のチームワークと適材適所での頑張りの御蔭で今年も無事小屋建てが終了しました。

関わってくれた皆に「ありがとう」なのです。

これから小屋建て!

2023-06-06

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名古屋に行けば、味噌煮込みうどん

今日から、小屋建てに9名で向かいます。

天気に恵まれそうですが気温予想が30℃ビビっていますが雨よりはいいかと。

昨日大仏と食料の買い出しをして来ましたが・・・知り合いからの差し入れがあって「肉~ホルモン~肉~肉~ホルモン~少し野菜」的なメニューになってしまいました。

去年の缶ビール・ウイスキーが沢山残っているし、数日前まで名古屋飯でお腹一杯飲んでいたはずなのに・・集まるメンバーは呑むのが楽しみで来てくれている部分も有るので?期待に応えねばなりません?

頑張って来まーす!

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