阿曽原温泉小屋

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靴トラブルが多発してます。

2022-09-19

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台風対策は万全!波トタンに角材を載せてロープで引っ張って(テキトウ過ぎ?)

二日前、女性のお客さんが靴のソールが剥がれて、細引き紐で縛ってテーピングでグルグル巻きにしながら小屋に到着されました。

シャーないな~!ってことでビス止めして結束バンドを渡して一件落着!(同じグループで、まだ歩き出す前の立山室堂到着時点でソールが剥がれた方がおられて、修理できずに「ホテル立山」内の登山用品売り場で靴を買って来た人もおられました)

って、修理したところへ三人組の男性が到着されて「三年前に、ソールが剥がれたのを修理して頂きました」靴修理に使ってくださいって「結束バンド」数パックと、重かったでしょうに「黒いガラス瓶に入った・・・ー」をお土産に頂きました。

「靴修理」連鎖みたいな??その晩は、黒いガラス瓶の中身に丸氷入れて三人組さんと分けながら美味しく頂きました。

今日の午前中も、阿曽原を通過の男性の靴先ソールが剥がれ始めていて「ガムテープもらえませんか?」って・・ガムテープでは欅平までは持ちこたえられないだろうと「ビス打ち」して上げて帰してあげました。

こんなに登山者が少ないのに、靴修理は普段以上にあるような???入山される方はチェツクをお忘れなく!

※仙人谷上部二又の雪渓

本日午前時点で通過して来られた方によると、「雪の庇の中を潜って来たけれど・・もう危なくなりそう」とのことでした。

今回の台風で、暖かい風が吹いて落ち着くと良いのですが・・・。

下の廊下は、まだまだ通れません!

2022-09-19

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道は雪渓の下に・・雪渓の上に登れませんから。(登れても降りられませんから)

写真は「黒部別山谷」出合の登山道ですが、人間の大きさと比べると雪渓のボリュームが判ってもらえるかと!

この先、岩盤から雪渓がドンドン離れてゆくのでハシゴでも架けないと登れませんし、登ったとしても降りられませんから。

以前にもハシゴを使って通ったことがありますが、雪渓が融けるに従いハシゴを架ける位置を調整しないと不安定になったり、超怖い「水平ハシゴ」になったりするので阿曽原からチョイチョイ通って調整したことがありました。

黒部別山谷は、阿曽原から黒部ダムの中間地点にあり通って調整するのも一苦労なのです。(Webアルバム の中に、昔の写真が残されています)

そもそも黒部ダムから黒部別山谷までの「上半」の丸太桟道は、雪の重みでほとんど壊されているので修復しないと一般の登山者は歩けませんし「下半」の作業は別の業者さんが仙人谷ダムから黒部別山谷まで作業を進めていますが、やはり大雪などの影響で整備が遅れています。

ならば何時から通れるのか?となるのですが・・・整備はやってみないと正直判りません!天気が悪ければ作業に入れませんし、丸太がデポしてある場所に高いところだけが壊されている訳ではありませんし。

今の現況では、取り合えず十月初旬の開通は無理であろうと予想されますので、御予約を入れておられる方々は「キャンセル」「計画変更」の連絡を御願い致します。

今日も大仏達は、台風の影響で気温30℃超えの中を作業に向かってくれています。

暇なんだけれど。

2022-09-17

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十字峡 吊り橋直下の剣沢滝

昨日仙人池から来られた、単独男性は「ここのblogで知ったMs.OOJAのCD買って聴いたら選曲がナイスで!」 欅平からの往復の単独男性は「富山の蛭子房って飲み屋、良く行くのですか?帰りに寄ろうかと・・・」 北海道からの5人組のマダムとは、富山からの移住者が多い話やら遭難者を捜索に行って亡くなられた林友観光の元専務がお互いの知り合いだったりで「私がもう十歳若かったら茶碗洗いに来るのに・・」ってありがたい御言葉を頂いたり? 他にも御馴染みさんとはアレヤコレヤ世間話やらなんやらと・・・。

一昨日は、環境省の若い立山レンジャー君達が巡視?視察?に池の平から歩いて来てくれてイロイロ説明して上げたりして・・・結構口を動かしている気がします。

交流というほどのものではありませんが、暇な時期だからこそ仕事の合間にお話しすることが出来て、北海道マダムが「前に来た時は忙しそうで声もかけられなかったけれど、今回は良かった」って、楽しみにしておられたという富山の地酒「立山」を一合半あおりながら喜んでいただけたみたいでした。

小屋は暇なんですがスタッフを雇えず実はアップアップしてましたが、今日から「ドナドナ姐さん」が入ってくれるので少しは余裕ができるかもしれません。

登山道情報!

