阿曽原温泉小屋

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汗をかくからこそ?

2023-08-27

写真

スノコをどかして草刈りしました。

先日からの夕立で、雑草が伸び始めて来ました。

この先「下の廊下」が開通するまでは、お客さんも少ないのですが・・昨夜の雷雨でまた伸び始めるだろうし、今日は曇りの予報だったので涼しいだろうと、単独のお客さんの朝食を少し早めに出して、朝6時半から草刈り機を担いで風呂へ向かいました。

予報が外れ!強い陽射しで気温もドンドン上がってしまい、機械の調子も上がらず・・結局大汗をかかされました。

昨晩の唯一のお客さん、実は他県の警察官(山岳救助担当)上がりの同年代の方でした。

定年後は百名山を目指して頑張っておられる様で、先週も早月尾根から剱岳に登られたとのことでした。

話を聞いていると少し羨ましい気持ちになるし・・・草刈りしながら大汗かいていると「俺もノンビリ好きなことやりたいな~」なんてことがよぎってしまうのですが・・・。

大仏達が、下の廊下・白馬線・唐松線等等でかいているのに、自分も山でかいてこそ登山道整備の大変さを理解できてるはずで。

この先問題になって来るであろう「登山道管理方法」についての議論の中でも、

「登山道整備で流したこと無い者の意見など説得力が有るはずもなく?」

成り行き上?それ系の集まりで意見を求められることもある私としては、「説得力」の醸成?のためにかいている??自問自答しながら「シャーないな」と一人呟きながら草刈り機を振り回して来ました。

いつになったら「ノンビリ好きなこと」出来るのやら??って・・・冬中、好き放題に飲み歩いているくせに!って言われそうですが・・・。

信用してください!(真面目に山小屋主人してますから)

2023-08-26

前ページの続きですが、「高齢の男性」をターゲットにしている訳ではありませんから!

何処の山に入るにしても、自分の体力・経験等に見合ったコースを選んで入っていただければって事なのです。

今回の○○さんのケースは、各山小屋の主人が「これは危ない」と考えたから、それぞれ私のところへ電話を入れて来てくれました。

○○さんの思いが強くて、優しい各主人達の助言・忠告を聞き入れてもらえなかったのでは・・・ならば私は優しくないのか??ってことになるけれどそれはさておき?

昨シーズンの後立山の件に至っては、通りがかりの方々からの通報が入るほど異常な行動をしておられての結果です。

このエリアの山小屋主人は、守備範囲を「天候や雪渓の条件の良い時・悪い時」「季節ごとに日中・夜間」いろんな条件の時に歩いて危険箇所を把握すると共に、多くの登山者と遭難事故を見て検証もしてきましたし関係者の悲しむ顔・後悔する顔をたくさん見て来ました。

真面目に??山小屋主人している我々の話を、素直に聞いて頂ければと考える次第です。

こんなこと書くと、自分の首を絞めることになるんだけど・・・「登山される方が山を楽しんで、無事帰宅できるお手伝い」が山小屋の仕事なんだから付いて回るモノだと考えてますし、なにより後から後悔したくないですから動いてしまうのです。

申し訳ありませんが、お断りすることも!

2023-08-25

 22日、真砂沢ロッジの主人から電話があり

「24日阿曽原に宿泊予定の○○さんですが、歩くのにとても時間が掛かって疲れておられるので明日も真砂沢で連泊してもらいます」 

「でも、阿曽原まで無事に歩き通すには無理が有ると思えるのですが・・・どおしても阿曽原まで行きたいと言っておられて、24日に仙人池ヒュッテまで行ってもらい無理と判断してもらえたら引き返して来てもらうことにします」とのことでした。

 昨日24日、仙人池ヒュッテの主人から電話があり

「真砂沢から登って来られた○○さん、とても歩くのが遅くて疲れておられて取り合えず連泊してもうけれど、阿曽原まで無事に下れたとしても私の見積もりでは最低でも14時間は掛かるかと・・」

「でもどおしても阿曽原に行きたいって言っておられるので、○○さんに電話代わります」

って代わっていただきました。

高齢?の男性が代わって出られたので

「歩きたい気持ちは解かりますが、行くところ行くところで心配されている様では無理があるのではないでしょうか?」

「ましてや仙人温泉が営業休止中で今までのコースの様に短い距離で小屋が有る訳ではないし、明日以降は連日予約が一人ずつ入っているだけで歩く人もほとんどいなくなるので目撃情報も入り辛くなるだろうし、なにより小屋に届くまで(マトモに届くとは思えないけど)ズ~ッと心配していなければならなくなるし、申し訳ありませんが・・そのまま真砂沢へ下って剣沢方面へ引き返してください!!!」

自分の想いだけで無理して周りに心配かけてまで歩かれては困ります」「毎日登山者を見ている山小屋の主人二人から心配されていることを考えてください」

「我々山小屋関係者は、全ての登山者のために働いているんです。(カッコつけすぎ)今の時期は暇なのでスタッフも少ないなかを、突発的な事故ならともかく初めっから問題がある登山者に向かって来られて我々が消耗してしまっては他の登山者にも迷惑になります!」

と強くお願いしました。

○○さんには、分かっていただけた様で引き返してくれることになりました。

実は昨シーズンの後立山で実際起きた事案ですが、高齢男性が異常に遅いペースで歩いておられて・・時折ドスンと倒れ込む様に座る方がおられて、道端で行倒れしかねない状態だと登山者からの届けで、小屋のスタッフが向かい半強制的に小屋に収容してことがあったそうです。(実は前日までに2ビバークしていたらしく、前日に山小屋で動きを見て心配したスタッフが声掛けして留まる様に御願いしたらしいのですが・・)

