阿曽原温泉小屋

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下の廊下情報!(10月2日)

2018-10-02

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完成した大ヘツリの高巻き梯子。怖がらず!って無理か?

本日も、白竜峡前後の整備に業者さんが頑張ってくれています。

昨日同様に歩行不能箇所は有りませんが、白竜峡~十字峡間は未整備区間があって歩き辛いようです。(手摺番線が切れていたり、丸太桟道が緩んでいたり等)

繰り返しますが、慎重に歩けば大丈夫ですが不整地歩行が不安な方は、来週以降まで待たれた方が良いかと思います。

☆他方面の状況

仙人池方面(雲切新道)・欅平(水平歩道)2路線とも台風の影響は有りません!

ネットワーク!

2018-10-02

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遭難対策無線(5Wの小屋用)

仙人池ヒュッテ・池の平小屋とは、登山者の動きが有る場合は、毎朝電話で人数・年齢層・通過か宿泊か等を連絡し合っています。(昔は、遭難対策無線を使っていたのですが、現在は通話料金の高い衛星電話を使っています)

登山者の少ない山域だからこそ出来る対応ですが、それぞれのパーティの昨日のペースなどを教えてもらえると小屋への到着時間が読めて、要らぬ心配をしなくて済み大変助かります。(他にも到着パーティからも情報をもらっています)

無線で連絡し合っているのは、黒部源流山域(太郎平・水晶等)の小屋でも毎朝しておられます。

或る時の、仙人池ヒュッテの先代「カーちゃん」の無線連絡!

「イズミさーん、今日三人そちらに向かうお客さんが、今晩カレーを食べたいって言っておられまーす」

あらあら、仙人池ヒュッテの無線は富山の警察本部まで飛ぶのに・・・。

たまに冷や汗をかく通話も有りましたが、ある夏の日

「阿曽原さーん、毎年来る北海道の鈴を転がした様な元気な女の子が一人行きまーす」

と連絡がありました。

夕飯の準備に掛かる頃になっても、「鈴転がし女子?」が届かないので心配になり、大仏が様子を見に行ってくれることに。

仙人温泉に沈没したなら連絡が有るはずですが、確かめようにも仙人温泉さんは普段は無線も電話も開局していないので確かめようも有りません。

当時は旧道を使っていたので、仙人温泉下部の雪渓の残る枝沢の状態が悪くなると非常に危険になります。

心配で走って行ったのでしょう、30分余りで大仏から連絡が入りました。

「鈴の女性は問題の沢で落石に当って気を失っていたらしく、今しがた気が付いたみたいです。自力歩行出来そうなので、これからサポートして阿曽原に向います」

とのことでした。

幸い怪我は大したことはなかったのですが、怖い思いをしたからでしょうか、翌年から「鈴女子」は来なくなってしまいました。

「雲切新道に切り替えないと」と強く思った事故でしたが、普段からの連絡が有ったからこその、早期発見・救助となりました。

そういったこともあって、小屋に届いたお客さんに「後ろにあと何人ぐらい歩いていた?」と良く聞きます。

実は、お客さんの情報も安全登山のネットワークの一助になっておりますので、協力のほどお願いいたします。

※追伸!

昨日、阿曽原から池の平へ向かった飛び込み男性は、池の平小屋の支配人・連絡を受けた警備隊の指導も聞かず、北方稜線から剱岳に向かったようです。 

無計画で行き当たりばったりな行動には呆れます。

今朝方、立山・剣方面には雪が降ったとのこと、彼はどれだけの装備を持っていたのだろうか?心配です。

冬期間のアルペンルートを開放すれば、このような登山者が出て来るのは目に見えています。

登山届の提出を義務化しても、現場で計画変更されては防ぎようが有りません。

もしこの様な登山者が事故に遭ったりすれば、救助に行く警備隊員も口には出さないでしょうが遣り切れない思いになるでしょう。

県の観光推進計画を、このまま進めていいのでしょうか? 強く・強く疑問に思います!

下の廊下情報!(10月1日)

2018-10-01

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修復された、白竜峡の丸太桟道

明日、スタッフが見に行こうかと考えていたのですが、今日も二人「下の廊下」を歩いて来られました。 今回で9回目の方は「シッカリ整備してあった」と仰っておられて、やはり先週末に作業がかなり進んでいるようですが、黒部別山谷から十字峡の間は未整備個所が残っております。(抜けたアンカー・折れた桟道・倒木等)

歩きなれた方ならば、慎重に歩いて頂ければ問題ないレベルとなった様です。

不整地歩行が不安な方は、もう少し延された方が安心化と思います。(日に日に作業は進むはずですから)

明日、小屋に詰めている警備隊員がパトロールに行く予定ですので、写真をたくさん撮って来てもらう予定です。明日はもう少し詳しくお伝え出来るかと。

※今年の黒部別山谷は、昨年雪渓上にあった巨岩が左岸の川床に落ち着いてしまいました。

元々、飛び石で渡る沢ですが巨岩を迂回する感じで今までとは違うルートを取ってもらう事になります。

黒部別山谷は、昨日の様な強い雨が降ると増水しますので、天候には注意が必要です。(普通の雨なら問題なしです)

テレビで紹介されます。

2018-10-01

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「わたしのしあわせ温泉時間」

昨年発刊された、「わたしのしあわせ温泉時間」と言う本を御存じでしょうか?

