先輩方の積み重ねの上に
2021-03-08
翌朝は雨は上がっていたものの薄くガスが掛かった中を、窮屈な体勢だったので節々が痛く寒くて寝不足の重い身体に気合を入れて赤谷尾根を登り出します。
赤谷尾根 は藪尾根で岩場が無いので簡単そうに見えますが、途中が痩せ尾根となっていて雪の付き方が悪いと慎重に通過しなければなりません。
富山県警察山岳警備隊が発足したのが昭和40年ですが、昭和44年1月に剱岳一帯で15パーティー81人が雪山で行動不能となって救助要請が入ります。
遭難救助要請を受けても、当時の山岳警備隊の技術・装備・知識では厳冬期の赤谷尾根に登って救助活動など出来るはずもなく、山岳警備隊の先生役だった立山町芦峅寺 の立山ガイド・山小屋の主人・猟師等に応援要請をして赤谷尾根を登って救助に向かったことがあったそうです。
その際、芦峅寺からの応援メンバーの一名が痩せ尾根から白萩川側に数百メートル滑落してしまう二重遭難が発生してしまい、芦峅寺の立山ガイド故佐伯栄治さん 剣沢小屋先代主人佐伯友邦さん の二名が谷底まで降りて決死の救助の末に助け出しました。
(NHKプロジェクトX「魔の山大遭難 決死の救出劇」で紹介されています)
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