阿曽原温泉小屋

いろんな人が・・・!Ⅱ(鬼社長編)

2018-09-25

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新越~大ヘツリ間の釜(道からイワナが見えました)

今回は、最重量・最多日数の方を紹介します。

10月のある日、下の廊下から来た方が次々と 「凄く遅い、フレンドリーな外人が歩いています!」「歩道幅の五割り増し位の大きな外人が歩いています。絶対に今日中には、阿曽原まで届きません!」

五割り増しって??? 予約の登山者は全員届いているし?テント持ちでビバーク覚悟の人なのか?

結局その日には届かなかったので、常駐していた警備隊員2名に翌日パトロールがてら下の廊下を見て来てもらう事に。 もしそんな人が居たなら、サポートして阿曽原まで担ぐなり引っ張るなりして連れて来ればどうよと。

昼前に警備隊員から無線が入り「該当する方と合流しましたが、本人は十字峡でビバークすると言っています。昨日は、黒部別山谷でビバークしたらしいです」との無線が入りました。

連日のビバークで、消耗していないか心配になり、阿曽原まで担いででも連れてくることは出来ないのかと無線を入れると「無理です!」速攻返事が・・・「詳細は帰ってから説明します」とのこと。

返ってきた隊員のデジカメには、巨漢(小錦関を二回り小さくした感じで体形は同じ!)の白人男性が写っており、頭に被ったキャップには大きく「鬼社長」の刺繍が!

なんじゃこりゃ・・・、さすがに隊員に連れて来いと言っても無理だと一目で見て納得。

翌日午後、阿曽原に到着した外人さんに事情を聴いてみると、アメリカの日本領事館勤務で長年勤めて退職したのを機に、日本へ遊びに来て黒部を歩こうとやって来たとのこと。

どうりで、流暢な日本語を喋る筈です。 「大変な仕事でしたね、ご苦労様でした」と言ったら、何処で覚えたのやら「全然、私はカバン持ちね!」って・・・。

「鬼社長」のキャップは、成田空港で買った土産らしいのですがキャラクターとのギャップが楽しい方でした。

翌日欅平に向けて歩いて行かれましたが、志合谷先のトンネルでもうワンビバークしてから欅平に無事着かれたとのことでした。

「下の廊下」を、4泊5日で通り抜けた人は私の知る限り最長記録ではないかと。

※下の廊下情報

昨日は悪天で、作業が出来ませんでした。 本日は作業に取り掛かっておりますが、全体の整備終了までは今しばらくお待ちください。 何時頃終わるかと言われても、天気次第ですので答えようが有りません。

進捗状況は、このページ出お伝えしていますので、電話での問い合わせはご容赦下さい!

いろんな人が・・・!

2018-09-25

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黒部別山谷左岸登山道上より

先日シュラフだけ二千円学生の話しをしましたが、阿曽原にはいろんな方が来られます。

☆たぶん最高齢???

十月中旬の土曜日、下の廊下から来た方が次々と「後ろに、凄く遅い老人が向かっています」と教えてくれて。

聴けば、前泊の黒部ダムサイトの宿でも主人から行かない様に止められていたけど、早朝四時前には宿を出ていたらしく、そのまま向かって来ているとのこと。

午後7時になっても届かないので、小屋に詰めている警備隊員と二人で様子を見に行くことに。 S字峡手前で半月沢辺りにヘッドライトの明かり見えるもののチラチラするだけで動きがない。

ビバークしているのか??? とにかく、合流するために歩みを進めるて声が届く辺りまで近付いてコールしてもライトを当てても反応なし???

数m手前で、気付いてビックリされて・・・。かなり高齢な男性で、牛歩よりユックリとしたペースで手すり番線に頼りながら進んでおられました。

心配して迎えに来た事を告げて、荷物を預かり温かいお茶を飲んでもらって。とにかく、歩いてもらわない事には届きません。 番線のある所は遅いけれど前進してくれるのですが、割と広くて番線の無い場所に差し掛かると、手がかりが無くなって怖いのか一寸ズリ状態です。

幸い痩せた小柄な男性だったので、私達二人で吊り上げるようにしながら半ば強引に搬送して小屋に着いたのが午後10時半でした。

土曜日で食堂にも宿泊者が溢れており、サッとご飯を食べさせて食堂の隅っこでソーッと寝て頂いて。

我々は、従業員部屋に遅くに入るのも迷惑だし、警備隊員の誕生日だったのでお祝いもしてやらないと。 事前にスタッフに、酒とツマミとシュラフを入れておいてもらったテントを用意してもらって誕生会をして寝たのでした。

翌朝、当の老人が朝食時に食事中のお客さんに「昨夜はご心配を・・・」とスピーチを始められて。 言われるには、登山歴30年余りで当年92歳!(定年になってから登山を始めたらしいです)等々、喋る喋る・・・。 山を楽しんで頂けるのは良いのですが、みんなが心配するし誕生会もまともに出来なくなるので無理はなさらぬように!

ギリギリの初カレーでした!

2018-09-24

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昨夜は、今シーズン初の定員オーバー(4人だけですが)だったので、夕食はカレーに。

女性も多いし、一人1合計算で準備していたら一回戦目の途中からスタッフが顔を合わせる場面が・・・。

御代わりラッシュで、見る見る御飯が減ってゆきます。慌てて、二回戦用のコメを一升追加で研ぎだして。

二回戦目のお客さんには少な目に盛り付けて、ゆっくり食べてもらって御代りにギリギリ間に合う炊き上がり!

ルーは60人分(御代わり込計算)用意したのですが、終わってみれば鍋底を擦りながらすくってギリギリセーフ!

