阿曽原温泉小屋

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計画立案時点で山歩きは始まります!(よく読みましょう)

2022-09-02

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帰ったら阿曽原谷の雪渓が崩壊してました。

昨日帰ったら「ドーン」と大きな音がして、阿曽原谷の雪渓ブロックが崩壊しました。

例年ならば向かって左側(右岸)の岩壁に張り付く残雪は、そのままの形で小さくなってゆくのですが、今年は一気に細かく崩れてしまいました。(雪が柔らかかった?仙人温泉直下も無くなるのが去年より早かった)

大きな塊のままだと永く残るのですが、崩れたブロックは表面積が多くなるので融けるスピードが速くなります。

※心配になります

最近チョイチョイ問い合わせの電話で、「ホームページを見てます」と言いながら大変丁寧に質問される方ばかりなのですが・・・。

〇「雪渓が壊れたみたいだから、下の廊下は9月に歩けますかね?」(阿曽原谷って書いてるし・・)

〇「10月の予約を入れたいのですが」(9月30日以降小屋締めまでは予約でいっぱいって書いたんだけれど・・)

〇「キャンプ場は何張り張れますか?予約は必要ですか?」(何回か書いてるつもりだけど)

FAX予約は中止しています!

などなど、特に雪渓崩壊の写真はルートではない谷のものですが、「下の廊下」ルートの雪渓崩壊と勘違いされておられる節が(事故に直結しますから!)・・・「ホームページ見てます」って、直近の情報だけを読んで電話して来られている方が何人もおられます。

なるべく継続してホームぺージを見てもらって、毎年状況が違う黒部の正しい情報を伝え続けて、黒部を歩こうと考えてくれている人達にズ~ッと黒部の事を気に掛けてもらえることが事故防止に繋ると考えて書いているつもりですが・・・。

更新頻度が多くて、遡って読んでくれてないの? 書き過ぎ??? 暇な時期は少ないスタッフで切り盛りしているので、問い合わせ対応の負担軽減も大きな理由なのですけれど・・。

山歩きは計画を立てて、地形・その時期の天候・コースの難易度・メンバー構成等々の情報収集するところから既に始まっていますから!

目的は同じ!

2022-09-01

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コロナの影響??時間潰しで休んだ駅前広場はガラガラでした。

東京日帰りを挟んで、買い出しやら作業の契約やら・・怒涛の三日間をこなして帰って来ました。

白馬山荘の松沢社長・横尾山荘の山田社長の三名で向かった環境省では、局長室へ表敬訪問してから自然公園課長が我々山小屋の実情説明(苦境)を予定時間をオーバーするほど大変真剣に聴いて頂いて「上京してよかった!」と素直に思えました。(大きな小屋は、規模に応じて被害も大きいみたいです)

私的には、先のページで書いた「突発災害対応の積立金」的なものの話には興味を持ってもられたみたいで・・それだけでも私が行った甲斐があったかなって。

実情を知ってもらって、どうゆう対応が出来るのか?どんなことが無理なのか?腹を割って話が出来れば信頼関係も出来上がってゆくはず。(セッティングしてくださった長野事務所長には大感謝です)

だって環境省も山小屋も、「国立公園(日本国の宝)の保全と利用のために」って大きな目的のために動いているのは同じなんだから!

この「大きな目的」は利用者である登山者の方々も「想っているけれど何すればいいの?」的なところが有るはずです。

みんなで一緒に、山を守って山で楽しむ為に考えてゆけるのが理想???

乗り掛かった舟???私に何が出来るのか分からないけれど・・・でも動かない事には何にも始まらないし・・シャー無いからもう少し身体動かさねば!なんてことを思って帰って来ました。

災害等、突発事案については?

