阿曽原温泉小屋

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見えない何か・・・?

2019-05-24

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今日の白馬鑓ヶ岳!(王子が天狗山荘の手伝いに行っています)

続き。

慌ててセドリックに戻ると、バンパーの高さの違いからエンジンにはダメージは無い様なのなので、そのまま追跡しようとしたら角を曲がったところで、奴が停まっていて一瞬嫌な予感がした途端にトラックが猛然とバックして来て激突!今度は、ボンネットが大きく歪みライトが片目にされてしまいました。

そこで、助手席のあと半年で定年退職を迎える主任さんに腕を掴まれて「もう止めよう」って言われて追跡を諦めたのでした。近所の家からの110番通報で警察本部通信指令室から県内他の無線をストップさせて次々確認無線が・・・所轄の上市署では非常召集が掛かる大騒動で、結局その夜の内に逃走車両と運転者を確保して公務執行妨害罪で逮捕したのでした。(他の事件で執行猶予中なのに、無免許・飲酒運転の男性でした)

後から聞かされた話では、住宅団地のすぐ近くには富山市と直結する幹線道路が有って深夜でもそれなりの交通量が有って団地に向かって入って来る車も有ったそうです。そんな中で、団地の町内会役員さんが団地への入り口を封鎖していてくれたとの事でした。

知らない所で知らない人に、助けて頂いていたんだなと強く思いました。自分が正しい事をしていても、どうにもならない事や思わぬ結果に至る事もある。 (パトカーは潰されましたが、怪我無くなによりでした)

だけど、逃げ得は許されるものではないし、悪い事をしているから逃げるのであるはずなのだから悪い事した者を捕まえる(調べる)のは当然の仕事であるはず。

その時その時、周りの状況を確認しながら最大限有効な手段で仕事をこなす技術・経験みたいなものを磨く努力はどの仕事にも大切な事だし、一生懸命やっているからこそ見えない何かも有るのかな~等と思った次第です。(同じ事故でも、なまくら・技能技術不足での事故とでは大違いかと、ましてや初めっから危ない事はやらないみたいな考え方は論外ですけど) 

※後日談

そもそも、相棒のスカイラインを当日なぜ使えなかったかと言うと、前日の勤務員から引き継ぎ時に「バッテリーが弱くなって充電している」と聞いていたのですが、始業点検で「もう大丈夫かな~」って充電中のスカイラインのエンジンキーを回した途端「バーン!!!」車庫に轟音が響き渡りシャッターが揺れ白煙が漂い・・・。充電で発生していた水素ガスに、電気スパークが引火してバッテリー枠が粉々に。(結局ダイナモが故障していたのですが)

当時の上市署の、自動車警ら係には他に山岳用のランドクルーザーのしか無かったので、取り締まりに交通課のセドリックを借りて行ったのです。 多分全国でも例のないであろう、一人で一日二台もパトカーを不動車にしてしまう結果に、陰で「やっぱり、ツイテル奴やわ」と囁かれてしまったのでした。 ヤッパ、俺って持ってる???(これも見えない何かか・・・)

総会終了!

2019-05-24

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雪が融けて、ずいぶん黒くなりました。(畑から見た白馬岳方面)

宇奈月方面山岳遭難対策協議会総会が無事終了いたしました。(漢字多過ぎねぇ?)

関係機関との顔合わせも兼ねているのですが、同年代の知り合いが役付きになっていて、私もそれなりの歳になった証しなのでよね・・・。

春の交通安全運動を終わらせたばかりの警察署長も出席してくれていて。と言う事で、山には関係ありませんが「縁」と言う事で。先日、北海道で違反取締りから逃れる為に国道を逆走して逮捕された事件について思うことを・・・。

むか~しむか~し、ある当番勤務の夜、街外れの交差点で交通検問を実施していました。 普通トラックが進行して来たので停止棒で合図を送り停車位置に誘導したら、スピードを落としたので近づくと、突然アクセル全開・ライトを消して逃走を図ったのです。

訓練を受けて運転技能競技会にも出場している当時の私は自信満々・気力充実「コイツ」とばかりに、パトカーの運転席へ助手席と後部座席にもそれぞれ相勤者が乗り込んでサイレン吹鳴・赤色灯点灯して深夜の田圃道を追跡開始!

