阿曽原温泉小屋

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申し訳ありませんが、お断りすることも!

2023-08-25

 22日、真砂沢ロッジの主人から電話があり

「24日阿曽原に宿泊予定の○○さんですが、歩くのにとても時間が掛かって疲れておられるので明日も真砂沢で連泊してもらいます」 

「でも、阿曽原まで無事に歩き通すには無理が有ると思えるのですが・・・どおしても阿曽原まで行きたいと言っておられて、24日に仙人池ヒュッテまで行ってもらい無理と判断してもらえたら引き返して来てもらうことにします」とのことでした。

 昨日24日、仙人池ヒュッテの主人から電話があり

「真砂沢から登って来られた○○さん、とても歩くのが遅くて疲れておられて取り合えず連泊してもうけれど、阿曽原まで無事に下れたとしても私の見積もりでは最低でも14時間は掛かるかと・・」

「でもどおしても阿曽原に行きたいって言っておられるので、○○さんに電話代わります」

って代わっていただきました。

高齢?の男性が代わって出られたので

「歩きたい気持ちは解かりますが、行くところ行くところで心配されている様では無理があるのではないでしょうか?」

「ましてや仙人温泉が営業休止中で今までのコースの様に短い距離で小屋が有る訳ではないし、明日以降は連日予約が一人ずつ入っているだけで歩く人もほとんどいなくなるので目撃情報も入り辛くなるだろうし、なにより小屋に届くまで(マトモに届くとは思えないけど)ズ~ッと心配していなければならなくなるし、申し訳ありませんが・・そのまま真砂沢へ下って剣沢方面へ引き返してください!!!」

自分の想いだけで無理して周りに心配かけてまで歩かれては困ります」「毎日登山者を見ている山小屋の主人二人から心配されていることを考えてください」

「我々山小屋関係者は、全ての登山者のために働いているんです。(カッコつけすぎ)今の時期は暇なのでスタッフも少ないなかを、突発的な事故ならともかく初めっから問題がある登山者に向かって来られて我々が消耗してしまっては他の登山者にも迷惑になります!」

と強くお願いしました。

○○さんには、分かっていただけた様で引き返してくれることになりました。

実は昨シーズンの後立山で実際起きた事案ですが、高齢男性が異常に遅いペースで歩いておられて・・時折ドスンと倒れ込む様に座る方がおられて、道端で行倒れしかねない状態だと登山者からの届けで、小屋のスタッフが向かい半強制的に小屋に収容してことがあったそうです。(実は前日までに2ビバークしていたらしく、前日に山小屋で動きを見て心配したスタッフが声掛けして留まる様に御願いしたらしいのですが・・)

ちなみに翌朝、長野の救助隊員が登って来て対応してくれて、直前まで元気だったそうですがヘリコプターで搬送直前に急変して結局息を引き取られたそうです。

聞き分けのイイ○○さんは明日以降に剣沢に向かわれるはずですが、無事に帰宅されることを祈るばかりです。

暇な時期でも、なんだかんだ起きてしまうのが阿曽原なのでした。

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