阿曽原温泉小屋

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絵本繋がり???(ヒョンナところで)

2023-06-19

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室井さんの絵本をゲット!

昨日は「宇奈月温泉開湯100周年式典」に参加してきました。

式辞~祝辞~感謝状贈呈等々が続くなかで、東京芸術大学名誉教授・日本美術院理事長の田渕俊夫先生から黒部市に「黒部心象 奥鐘山」他四点の作品を黒部市が寄贈されたお披露目がありました。

田渕先生は、小屋を引き継いだ二年目だったかに阿曽原小屋に泊まりに来られました。一晩地酒とそこいら辺で採れた?キノコを召し上がっていただいて、翌日私と大仏で十字峡まで案内させていただきスケッチのお供をしたことがあります。

スピーチもユーモアたっぷりで足取りもシッカリしておられ、会場を後にされる際に御挨拶してきました。 あれから30年足らず経って御歳を重ねておられるのですが、スケッチ山行の事はちゃんと覚えていてくださいました。

第二部では「室井滋さんのトークショウ」が催されたのですが、富山県出身の数少ない芸能人で?トロッコ列車のアナウンスも担当しておられて黒部はお世話になっております。

先日、式典の実行委員長から「室井滋さんが、阿曽原の写真絵本の事をえらく推していたけれど??」って話が伝わって来ました。 

発売前の話を何で知っているのやら?もちろん個人的な付き合いも無いし??実は「黒部の谷の小さな山小屋」の出版元のアリス書房の社長と室井さんは知り合いだったとのことでした。

知らないところで繋がっているというか・・・知らないところで応援していてくれる人がいるってありがたいことだよな~なんてことを

実は室井さんも絵本を制作しておられて、トークショウ終了後に作られた「絵本」の販売会があったので御挨拶がてら一冊求めて帰って来ました。

昔も今も!

2023-06-16

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昨日発売の「山と渓谷」で紹介されてます。

登山道整備をこれからどうしてゆくか? という問題で、シンポジュウム開いたり・関係者での議論を進めているのはお伝えしてきました。

そもそも管理主体が決まっていない登山道も有ったりするし、費用をどう賄うのか?富士山・大山・屋久島・大雪山等々の様に協力金制度も整備されて来ている現状で、ならば北アルプスはどうしてゆけるのか?

費用を集めても、運用主体はどうするのか? 作業できる人間を確保するには?

「俺が動かなくても誰かやってくれるだろう」みたいなことを、みんなが考えていては何時まで経っても変わらないどころか荒廃が進んでしまうのではないかと心配してしまいます。

幸い御役所の方も危機感を抱いてくれている様で、「霞が関」まで話を聞かせに来てくれないか?みたいなこともあったり、松本市・佐久市でのシンポジュウム開催など「今がチャンス!」なのではないかと。

問題山積ですが、みんなで議論を重ねて協力しながら一つ一つ問題をクリアしてゆかねばと考えております。

私が今現在出来る事って???

大それたことを考えている訳ではないのですが、我々が登山道の維持管理だけでなく、他の山仕事を受けることによって 「仲間を増やし」~経験を積むことで「山を覚えて」~みんなが「食べてゆける」 ような仕組みを作って結果として登山道整備を頑張ってくれる人材を確保してゆければ良いかな~っ・・・なんてことを企んでいるのです。

「武田節」 ってご存知でしょうか?

大昔の警察学校時代に、謝恩会で教官が歌っておられて知ったのですが・・・。

「人は石垣 人は城」って歌詞にあるのですが、戦国武将,武田信玄の名言として残されている言葉です。

「りっぱな城があっても人の 力がないと役に立たない。 国を支える一番の力は人の力であり,信頼できる人の集まりは 強固な城に匹敵する。」 という信玄の考え方や生き方を表しているそうです。

昔も今も「人」が大切なのは同じだと思う、昭和ド真ん中?な小屋主なのです。

山小屋は、何でも屋?

