昨晩秋に救助で阿曽原に飛来してくれた 消防防災ヘリ「とやま」
当小屋の「ダイブツ」こと中山浩一氏が、タレントの柴田理恵さんらと共に37個人12団体が「2024年度 富山県功労」として11月1日に富山県知事より表彰されることになりました。
黒部峡谷で働くようになり30年余り、阿曽原温泉の運営は言うまでもなく「危険な遭難救助活動」「H7洪水・H14崩落等々繰り返し発生する災害復旧とその後の険しい山腹調査」「雲切新道新設等の厳しい登山道整備」「送電線鉄塔損壊時等のあり得ない歩荷作業」等々、黒部なればこその困難な事案になればなるだけ彼が中心となって成し遂げて来られたものが沢山あります。
特に昨シーズンは、(いずれも、常駐してくれている山岳警備隊員が・・・たまたま不在時に発生)
〇腹膜炎を発症して動けなくなった登山者の背負い搬送(早期に病院に搬送されなければ???)
〇夜間に転落した登山者を、現場の険しさから小屋までの搬送を断念して朝まで付き添ってビバーク(11月の夜間は放射冷却の極寒のなか、自分をさておいて献身的に遭難者の保温に努めて)
等々の活躍!(ヘリから降下してくれた救助隊員が毎回同じで、顔と名前を憶えてしまうほどお馴染みさんに)
他にも、半月峡先で発生した登山道崩壊を知るや「黒部ダムから向かっている登山者が、現場まで来て通過出来なければ引き返すには無理な距離」と現場に駆けつけて一人で登山道の応急処置を施して通行出来る様にしてしまったことは 昨年お伝えしております。
書き出せば書き切れないほどの活躍なのですが・・「たまたま偶然に、事案に遭遇してしまった」
なんてことはありません!
そもそも偶然遭遇しても、現場に出て動ける体力・知識・経験が無ければ、危険な黒部の現場に入ることは無謀以外の何物でもありませんが、30年余りの活動の中で培って来たモノに加え、民間救助隊員の肩書は有るものの「自分がやらねば」との強い気持ちが無ければ率先して危険な現場に入ることなど出来ないのですから。
今回の受賞をお祝いすると共に、実直で控え目な「ダイブツ」の活躍に目を向けていただき、受賞に尽力して頂いた「警察・山岳警備隊等関係者」に感謝するものであります。