本番間近!
2018-10-03
写真は、小屋に来られたお客さんんの登山靴を、下足棚に片付けて置く際に着けてもらう洗濯バサミです。
登山靴の履き間違いを防ぐためにグループごとに同色にしたりと、色・番号を違わせて用意しています。 (あまりにも多く来られると、数が足りませんので「はさみが無いのが目印」となります)
今週末から、本格的に登山者が訪れる予定です。大仏も王子も「大ヘツリ」の作業を終えて帰って来てくれるし、小屋のスタッフも増員して体制が整ってきました。
台風の動きが心配ですので、影響が大きい様でしたら無理をなさらずキャンセルをしてください。 (すでにポツポツ入っています)
※平八郎の乱!
阿曽原には、語り継がれる事件が数々有ります。10年位前の体育の日の連休、初日から強い雨でキャンセルが出ましたが80名位のお客さんが来られました。
翌日も雨は増々強くなり、半分くらいの方は出発したものの、欅平に向かった人達は折尾谷まで、黒部ダムに向かった人は黒部別山谷までで、ずぶ濡れになって引返して来られて小屋の中は大混乱となりました。(当日、内蔵助谷の増水に流された方が亡くなっています)
夕飯前に、「部屋で酔いつぶれて寝ゲロした人がいる」との通報!
スパッ!パチン! 手術に向かうDrのごとく全員ゴム手袋装着。
ダダダッ! 男手はもちろん、詰めていた警備隊員・看護師上がりの女子バイトが部屋に駆け付けました。
そこには、グダグダに酔いつぶれた高齢の男性が・・・。
男手は、当人を寄ってたかって抱え上げて食堂に搬送します。 私も警備隊員も、デモの座り込み排除の訓練を受けているのでお手の物です。
看護師上がりの女子は、サッサと汚物で汚れた部屋を片付けて綺麗に掃除します。
肩越しに「阿曽原小屋、スゲーッ!」って感嘆が聞こえてきます。
男性は単独で、朝からすることが無く飲み続けていたらしく・・・。
玄関と食堂の間に、大きなゴミ袋でラッピングした布団を用意して朝まで休んで頂きました。
この男性の名前が「平八郎」だったので、阿曽原年表には「平八郎の乱」と記録されたのでした。
小屋は皆が利用するものです。暇だからって、呑み過ぎ注意です!
私の話は、汚い・痛い・怖いが多いですが、小屋の運営はキレイ事で済まない事も多々あると言う事です。 何かあっても、救急車やパトカーが来てくれる訳では無いので嫌でも「何でも屋」をする羽目になるのです。
☆続報! 先日の台風の日に来た、行き当たりばったり男性について。
池の平小屋に泊まって、北方稜線に向かったものの小窓雪渓が怖くて引返し来て、真砂沢ロッジに宿泊したとのことです。
取りあえず無事で何よりですが、池の平小屋で外にあるトイレで財布を便槽に落としてしまい、拾うのにトイレの床とその周りを汚物だらけにして・・・、小屋番が掃除に大変な目に遭ったとのことです。
どんだけ、山と山小屋を舐めているんじゃい!
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