阿曽原温泉を「源泉かけ流し」というより、「源泉かけ捨て」って上手い表現で紹介してくれています。

ブログはこちら YOOMI'S至福温泉日記

10月3日NHK総合放送「ごごナマ」の午後3時半から4時の枠で、著者の「金裕美」さんが出演されて阿曽原温泉も紹介をしてくれるそうです。

興味のある方は、ぜひご覧ください。

小屋は無事ですが、いろんな人が・・・!

2018-10-01

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今朝の阿曽原谷の滝

台風24号の影響は、それほどでもありませんでした。

夜中の2時過ぎに風が強くなって、玄関の波トタンが飛ばされないか心配しましたが大丈夫でした。

写真は、6時過ぎの滝の吹き出しですが濁りが入っていないのと、右側の枯沢の水量も少ないです。(この程度の吹き出し以上だと、水平道・日電歩道とも通行は控えた方がいいです)

登山道の確認は、明日以降に成りますが心配しなくても良いのではないかと思います。

昨夜は予約が全部キャンセルになり、スタッフ一同夜半の台風通過に備えて早目の夕食を摂っていた6時頃に、真っ暗な玄関先で熊スズの音が聞こえて・・・。

40歳位の男性登山者が1人現れて「泊めてもらえないか」って! 「下の廊下を歩いて、黒部別山に登ろうと思って来たけど取り付きが分からなくて・・・ここまで来た」??? 

って、なんで今日は小屋に宿泊が無いか分かる?台風が来るからだぜ!黒部別山谷からならダムへ引き返した方が近かったでしょ!と言ったのですが 「何が悪い!」みたいな顔をして・・・。 そもそも来た時から、「ゴメンください」「突然すみません」の一言も無く、なんでグダグダ言われなければならない?みたいな態度にこちらもイラッとして。

バリエーションをやろうという者が、天候が悪化するのを分かりながらツエルトすら持たず突っ込んで来て、ルートが分からなかったからって・・・暗くなって小屋に飛び込んで来て、そしてその態度は自分勝手じゃねぇ?

今朝、「池の平」に向けて出発しようとするので「まだ、仙人温泉上部の沢の渡渉は危険かも」と伝えたら、「ガイドブックにはそんなことは書いてなかった」って・・・。(昨夜、小屋の本棚のガイドブックを開いていた様な???自分でマップもガイドも持たないの???)

そもそも、「池の平」「仙人池」とも予約もしていないとのことで、こんな日に動く人はいないのだから連絡は入れておかないと! 私が直接、仙人池ヒュッテに電話して状況を聞いてみると、「稜線は雨がまだ強くて小屋の周りの水浸しなので仙人谷の渡渉は危険かも」との答えを伝えると、「小屋は窪地にあるんですか?」とのトボケタ答えが 「小屋は平らな所に立っているに決まっているやろ!」「それほど山に水が溢れているってこと!沢も増水しているはず」と伝えたのですが。(ワザワザ電話して聴いてあげているのに「ありがとう」はありません)

「台風一過を狙って来たので」って、台風まだ収まっていないし!昨日の行動との整合性が取れない答えが??? そのまま出発しようとするので、警備隊の若い隊員が再度注意しても出発してゆきました。

登山と言う行為は、個人個人の力量・経験・装備等大きく違って、一概に他人がどうこう言えるものではありません。「富山県登山届出条例」のように、規制を掛けていても強制力は伴わないものなのです。

それでも、危険を伝えて思いとどまらせる努力をしても、言う事を聞いてもらえないのは虚しいものです。(意地になっていたのかも?彼が帰ってから、ネットで「阿曽原は優しくない小屋」って書かれそうな気がします・・・)

取りあえず事故が無ければ良いのですが。

追伸!

先ほど、「池の平」から駆け下りて来たトレラン系の方が言うには、仙人谷は台風で増水していて、3か所の渡渉をしてきたが1か所は腰までの渡渉で怖かったとのことでした。

ちなみに、阿曽原を朝出発した登山者とは10時頃に仙人谷下部の丸太橋で擦れ違ったとのことでした。 小屋を出て2時間半で丸太橋とは・・・、時間掛かり過ぎ!仙人池ヒュッテに連絡しておきました。

 

温泉について!

2018-09-30

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湯元のトンネルを塞ぎました。

先にも書きましたが、阿曽原の温泉はトンネルから引いています。

このトンネルは、黒四発電所で利用された水を黒部川に戻さずに、欅平の新黒三発電所まで送るための導水トンネルを掘った際の土砂の排出用の横抗です。

ですから、湯元トンネルの湯溜めのドレーンを抜くと底にはレールが未だに敷設されています。

本坑は、小屋の4号室直下に有るため、奥行きも高さも有るので、外気温が下がって来ると湯溜めの温度も下がって来るのです。

なので、秋になるとトンネルの入り口をシートで塞いで、冷たい空気が入らない様にして湯音が下がらない様にしているのです。

イロイロ手間の掛かる温泉ではありますが有り難い存在です。

※御願い!

混雑予想日のご予約を頂いている方から、予約人数の増員依頼の電話が相次いでおります。

すでに部屋の定員の倍まで受けて、予約を打ち切っている日に仲間が増えたからと言われても小屋としても対応しきれない事も有りますので、混雑予想日の増員依頼は控えて頂きたくお願いいたします。

また、食堂利用の「飛び込みさん」についても、大人数での合点飛び込みは混乱の元ですのでやめて下さい。

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