冷や汗ものの初カレーでした。

お客さんの中には、23年ぶりに来て小学生の子供さんを連れて来てくれた方・沖縄男子と三重女子のカップル・毎年来てくれるお父さんたち・前にツアー出来てくれた方々等々、リピーターに支えられていると改めて感謝です。

写真は、夕食後に小屋に常駐してくれている山岳警備隊員のミニ講座です。 けっこう、拍手をもらっていましたが、彼らが現場に出る事が無い様に願いたいものです。

混雑予想!

2018-09-23

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黒部別山谷は、残雪が全く無し。

昨年シーズン終了まで残った黒部別山谷の雪渓ですが、今年は全く有りません。当ホームページの、昨シーズンの写真やWebアルバムの昔の写真と比べて見てもらえば良く分かるかと。

毎年心配させられる場所に雪が無いのに、天候が悪くて登山道整備が進まないのは皮肉なものです。  開通が送れるおかげで、10月の週末には混雑がさらに予想されます。 

写真右下角の大きな岩は、昨年雪渓の上に乗っていたモノです(どこかの斜面の崩落です)

今年の黒部は、阿曽原の露天風呂が壊されたり、折尾谷出合いのブナの大木が倒されたり、鐘釣駅構内に河原の砂・砂利が吹き飛ばされて来たり等々、威力の強い雪崩が発生しているのですが場所が違うと出方が違う事が良く分かります。

※予約状況!

「下の廊下」の開通を見越してすでにご予約を受ける事が出来ない日が出て来ております。

ご予約以外の方は、10月 6日・7日・19日・20日・21日・27日については、どうしても小屋泊希望の方は「飛び込み」で来て頂くしかありません。

他にも、13日・20日前後の平日(紅葉が良いので)も混雑が予想されます。

テント場についても、各週末は混雑が予想されますので、早めの到着等対応をお願い致します。

下の廊下情報!(9月23日)

2018-09-23

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S字峡付近歩道のシャワー(秋の長雨で水量多し)

昨日、若いペアが「下の廊下」の黒部ダムからのピストンを計画して阿曽原に来ましたが、未整備区間が怖かったので、そのまま欅平に向かう事に計画変更しております。

お客様におかれましては、取りあえず危険な区間の整備が済むまで無理をなさらず自重される事をお願いいたします。

我々は、整備状況と登山者の動きを毎年見て判断しております。 一般登山者の方々の通行はもうしばらく無理です。

※仙人谷情報!

昨日、仙人温泉上部の仙人谷二又のスノーブリッジを、仙人池ヒュッテの主人が叩き壊したそうです。 これで安心して通過する事が出来ます。

こんなんで、すみません。

2018-09-21

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一本目が空いちゃいました。

一昨日、千葉から77歳の白髭の男性が欅平から来られました。

聴けば、このホームページを読んで「どんな男か見に来た」とのことでした。 食事時の座る姿を見ると、かなり頑張って来てくれたのかな~?って・・・、ありがたい話しです。

なので阿曽原まで来れない人の為に、恥ずかしながら顔が写った写真を一枚。(こんなんで、すみません)

一升瓶を逆さにした腕は埼玉の友人、チョットした事が切っ掛けで仲良くなり20年来お客さんが居ない時を狙ってやって来て、連泊して一緒に飲んでゆきます。 阿曽原だけでなく富山大好き人で、年間6回位は富山に来てくれます。 この日も一般のお客さんはおらず、地酒と昆布〆の刺身・イカの黒作りで乾杯です。(青いマグカップは、E・クラプトン武道館ライブのグッズだぜぃ!)

今日は、雨の中仙人池から男性二人が笑みを浮かべて来られて(こちらも77歳が一人)

「3年前にもお世話になりました。御願いが一つ、夕食をカレーにしてもらえませんか?」

今日は二人だけの宿泊だから、どうにでもなるのでカレーに! ばら肉が大きな冷凍ブロックだったので、トンカツ用のロースを使って、仕入れたスパイスと何時ものルーとミックスして、喜んで食べてもらえました。

お客さんの笑顔が一番です!

と、そこへ玄関先にピアスをした一見チャラそうな若者が・・・?  黒部ダムから来たけど、テントが無くてシュラフだけなので玄関の土間で寝ても良いですか?

って、雨も強いし寒いから素泊まりで小屋に泊まれば?と聞いたら、お金が二千円余りしか無いとのこと。

情報もお金も無く、注意看板も見ず「下の廊下」を下って来たのです。「ATMで、お金は引き出せるんですが・・・。」って、ATMの有る所までの電車賃も怪しいものです。

登山経験はどう見ても無さそうで、若くて運動神経が良かったから歩いて来れたものの、絵に描いた様な無謀登山者!です。

「シャーナイナ~!」タダで泊める訳にはゆかないから後日素泊まり代金を振り込んでもらう事にして、とにかく乾燥室で濡れた服を乾かさせて・・・。  どう見ても食料を持っていそうに有りません。 「シャーナイナ~!」カレーを乾燥室に運んで食べさせて。

翌朝出発時に「ありがとうございました。手紙を書いたので、後から読んで下さい」って、彼は大学3年生で就職活動で悩んでいて、阿曽原で見たDVDに感動したらしく、人に「ありがとう」って言われる仕事や活動をしてゆきたいです。 

って、泣かせる文章が書いてありました。 (仙台の交番襲撃事件といい、悩める学生が多いのでしょか・・・、心配になって来ます)

毎日訪れる人それぞれが、ドラマチックな???黒部峡谷なんだろうな~。 我々が出来る事は日々限られますが、そのドラマのお手伝いが出来ているのなら山小屋稼業も素敵な仕事だと思いませんか!

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