阿曽原温泉小屋

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迷宮入り事件!

2018-10-20

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昨夜は、今シーズン最高の206人のテント泊でした。

怖い話しを、ついでにもう一つ。

小屋を引き継いで、1年目か2年目だったと思うのですが。

夕食の二回戦目の食事が1人分足りない事に??? 慌てて、追加で定食の天ぷらを揚げて用意して席に着いてもらいました。

お客さん全員を点呼して、宿帳と作った食事の数とを何回照らし合わせてみても・・・最初に作った数に間違いは有りません。

誰かが、二回夕飯を食べてしまったのか? キャンプの人が食べに来ていたのか?席を指定して座ってもらっているから、そんなはずはない!

夕食が終わってから、客室を再度確認して宿泊者数を再確認しても???

1人のお客さんが「さっき、毛布を引きずった小柄なおじいさんが廊下を歩いていたけど」

って言うのです???

毛布って言われても・・・、その当時は毛布を客室には出しておらず? 小屋の中には、「小柄なおじいさん」は見当たらず・・・、取りあえず宿泊者全員の再確認が取れたところでその晩は休む事に。

翌朝の朝食は、ちゃんと人員と食事数が合って、何だったんだろうと思いつつもお客さんを送り出しました。

客室の掃除を済ませて、裏に回って縁の下へプロパンガスの切り替えに行って??? キレイに立てかけてあったはずのベニヤ板が、倒れてと言うより敷き詰めた感じに???

「なんじゃこりゃ」???小屋では見たことが無いというか、テレビの時代劇でしか見れないような紅い鼻緒のワラ草履が一足ベニヤ板の上に乗っているのです。(当時はデジカメを持っていなかったので写真が無いのが残念です)

鑑識してみると、とても小さなワラ草履で子供用位の大きさ、底のワラは潰れていますが泥で汚れている訳では無く濡れてもいないので、そんなに歩いている様には見えなかったです。

もちろん、昨日まで誰も見たことも無く小屋の関係者には心当たりも無い遺留物です。

無銭飲食の疑いの当該事件は、その後二十数年経ちますが「小柄なおじいさん」の発見にも至らず、それらしき人間の目撃情報も無く、類似事件の発生も無く・・・、迷宮入りとなりました。

※御心配なさらずに!

阿曽原温泉には、守り神として「大仏様」が鎮座しておられますから!

怖い話し?

2018-10-20

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ガスが掛かると岩峰が浮出ます。(今朝の阿曽原)

営業終了まであと九日、両手の指で数えられるまでになりました。

今年は、冷え込みが緩くて朝起きて凍える事は無い代わりに、紅葉の進むペースが遅いです。(十分綺麗なのですが)

昨日は、遅く届いた方は居なかったのですが・・・、ツアーが到着して合羽を脱ぐのにごった返す玄関で、テント泊の70歳前の女性が届出を出しに来てスタッフがビックリ!

鼻頭・額・眉間辺りから流血して真っ青に内出血して、更には額がポッコリ腫れ上がっていました。(パッと見、スゲー怖い顔でした)

欅平から上って来て、最初の短いトンネルを出た辺りで転んで道に顔をぶつけたとのことでした。その時はヘルメットを被っていなかったとのことですが、片手ににストックを持っていたにしても顔面から激突するとは・・・。

体力の割に荷物が重かったのも有りますが、加齢に伴って反応が遅くなり咄嗟の時に手が出なくなってしまうのではないかと、年寄りを馬鹿にするなと言われそうですが、反応が遅くなるのは仕方のない事です。

「山行計画を立てられる際は、無理せず余裕を持って」って通り一遍の話しより、現場から欅平に引返した方がどれだけ近かったか。 状況判断はしっかりしていただかないと・・・!

阿曽原は、毎日イロイロあります。

※怖い話し?

不思議な事に、昨日の転倒現場と先の死亡転落現場は近い場所で、それほど緊張させられる場所では無い所です。

偶然だとは思うのですが、一つ事故が発生すると不思議な事にその年はその付近で続けて発生することがあります。(例えば、S字峡で発生すればその付近で2・3件、志合谷で有れば続けて2・3件とか、去年は仙人谷で3件・・・)

30Kmの長い危険なコースで、これだけ大勢の登山者が歩いているのに・・・同じ場所で続けて起きる事があるとは???(見えない誰かが、足を引っ張っているのか?)

今年は、これ以上?引っ張られません様に???

そろそろ終わります。

2018-10-19

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去年の女子スタッフのお散歩から。

阿曽原温泉は、28日の営業を持って今シーズンの営業を終わりますが、未だに問い合わせの電話が鳴り止みません。(有り得ないことです)

紅葉も遅れ気味で勿体無いし、有り難い事なのですが、小屋締め調整期間に入っておりますのでたくさん止まってもらう訳にはゆきません。

小屋の宿泊に若干の余裕が有るのは23・24・25日のみとなりました。 小屋閉め直前で、食材等の調整も関係して参りますので御理解のほどをお願い申し上げます。(俺一人くらい!は、ご容赦下さい)

テント場利用の問い合わせも沢山頂いております。

小屋の解体を、11月7・8日と予定しておりますので、11月3日(文化の日)については水場・トイとも利用できるようにしておく予定です。

ただし温泉については、掃除が行き届いていないかもしれません。

11月に入ると、冷え込みが厳しく(道が凍る事も)日暮れが早くなります。また、写真の様に歩道に落ち葉が積もり歩き辛くなります。

明るいうちに歩き通せる体力のある方しか、入ってはいけないエリアになる事を御理解下さい。

先にも書きましたが!