今日は訳あって、愛車のスカイラインではなく一回り強力な交通課のセドリックで来ていたこともあり、すぐに追い付いたのですが停止を呼びかけても止まる気配が無い。

そのうち逃走トラックは、新興住宅団地の中へ入って路地から路地へと逃げ回りますがセドリックから逃げ切れるものでは有りません。 そうこうしている内に、住民が何事かと起き出して来て道路・ブロック塀に群れて突然のカーチェイスの野次馬となってしまい

「ヤバイなこれは!トラックがハンドル操作を誤れば怪我人が出るかも?」

と、考え始めた時に広めの道路に出た所でやっとトラックがが停車しました。逃げ切れないと諦めたのかと、私が運転席を下りてトラックの運転席に近づいた途端にトラックが勢いよくバックしはじめて・・・!危うく私をかすめて、借り物のセドリックに衝突させてそのまま逃走し始めたのです。

続く・・・。

今年の営業は10月28日まで!

2019-05-21

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今年のトロッコ列車には「ももいろクローバーZ」が!

最近、家に居ると予約の電話が結構なっています。

自宅を留守にしている事が多いので、なかなかつながらない方もおられるかもしれません。

10月紅葉シーズンの予約を頂いているのですが、去年までは「7月下旬には小屋の営業が始まるので小屋に電話して下さい」って言っていたのですが、ちらっと予約帳を見ると10月26日(土)の予約が6組20人ほどになってしまいました。

まだまだ先の話しと、気楽に構えていたのですが・・・。今年は、少し事情が違うみたいです。

営業最終日は、10月28日(月)を予定しております。

去年から、客室定員の二倍を限度として予約をお断りしております。

一昨年までは、予約無しの「飛び込みさん」は食堂に布団を敷いて対応しておりましたが、早朝出発の方の朝食を食べるスペースとして確保したいので、混雑予想日には必ず御予約をお願いいたします。

早くから、ご予約を頂いており大変ありがたく思っておりますが、まだ今年はどうなるのやら分かりませんし情報は逐一このページでお伝えいたしますので、そんなに慌てずにお願いいたします。(って、心配になるんだろうな~っ・・・)

今日は、遭対協総会です。

2019-05-21

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ワサビの花と葉っぱ。ツヤツヤでやわらかそうです!(大根の千切りと一夜漬けにしたら最高)

今日は、宇奈月方面山岳遭難対策協議会総会です。

隊員はもとより、市長・警察署長・警備隊員・消防署長・消防団長・猟友会・関西電力・黒部峡谷鉄道等々関係者が集います。(仕方ないので、呑む事に成ります)

遭難救助活動は当たり前として、重視しているのが登山道のパトロールや整備です。救助するだけでなく、事故が起きないためには何が出来るのか? 条件の悪い場所を整備する活動は事故防止に直結するし、なによりメンバーの危険を察知する能力を養える機会だと強く思います。

警察活動にも、発生した事件を解決する「犯罪捜査」と、事件が発生しない様に活動する「防犯活動」が両輪となってこそ実効力が上がるのではないかと。

これだけヘリコプターが活躍する様になった山岳遭難現場で、救助するだけならば山岳警備隊員と各航空隊に任せておけばいいはずですが、それでは事故そのものを防ぐことは出来ませんし、我々の目の前で怪我人が出ても「警察が来るまで待ってて」って待たせるわけにはゆきませんものねっ。