2022-09-16

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県警ヘリ「ツルギ」

〇「下の廊下」下半

東谷出合い吊り橋から先は全くの未整備です。

本日、状況確認のヘリコプターのフライト予定だそうです。

〇「下の廊下」上半

「大ヘツリ」の垂壁の作業の目途が立ちそうとのことで、歩いて黒部別山谷まで見に行けるかも?とのことですが、ほとんどの丸太桟道は破損・欠落しており整備には相当の日数と手間が掛かる見込みです。

※プロジェクトX(9月19日 月曜日 18時17分 BSプレミアムにて再放送予定)

先日放送された「プロジェクトX」に出演されていた、「友邦」 さんは5月に亡くなられた剣沢小屋の先代主人ですが「山小屋の主人とはどうあるべきか!」的なことを身をもって教えていただきました。 

「椙田」さんは、山岳警備隊員として初出動で雄山山頂からの滑落死亡事故の際に二人で収容に向かい・・正月の剱岳での現場では初の本格的な冬山救助で 小窓のコル で一週間吹雪で閉じ込められたことがありました。

城宝(宮野)さんとは一緒に勤務したことはありませんでしが、警備隊員OBとして懇親会や、定年後に「天狗平山荘」に努めておられたのでチョイチョイ顔を合わせていました。

殉職された「郷」さんとも一緒に勤務していませんが、高校の先輩でもあり私の家から6分ほどのところに実家がありOB会で何度かお話をしたこともあったのですが・・・残念な結果になりましたが、現在はお姉様とスーパーやヒョンナところで時々顔を合わせています。

「栄治」 さんにも、随分お世話になったし冠松次郎著「山渓記」のサイン入り全集を譲っていただいたりかわいがってもらいました。(息子の栄祥とは飲み友達であり、真冬の小窓で一緒に吹雪に耐えた仲です)

実は、映像の中でチョビット私の・・・。

最後のシーンで、三月に剱岳早月尾根で発生したT大学三名が東大谷に滑落して一名が生還した事故が紹介されていました。(報道ヘリが生存者を発見して、当時救助活動が生中継されました)

私も現場出動したのですが、生還した遭難者がヘリコプターに吊り上げられていたシーンですが、実は遭難者が身に着けていたハーネスは私のモノだったのです。

遭難者は滑落した際に、ザック・ピッケル・アイゼン等々身に着けていた装備は殆ど失っていたので、ヘリコプターにピックアップされる際には必須のハーネスを私のモノを使ってもらってヘリコプターに収容されたのでした。

私達は、引き続き数日間吹雪の平蔵コルに留まり捜索を続けたのち、ヘリコプターのお迎えはしてもらえずに剱岳の頂上越えで早月尾根を下山してかえったのでした。(この遭難の事は以前書きましたが、本人は元気に山を続けておられて今年もGWにも立山駅でバッタリ顔を合わせました)

天女降臨???(ありがとうございました)

2022-09-15

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ステキな風呂マニアさんが来てくださいました。

昨日は警備隊の訓練隊員以外は、一般宿泊者は愛知からの初見参だけど阿曽原に興味津々的?な単独男性と静岡の馴染みの獣医さんと京都の一寸した知り合いの?単独女性の三名、相変わらずのノンビリモードでした。(知り合い率が高いのです)

夕方に唯一のテント場利用で、福井県からの短パン姿の(紫色のランニングパンツ)旦那さんが69歳の御夫婦が「風呂に入りたくて来ました」って受付に来られました。

少し話しても「実直」そうな人柄が伝わって来て、風呂に・・・って言葉の通りで男女別に一度づつ入りに行かれた後に、小屋の夕食時間と朝食時間にはお二人で入りに行かれていました。

御夫婦は朝風呂から帰ってから、ゆっくりと朝食をとられた後に私がキャンプ場の水場に用事で行った時に「ザッザッ・ゴシゴシ」って音がキャンプ場のトイレの方から聞こえてきました???

テントには奥さんの姿しかみえず??「もしかして、お父さんトイレ掃除してくれているの?」って尋ねると「気持ちよく使わせてもらったから、キレイにして帰らねば」みたいなことを言って掃除しにいかれたらしく、トイレから出て来られたお父さんに「すみません。私の仕事なのに、ありがとうございます。」とお礼をして小屋に帰りました。

お二人はテントを撤収してから、ワザワザ小屋まで上がって来られて「来てよかった~」等々、喜んでもらえたみたいなお話しをしに来られました。(こちらこそ、恐縮させられております)

話しの中で「私が、マラソンやりたい!百名山登りたい!秘湯巡りしたい!ってワガママを言うたびに、だまって着いて来てくれて・・私にしてみれば天女様みたいな嫁なんです」みたいなことを御主人が一生懸命話されて、横で奥さんは控え目にニコニコ恥ずかしそうにしておられるのがイイ感じで・・見ている私が照れ臭くなるほどステキな御夫妻で、朝からホンワカ温かい気持ちにさせていただきました。(こんなの有るから山小屋の仕事って、やめられないのです)

※「トイレ掃除」は小屋のスタッフの仕事ですので、くれぐれもお気遣いなさいません様に!

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