正しい雪洞生活?Ⅷ(状況に合わせて)
2021-03-18
慎重に「小窓ノコル」 に下降しますが、雲行きが怪しくなって来て・・・全員がコルに集合したころには、雪が強くなりガスも濃くなり視界は数十メートルでルートが見通せないし、富山平野から吹き上げる風も強くなって来ました。
「小窓のコル」から「小窓ノ王」基部までのルートは、不安定な積雪が張り付いた複雑な地形の急斜面(岩壁)で、もちろん登山道が有る訳ではなく方向やアプローチを間違えると雪崩に遭遇するリスクが、そもそも北方稜線の中では一番事故が発生しているエリアになるので、この時期にテントを持たずに北方稜線を攻めようとする「鉄砲玉?」ですが流石に慎重になってしまいます。(写真を見れば、険しいのが解るかと)
小窓雪渓側に少し下った風が弱まる斜面でしばらく待機しますが、増々天候が悪化して来てとても登樊どころではなくなったので、ここは自重してこの場で行動を止めて雪洞を掘ることにします。
時間は11時、出発して2時間ほどしか行動していません。 また新しい雪洞を掘り始めると思うと・・・「池の平山」の雪洞は狭かったけど楽チン出来たよな~等と「これっぽっちも頭に浮かべず!」訓練4穴目の雪洞を掘り始めたのでした。
何があっても状況判断して対応する能力を身に付けるための訓練なのです。
この記事の URL : http://azohara.niikawa.com/news/2021/03/n20210318a.html