2022-08-30

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滝谷の橋下には土砂と倒木がギッシリ(重機は管理組合で中古を買いました)

今回の大雨で被災した祖母谷温泉に向かう道路は、それまで管理して来た国土交通省が祖母谷川での砂防工事が一旦終了したため、富山県・黒部市・黒部峡谷鉄道・沿線の関係山小屋三軒で費用を出し合って「欅平~祖母谷温泉道路管理組合」というものを設立しました。

毎年、道路と奥鐘橋の除雪・斜面の浮石点検・草刈り・ガードレール等の設置と撤去・次回購入する重機の為の積み立て等々を行いながら管理して来ました。(会長は黒部市副市長、道路に関係ない私がなぜか副会長???)

今まで災害が繰り返されてきた道路なのですが、国土交通省が管理してくれている間は任せておけばよかったのですが・・・組合設立時に突発的な災害復旧等のために使う「積立金」を積み立ててきていたので今回の道路復旧費用に充てることを予定しています。

一般的な登山道の多くはは行政が管理する形になっていますが、被災しても緊急に利用できる財源が有りません。(少額で済むものは別ですが)

今回も真砂沢からハシゴ段乗越に向かう橋が流失しても、大した作業ではなくても奥山ではヘリコプターで資材を運搬しなければならず・・費用が嵩み急に用意できないみたいです。

以前も、剣沢二又の吊り橋が鉄砲水で流失した際も復旧費用が無いので・・・我々が阿曽原から山越えして現場に入り流木を引きずって来て仮設の橋を架けに行ったことが有りました。(大仏は、橋の補修に阿曽原~二又間を日帰りしたことも!)

登山道整備の管理については、山小屋が「シャーないな~」的に行って来たものも多く曖昧なまま管理が行われてきたのですが・・・今回の様な突発的災害には直ぐに対応できない問題が出て来ていました。

各登山道は、管理方法・作られた経緯等々様々だし、金が絡んでくる話なので議論が必要ですが・・・我々が運営している管理組合のように「積立金」を持っての管理方法もモデルケースになるのではないかと??

登山道が整備出来ていないと、登山愛好者は安心して山歩きが出来なくなるし、貴重な山岳環境の保護管理も出来なくなってゆくのは目に見えています。

山の素晴らしさを次世代に残すためにも、関係者が知恵を絞る時期に来ているのではないかと!

いざ「霞が関へ!」せっかくの機会だけど、上手に説明して来れるだろうか???なる様になれってか!行ってきまーす。

プチ贅沢?

2022-08-29

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「アラキ」は、何を頼んでも溢れそうなのです。

明日は北アルプス山小屋協会の長野県内の会長さん二人と私の三名で、霞が関の環境省まで出向いて状況説明をしながら、コロナ後の山岳環境保全と利用についての説明?お願い?に行って来ます。

せっかく上京するのだから一杯飲んで来たいところですが、感染拡大の最中だし山小屋仲間が営業自粛を強いられていたのに・・・さすがに無理だと諦めて日帰りしてきます。

ここ数日は小屋の宿泊予約もほぼなくて、留守番を大仏に任せて下山してきたのですが、来月上旬から撮影隊・測量作業等で連泊や一時的に大人数になったり、昔アルバイトしていた奴!から十数年振りに連絡が入って友達と連泊したいと連絡が入ったり・・頼みの大仏は来月頭から飛騨市へ出張?に出てしまうので、食事にも工夫が必要になって来るので今日は買い出しに走り廻っていました。

富山市内に出た帰りに、少し遠回りして久し振りに 「麺専門店アラキ」 に寄ってランチして来ました。

いつもは「みそホルモンラーメン」を頼むのですが、二年ほど前に行った時に隣の女性が注文していた「ホルモン蕎麦」が気になっていたので食べてきました。

「ホルモン」と言っても、内臓系ではなくロース肉やバラ肉の切れ端を煮込んであるモノがトッピングされてきます。

11時過ぎに到着したのですが、さすがは人気店!駐車場には次々と車が入って来て店内も既に八割方埋まってました。

写真は普通盛りなんですが、店内至る所に「当店は麺が大盛です」と張り紙がしてある通りで(ウッカリ大盛を注文しようものなら、食べ切るのに大変な目に遭います) 、大き目の器から溢れそうなボリュームで麺を啜っても啜っても減ってゆきませんでしたが・・・初めて食べる「アラキの蕎麦」はラーメンスープより若干甘めの魚介スープとホルモンの煮込みはマッチしているしラーメンよりお腹に優しくて、しばしのプチ贅沢をしてから休む間も無く次の買い出し先に向かったのでした。

