阿曽原温泉小屋

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良い仕事してます!

2021-05-07

写真

鐘釣駅構内での作業風景(外仕事もマスク着用!)

昨日は、欅平駅構内で冬季間撤去されていた架線を張る作業が行われていました。

険しく急峻な峡谷沿いを走るトロッコ列車は雪崩の被害を避けるために、信号柱・架線柱・架線等が冬期間は撤去され毎春に設置されています。

以前、鐘釣駅ホームの分厚い鋼鉄製の信号柱がへし折られていたのを見たことがあります。 例年ならば雪崩が発生しない涸れ沢で発生した雪崩の直撃を受けたものでしたが、小説「高熱隧道」にはブナの大木が生えているから雪崩は発生していないと考えて宿舎を建設したものの泡雪崩の被害に遭った事が書かれています。 予想外・想定外の事が起きてしまうのが黒部峡谷なのです。

架線の張り込み作業を見ていると正に「職人技」でした。切断して短く出来ない架線は大きなループにされて、冬季間は雪崩被害の及ばないトンネル等に保管されていますが、支柱を立てて線路の上に張る際に金属製の架線ループを伸ばすと、どおしても歪み・曲がりが出来てしまいます。(平らに真っ直ぐ張らないと片減り・スパークの原因に)

作業員さん達は声を掛け合いながら調整して、張られた架線を鉄製の小さなまな板?で下から支えて金属ハンマーで上から叩いて歪みを補正していました。撤去しなくてもいい場所ならば、毎年このような作業は要らないはずです。

険しい黒部で電車を走らせるには「見えない仕事」がいろいろあってこそなのです。

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