黒部は生きている!
2021-05-12
黒部峡谷内の残雪は、高山帯の雪渓と違い雪崩で運ばれて来るゴミ?が被さっていることが多いのですが、今年は大きな倒木も目立つような気がします。
写真は、人食い岩の対岸の斜面の枯れ沢が祖母谷川に合流する場所に出来た雪崩デブリですが、表面は枯れ枝・土砂等で覆われていますが所々に白い雪も見えています。
中央左に枯れ木が重なっていますが、雪崩で運ばれて来たものと推察できます。先に黒薙温泉・鐘釣等で倒木処理した際にも書きましたが今年は数が多い様な気がします。
大きな枯れ木が斜面を落下する際には、斜面を壊したり生きた立ち木をなぎ倒したりするので、デブリの集まる場所に入るには特に上部からの落石に注意しなければなりません。
デブリが枯れ枝・土砂で覆われることで残雪が融け辛くなって、標高の低い黒部峡谷ですが遅くまで残ることになります。(毛布で包れるみたいな)
余談ですが、倒木には「クワガタムシ」の幼虫が入っていることが多くて、ダムに漂着した枯れ木の集積場所には時期が来るとクワガタが湧く(大袈裟?)のです。(ちなみに山奥では「カブトムシ」は見かけません)
雪崩だけでなく洪水・斜面崩落等、全てが険しい地形と気象条件ゆえに大きなサイクルの中で起きていることなのだと。
直に黒部の形状・状態が変わってゆくのを見ていると「黒部は生きている」って感じてしまうのです。
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