安全に山歩きを楽しんで貰うためには「何が必要なのか?」を考えると、本人の歩く能力が最重要なのですが、最低限の整備・パトロールは必要です。

特に黒部の山域は、「標高が低く藪が濃い」「豪雪地帯で残雪が多い」等、高山帯の山域とは管理の苦労は比べ様も無いほど大変なエリアなのです。

そういった意味でも、黒部の山を知る「遭難対策協議会」という組織は重要な役割を担っていると考えます。

※ 登山道の管理主体がマチマチなところが有ったり、極端に登山者が少ない登山道に費用を掛けるのは???等の問題点があるのも事実ですが、その話はまた別の機会にします。(目の前の困難をそのままにしておいては登山者が苦労するばかりなので、大仏が中心となって取りあえず動いています。私は煽り役!)

これは、行者ニンニク!

2019-05-20

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ツヤが有って肉厚の葉っぱは、凄く美味そうでしょ!

山菜の話をしたので、ついでに。

見事な「行者ニンニク」でしょ!(北海道ではアイヌネギ) この先、花が咲いてしばらくすると硬くて薦められません。

生で味噌をつけて・御浸し・炒め物・醤油漬け等々、美味しくて便利な山菜です。(醤油漬けの醤油をチャーハンの味付けにすると絶品ですが、みんなで食べないと・・・)

有る年のGW期間中、宇奈月から入山したパーティ数人が 「僧ヶ岳」 頂上手前にて食中毒症状が出て午後9時頃に救助要請が入ったそうです。 私は剣沢に入っており、自宅に居た大仏と当時の宇奈月の民間救助隊長・消防署員等で真っ暗な中現場に向かったそうです。

夜明け前に現場に到着したものの、テントの周囲には広範囲に渡って「下痢」「嘔吐」の汚物が・・・うっかり歩く事が出来ない惨状となっていたそうです。

同グループの内で、症状が出ていないメンバーが一人居たそうで事情を聴くと、登山中にリーダー格の一人が道端の野草を見付けて「ギビキ」(ギボウシ)だから、「今夜の夕食に使おう」と摘んで来ましたが、自分はどうしても違う様な気がして・・・食べない様にしていたら、全員酷い「下痢」「嘔吐」の症状が出てしまったとのこと。

もう身体から出るモノが無い程、上下から?出しているはずなのに・・・まだもよおすらしく、男女とも人目も憚らず所構わずズボンを下げる始末で、見ていられなかったそうです。

こんな人達を、背負って歩く事を想像するだけで「ウギャー!」と躊躇していたら、幸いな事に明るくなってヘリコプターが悪天候のなかを飛んでくれて事無きを得たそうです。

実は「コバイケイ草」を食べていたのですが、並んで生えていれば「ギビキ」と間違え様も無いのですが・・・更には「アマナ」と間違える人もいます。キノコもそうですが、素人の目利きにはご注意を!

我々も、先輩に教えられたり・図鑑片手に調べながらでした。当たり前の事ですが確信が持てないモノには手を出さない!事が大切です。 イロイロ覚えれば、山歩きの楽しさがグンと広がるはずです。

一気に雪解けが進みました!

2019-05-20

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上空には、白く光る怪しい雲が・・・。

今日午前中の、剱岳~剣御前方面です。

黒い剱岳!「三の窓」へ突き上げる白い池ノ谷が際立ちます。

強烈な南風と共に気温がドンドン上昇して、富山市では最高気温31℃を記録して、立山連峰を源にする常願寺川・早月川は水量が増えていました。(この時期は、降雨だけが増水要因では有りませんから!)

二週間前の六日には、稜線に新雪が積もったのに・・・。

昨日までの室堂勤務でも、雄山の雪解けが進んでビックリでした。

今夜は雨の予報ですが、天水が頼りの剣御前小屋や山菜の生育には恵みの雨になりそうですが、気象の変化が激しくて・・・屋久島の豪雨も他人ごとに思えません。この傾向が、シーズン中まで続かない様に願うばかりです。

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