ちなみに翌朝、長野の救助隊員が登って来て対応してくれて、直前まで元気だったそうですがヘリコプターで搬送直前に急変して結局息を引き取られたそうです。

聞き分けのイイ○○さんは明日以降に剣沢に向かわれるはずですが、無事に帰宅されることを祈るばかりです。

暇な時期でも、なんだかんだ起きてしまうのが阿曽原なのでした。

今年は、紅葉が遅い様ならば・・・。

2023-08-24

今年も、混雑予想日でも小屋の宿泊は1畳で1名の布団一組で宿泊して頂きます。

今日現在、10月2日(月) 10月23日(月)につきましては客室・食堂とも定員に達してしまいました。(両日とも月曜日にツアーを受け入れる為)

あと少しで満室になるのが、9月17日(日) 9月30日(土) 10月1日(日) 10月8日(日) 10月9日(月)となっております。(仙人池・池の平方面の予約を優先して受ける為)

40日縛りが明けた、他の日は空いている日が多くあります。

長期予報では残暑が続く予報も出ておりますので、10月中旬からの「下の廊下」の紅葉時期も遅れるのではないかと???

コロナ前の年は、阿曽原の紅葉が盛りになったのが11月3日文化の日でしたが、紅葉は確かに見事なのですが・・・下の廊下はコースが長く時間が掛かるので、写真を撮り過ぎたり途中で一寸したアクシデントがあると10月下旬になれば日没が早くなり到着が暗くなる方が毎日の様におられます。

なによりも、暗くなってから歩くには危険な登山道ということは皆さんご存知かと?

今シーズンは紅葉が遅くなるのであれば、頭を切り替えて早い時期に下の廊下を計画されることも有りなのではないかと考えます。(10月下旬は、一旦寒気が入ると黒部ダム直下の橋が凍る事も)

決めかねておられる方!足に自信の無い方?初めてでお試しの方??等は、今シーズンは早く開通しそうだし?9月中旬以降で連休・土曜日以外の早い時期に「下の廊下」を歩くことを考えて見られてはいかがでしょうか? (小屋が定員を絞っている関係で、連休・土曜日のキャンプ場が毎年大変な混雑になり夕方の露天風呂はイモ洗い状態に!)

「下の廊下」情報

2023-08-23

昨日、黒部ダム側から入った作業員によれば 、黒部別山谷 の雪渓が崩壊してくれていたそうです。

毎年残雪が遅くまで残り、崩壊するとしばらくは手が出し様が無くなり開通時期に大きく関係して来るポイントです。

あと一週間もすれば、黒部別山谷を埋め尽くしているスノーブロックは融けて落ち着いてくれるだろうとの見通しです。

黒部ダム~黒部別山谷までが上半工区ですが、損傷個所も案外少なく新たにヘリコプターで資材搬入を待たなくても、取り合えず昨年デポしてあった丸太で対応できるとの報告が入りました。

なので、上半工区については9月上旬には取り合えず歩けるようになるのではないかとのことです。

下半工区(黒部別山谷~仙人谷ダム間)については、先にお伝えした通り30日に十字峡先の丸太桟道が搬入予定で桟道新設作業は数日有れば出来上がるはずです。

十字峡先崩壊地~白竜峡~黒部別山谷間の調査はそれ以降になりますが、白竜峡には残雪が無いのはヘリコプターから確認されているし、先日オーストラリア人二人組が怖かったといいながらも通過して来ているので、致命的な登山道の損壊も起きていないのではないかと想像しているのですが・・・。

8月22日現在の予約状況!

2023-08-22

8月22日現在で、客室の余裕が無くなって来ている日をお知らせしますので、山行計画の参考にしてください。

〇9月17日(日)  〇9月23日(土)  〇10月2日(月)  

〇10月8日(日)  〇10月9日(月)

以上の日にちは、裏劔方面からの優先予約+40日縛り解禁+ツアー等の団体予約で、客室に余裕が無くなりつつあります。

「下の廊下」を計画されている方々におかれましては、宿泊予定日40日前(8月4日blog参照)からの予約受付になりますが、混雑予想日をお知らせしておくことで山行計画の助けになればと考えます。

上記は、予約を受け入れられない訳ではなく若干の余裕が残っておりますし、客室が定員オーバーとなれば、「寝れればいい」って方のために食堂に12人分の布団を引いて1人一組の布団とスペースを確保する予定です。

週末・連休は皆さんが行動し易い日に変わりはなく、予約希望の方々が多いのも当然ですが、ガチガチに計画を立てしまえば最悪小屋泊を諦めて「テント泊」又は「中止」としなければならないかも知れませんのでお伝えしている次第です。(コロナ禍以前は、客室定員の倍近くまで予約を受けていましたが、昔に戻す訳にはいかないかと)

また「40日縛り」の解釈について混乱させてしまっている様で申し訳ありませんが、 8月4日のblog に沿って予約を受けさせていただきます。(40日縛り経過後の予約は、空きがあれば随時受けます)

※昨日から「下の廊下」へ作業に入ってくれました。

黒部ダム方向から下流に向けては大仏達が、仙人谷ダムから上流に向けては業者さんが昨日から作業に入ってくれました。

情報も随時入ってくるはずなので、その都度「速報?」いたします。

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