2023-06-15

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近所の畑には「蕎麦の花」が満開です

一昨日は、登山道整備の今後をどうしてゆけば良いのか?少し話ししに来てくれと山の大先輩から言われて現状と私なりの展望的なものをレクチャーしに・・。

昨日は山奥の送電線巡視路点検業務を受けてくれないかとの話が来て、業者で作業内容の確認やら打合せやら・・。

どちらも本業とは少し外れているし、正直大きな収入になるモノではないのですが・・・。

登山道整備するには、どれだけ資金を集めても実際に現場で頑張れる人材が必要になってきます。

このページで、我々が登山道整備・災害復旧・山腹点検等の「山仕事」に携わって来た事を紹介してきました。

過酷な山仕事を頑張ってくれる仲間には、頑張った分の正当な対価! 黒部に行けば食べてゆける!って思ってもらわないと、人は集まらない・山も覚えられないのは当たり前ですが、重要なのはその都度知らない者同士で作業してもそれぞれの実力が解からなくては過酷で危険な作業は出来ない等々の問題が出て来ます。

継続的に山で頑張ってくれる信頼できる仲間に来てもらうための、本業ではない仕事を受けて来ました。

災害が発生して否応なしに作業に参加してきたのもあるのですが、危険な黒部で一人の事故者を出さずに作業を終わらせてきたのは、ある意味驚異的で発注者からみれば「チーム阿曽原」を信頼してくれる元になっているはずです。

(そういった意味では、少し胸を張ってもいいかも!って・・調子こいてスキが出来ると事故の元なのですが)

山中の現場まではもちろん歩きで向かわねばならず、重機が入る訳もなく簡易な道具で作業を進めても最終的には全身の筋肉頼り?みたいなこともあります。

個人の体力・技術・経験も大切なのですが、1人で仕事を終わらされる現場など有るはずもなく・・そこで「チーム」が必要になってくる訳なのですが、いくら自由人?の集まりとは言え、ちゃんと食べて生活して行ってもらわねば長続きする訳もありません。

続く

勘違い為されぬ様に

2023-06-14

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これも富山名物「ブラックラーメン」(「大喜」大島店)

前ページまで、県の政策に盾突いて来た様な事を書いて来ましたが・・。

県の政策も私達の意見も、実は「立山・黒部の為」であり「利用するみんなの為」な訳で、それぞれの「正義」を信じての行動でもあったわけで、私達も県に勝った等とは考えておりません。

ただ問題があればクリアしてからでないと開発に着手するべきではない!と、厳しい気象条件等の実情を知っている我々からすれば「そのまま突き進めば頓挫するのでは」「頓挫すれば、税金の無駄使いになるだけ」と心配しての行動でした。

山小屋連中の「権益確保」みたいな穿った見方されたこともありましたが、決してそのようなことはありませんので! 

ただ、訓練・救助活動に出動して冬季間の立山・黒部の怖さを見て来た者からすれば安全を担保しようがない!ってことなのでした。(他にも冬季間の水の確保等々)

また、世界に誇れる「立山・黒部」だということは現場で働く我々が良く知っていますので、沢山の方々に訪れて頂き、大きな「感動」を御土産に帰っていただきたいのは一緒なのです。

これからも景勝地を感動できる場所として残してゆくには、保全と利用方(安全利用)を両輪なわけで、そのためにはいろんな意見を集約・調整しながらゆかねばならないのではないかと・・。

コロナ明けでインバウンド観光客が目立つ「立山・黒部」ですが、他にも登山道の維持管理方法等々これからの利用方法も待った無しの課題が持ち上がって来ています。

そんな中、「北アルプス山岳利用サミット~令和時代の山岳利用について考える~」  「山小屋とガイド、そして登山業界人のミーティング」 等、危機感を持って活動もされるようになって来たので活動が盛り上がればと考える次第です。

偶然が重なっても「行動」しなければ!