痕跡!(歩けますから)

2022-08-29

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滝谷の砂防堰堤上部には・・・。

滝谷の砂防堰堤上部の沢筋は、今回の出水で巨岩と土砂と倒木で埋め尽くされてしまいました。

ズ~ッと上流から堆積しているのが判りますが、滝谷は 「奥鐘山」 頂上直下は断崖となっており、写真は少し下った傾斜が若干緩くなっている部分で、橋から下の滝を下って祖母谷川に合流しています。

途中の斜面に溜まっていた巨岩・土砂・倒木が、大雨の影響で崩れ流れ下って沢筋に堆積したのでしょうが、土砂の量から見れば小さな砂防堰堤でしたが効果が有ったのではないでしょうか?

ならば通行できるのか?って話ですが・・・砂防堰堤の上部のガレが堆積した沢の岩や土砂が動くには、相当量の雨が降らねば動くことは考え辛い様に見えました。(そもそも、大雨が降れば通行規制が掛かります)、

少しくらい砂防堰堤下に落下するモノがあったとしても、橋との間には空間が確保されているので端まで飛び落ちる心配はないと考えられるので通行には支障が無いと考えます。

※それでも通過する際には、祖母谷温泉に向かって左側(谷側)を歩かれる様にしてください!

間一髪!橋と道路が守られたのはなによりですが、沿線では欅平に送る温泉の引湯管が何か所も「破断」「土砂が詰まり」している様で・・温泉が止まってしまい猿飛山荘さんのスタッフが復旧作業に頑張っておられました。(お手伝いして上げたいところなのですが予定が詰まっていて・・・本当にご苦労様です)

みんなに見てもらいたいけど。(真砂沢方面の登山道情報も)

2022-08-28

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左側に残ったブロックは、雷鳥に見えなくもない???

阿曽原谷の雪渓が、一昨日の18時10分夕食時間に地響きと共に大きく崩壊してしまいました。(3ページ前の崩壊から一時間後でした)

食事をしておられた、2組4名のお客さん達は崩壊音を聴いて玄関に飛び出して迫力あるブロックの壊れ方と残ったブロックの崩壊面のキレイな白さに声を上げておられました。

標高1,000Mを切る高さで、夏を過ぎるまで大きな雪渓が残るのも黒部の凄さです。

この先、崩壊して谷底に崩れた大小のブロックはドンドン融けてしまい岩盤と水流が現れます。 左側に残ったブロックと呼ぶには大きすぎる雪渓は、崩れずに縮んでゆき遅くまで残るのではないかと???

毎年何時崩壊するかは決まっていないのですが、絶対感動してもらえるはずなんですが・・・一昨日の4人のお客さんはラッキーでした。

※真砂沢方面の登山道情報!

大雨の影響で、真砂沢ロッジからハシゴ段乗越に向かう剣沢に掛かる橋が流失してしまいました。

今しばらくは、三ノ沢出合いのスノーブリッジをなんとか渡れるそうです。

橋の復旧の目途は立っていないとのことでしたが、詳しいことは室堂山岳警備隊・真砂沢ロッジに問い合わせてください。(真砂沢の主人が、あり合わせの資材で何とかならないか模索中らしく)

こちらも仙人谷の丸太橋の流失・折尾谷トンネルの土砂流入・滝谷の大暴れ等々、今回の大雨に振り回されましたが、登山者に大きな被害が無かったのはなによりでした。(そもそも、そんな大荒れ予報の時に入山する人は少ないのですが・・若干おられましたが)

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