2018-10-18

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食べ頃ナメコ!

2024年に「関電黒部ルート」一般開放とのニュースで、

阿曽原まで簡単に行けるのでは?

との期待を持っておられる方がおられるかもしれませんが、期待先行の全く根も葉もない噂と考えてもらってもよいかと。

運用方針は、これから決められるでしょうが今現在の「公募枠2千人」を1万人まで拡大運用するだけで、途中下車はもちろん見学コース以外の立ち入りは禁止されるでしょう。

山歩きをしている登山者でさえ事故が起きているエリアに、一般観光客が来て散策されたりされれば事故がどれだけ発生する事やら!(先にも書きましたが、阿曽原キャンプ場横の沢に落ちて亡くなった方もおられます)

そもそも、数十万人規模の観光客が押し寄せている「立山黒部アルペンルート」「黒部峡谷鉄道」を繋ぐ周遊ルートと夢のある話の様ですが「関電黒部ルート」の開放枠はたったの最大1万人です。(トロッコ列車の繁忙期の3日分程度!)

ある方に言わせれば「大動脈から急に毛細血管になるようなもの」と例えておられました。

私としては、決まった事ですから関係機関が納得できる運用をしながら、事故無く利用出来ればと考えます。

※阿曽原に関係するとすれば・・・。

今までも公募見学会2千人枠に当った方が、片道を「下の廊下」を歩いて、片道を「関電黒部ルート」を利用して来られた方が若干ですがおられます。

メリットとして、登山口から下山口までの車の回送をしなくて済む事に成りますが、天気回りも関係して来るし「下の廊下」の開通時期も毎年違うので・・・なかなか上手くゆくものか???

これを読むと、良く分かります!(7万5千円との試算も)

黒部ルートは「一般開放」でどう変わるか。「気軽に行ける場所」にはならないが

残念ながら。

2018-10-18

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志合谷の紅葉

昨日午後シジミ谷付近で、欅平から阿曽原に向かっていた登山者が泥に滑って水平歩道から転落して亡くなる事故が発生しました。

現場はそれほど険しい場所では無いはずですが・・・。(泥で滑ったのならば岩場ではないはず?)

水平歩道は、目の前が岩場ではなくても少し転がれば最後まで転落してしまう場所ばかりです。 バランスを崩した時に、直ぐに体制を整えられるように ・番線を意識しながら歩く ・自分でコントロール出来なくなる位の重い荷物とバランスの悪いパッキングは厳禁 ・水平歩道でのダブルストックは厳禁 等々に配意しながら歩いて頂ければと思います。

昨夜も暗くなるまで小屋に届かない、単独・2人・3人がおられて様子を見に行く事になりました。

暗くなっての歩行は大変危険なのはもちろん、先に届いた方々も心配されています。 これから月末まで日暮れがどんどん早くなりますので、余裕を持った行動をお願いいたします。

温かい話しも!

2018-10-17

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採り頃ナメコ!

昨日の昼前に、先週の土曜日に遅く届いたテント泊の外国人グループのリーダーから電話が有りました。

このホームページを読んで、自分達の事が書いてあったのを見て

「ゴメンナサイ。そんなつもりで言ったのでは無かったのだけど、娘さんに謝りたい」

本当に申し訳なさそうに・・・、こちらが恐縮する位の喋りで謝られるのでした。

山小屋をやっていると、1日歩いて疲れ果てて小屋に到着した時に

・この疲れを誰かにぶつけたい! ・こんなに疲れるのは道が悪いから! 

等々の感情が湧いてくるのではないかと・・・。

同じコースを歩いているのに、到着時刻が大きく遅れてしまう自分の体力・経験の無さを棚に上げて、最初に見える他人となってしまう山小屋従業員に当り散らしてしまう方がおられます。(実際、玄関に到着した途端に「あなた、何してんのよ。私の荷物部屋に運んでよ!」って言われたスタッフがいます。翌日は穏やかな御婦人になっておられましたが・・・。)

先の外国人パーティも同じだったのでは・・・? 

長い時間歩いて暗くなって、疲れ果ててキャンプ場に着いたらキレイに整地されていなかったので不満が出たのかと。

昨晩のツアーの醜態とは全然違い、コミニュケーション不足と登山文化の違いみたいなものが重なっての行き違いだったのだろうと。

こちらとしても、外国人の方が黒部峡谷を訪れて喜んでもらえるのは嬉しい事です。 ちなみに、昨日は香港からの3人組が来てくれました。

お互いの理解を深めて楽しんで行って貰える様にせねば!

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