2023-06-12

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「沈黙の山」の舞台挨拶(左側が五百旗頭監督)

昨日「沈黙の山」を五百旗頭監督(現石川テレビ)から誘われて、当時の尾島カメラマンと観に行って来ました。(照れ臭いので最後列でコッソリと)

同ドキュメンタリーはギャラクシー賞等の受賞作品で、上映後の舞台挨拶に登壇じた五百旗頭監督は

「これを作るキッカケは、阿曽原小屋の主人が県庁に意見書を提出したのを取材して、当時の県知事の拙速な?強引な?計画の進め方に違和感を感じて」

「自分がチューリップテレビを辞職したのは、この作品の続編を作ろうとした時にいろいろあって」とか・・

元々が県の政策に盾突く刺激的な?内容のドキュメンタリーでしたが、裏話的な話が飛び出したりして来場された方々にはそれなりに面白かったのではないかと。

尾島カメラマンも数年前に転職して全くの異業種で頑張っているし、そもそも私自身も山繋がりは有るものの転職組なわけで・・・「沈黙の山」に関った深く関わった三人は似た者同士なのかもしれません。

しかし偶然にしても「立山黒部ブランド化構想」が持ち上がった時期に、三人が問題意識を持って行動し始めてドキュメンタリーが作られ、結果として構想の一部棚上げに繋がった的な・・・。(私の提出した意見書は、表立って声を上げられない方々の意見を集約したものでもありましたので、実は陰で問題意識を持っていた方は大勢いたのです!)

そして偶然と言えば、この年は 水平歩道を巨大な岩が塞いで しまって通行止めになっており、更に除去作業の資材をヘリコプターで空輸しようとしたら別の現場で物資落下事故が発生してしまい、九月半ばまで作業が中断してしまい結果として阿曽原小屋は開店休業状態となっていたのでした。

そんな時に持ち上がった「ブランド化構想」だったのでしたが、私が暇を持て余していたバッカリに「これはオカシイ!」ってことで作り始めたもので、普通に営業で来ていたら果たして・・・??

「暇で」「たまたま興味を持った人間が集まって」の偶然が重なってでしたが、声を出さずに陰で不満・不安を言っているだけでは何も変わるはずもなく・・勇気をもって行動しなければ!ってことになるのではないかと???(バカかもしれませんが・・・)

バカかもしれませんが・・・。

2023-06-09

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大量の凍死遭難が発生した「真砂岳」 真冬に高所に一般人を入れてはダメなのです!

富山在住の方々は、チューリップテレビ ドキュメンタリーフェスティバル2023 のCMを目にされた方もおられるのではないかと、6月9日(金)~6月11日(日)に富山大学黒田講堂にて開催されます。

11日(日)14時15分から上映される「沈黙の山」(2018年制作) の製作にはちょいと関係していたのですが、監督の五百旗頭君とはしばらく顔を合わせていなかったので、舞台挨拶に来るのならば顔を見に行こうかと考えていたところへ監督からメールで御誘いが入りました。

監督は制作時に、登山道整備について来たり阿曽原の小屋建て・解体にも来てくれて、慣れない現場?(山生活)で苦労して作った作品は「ギャラクシー賞」を受賞しました。

私が今更「沈黙の山」を他の人と見るのも照れ臭いのですが・・・五百旗頭監督と尾島カメラマン(大仏の後輩になります)を交えて、当時の県知事肝入りの政策に盾突いて煙たがられて一緒に苦労した仲間三人で顔を合わせて来ようかと。(盾突いても得にならないことに熱くなっていました・・賢い人?からは「ただのバカ!」にしか見えないかも知れませんけど?)

興味のある方は日曜日は入場無料ですし、大画面で「沈黙の山」観に来てください。

参考:「『立山黒部』世界ブランド化」構想と それに反対する自然保護運動  に、経過がまとめられています。(ちなみに30ページから私の記載があります)

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