阿曽原温泉小屋

k

神様のお導き??

2024-04-04

写真

一昨日の作業風景(今年は寒くてイワカガミの花が少ないです)

小屋の仕事が普通にできないので、メインの収入が無くなるので復旧作業に出て日銭を稼いで来なければならないのですが・・・。

先にお伝えしましたが、今シーズンは「北アルプス富山県側登山道等維持連絡協議会」を立ち上げて入山協力金的なモノを利用者の方々から頂くシステムを試験導入することになりました。

全く初めての試みなので、運用し始めれば「ありゃ!」「どうしよう?」「困った?」的なことが次々起こるのではないかと考えております。

国立公園内に入山される方々から理解が得られるのだろうか? 

このままでは立ち行かなくなる!との危機感から動き出したのですが、

なんで山小屋が動かなければならないの?役所に任せておけばいいじゃん!

と考えてしまう利用者・山岳関係者もおられるかもしれませんが、登山道を「頑張って」「苦労して」「怖い思いして?」歩いて来られる登山者が行動を終えて最初に接するのが山小屋従業員です。

「いい道でした」「楽しかったです」って登山者から言ってもらうために、各小屋の縄張りを整備しておくのは山小屋の務めのはずですが、今までのようなシステムでは立ち行かなくなりつつあるのが一番分かっているのが整備が不十分なエリアの山小屋かもしれません。

導入に向けて心配事は尽きないのですが・・・ひっくり返してみれば?今年に限って言えば山小屋の仕事が出来ない分神様が私に「試験運用をがんばってみれば?」って仕込んでくれているのではないかと考えてしまったりしている次第で・・・。

分からない事ばかりで「何をすれば?」「どう動けば?」・・・なのですが、新システム導入に向けて出来る事を頑張ってみようか等と考えてしまったりして・・・。

実は前例がありまして・・・2017年夏に水平歩道に巨大な落石が留まってしまい、除去する工事をしようとしたら他の現場でヘリコプターの輸送中の資材落下事故の煽りを受けてヘリコプターが飛ばなくなったことがありました。

小屋に居ても登山者が来れないのだから、下山したのですが・・・この時に下界で山に関することで問題が勃発しておりました。

私は、暇に任せてその問題についての「意見書」を作成して担当の役所に提出したことがありました。 思い返してみれば、メッチャ面倒だったのですが「暇だったから」意見書をまとめることが出来て、それがキッカケになったテレビでドキュメンタリー「沈黙の山」 作られた事がありましたが・・・。

夏山シーズンは、黒部に来ても宇奈月に下れませんから!

2024-04-04

写真

歩道上部の斜面の点検は、枯れた藪が邪魔して苦労します。

先月末の十日間は、会議会合・地区の行事・作業打合せ等々・・・怒涛のスケジュールでしたが、今月に入って本格的な山の仕事が始まりました。

今シーズンは、例年通りの作業に加え「鐘釣山」の地震災害現場の復旧作業が入りますが・・・実際に入って調査してみない事にはどれくらいかかるか???

取り合えず目の前の事を一つづつ片付けてゆきながら、先を考えてゆくしかないかなぁ~~・・・。

トロッコ列車は、諸々の復旧行程を勘案して10月初旬に欅平まで運行できるようにする予定です。

地震でダメージを受けているであろう「旧日電歩道」「水平歩道」の点検修復については関電さんによれば着手することは決まっているそうですが、トロッコが動いていないと行動に制約を受けるでしょうから整備終了まで例年通りとはゆかない事でしょう。(暖冬で残雪が異常に少なく、地震さえなければ整備も早く終わっていたはず)

他の「白馬岳~祖母谷温泉線」「唐松岳~祖母谷温泉線」「仙人池~阿曽原(雲切新道)」についても、パトロール・草刈りには入る予定ですが一般登山者の方がトロッコ列車全線開通する10月以前に欅平に下山して来られても電車が動いていないし、災害復旧工事現場は立ち入り禁止となるはずですから、黒部エリアは夏山シーズンは入れない!と考えていただいて良いかと思います。

写真は「黒薙温泉」の露天風呂に向かう歩道上部の斜面点検の様子ですが、黒薙温泉は地震の影響がありませんから、どしどし行ってあげてください。

休ませてくれません???

2024-03-27

写真

登山指導センターは冬支度でしたが、温泉を使ったロードヒーティングで

今日は富山県防災危機管理センターで「北アルプス富山県側登山道等維持連絡協議会」の設立に係る会合出席予定です。

富山県でも中部山岳国立公園に入山される方から「協力金」を広く薄く出して頂いて登山道・公園内の整備に当ててゆく為の受け皿を作るための組織の設立に向けた会議です。

協議会が機能してくれて、登山者が安全に山を楽しんでいただき環境保全に繋がる様に願うばかりです。

先週末から「欅平~祖母谷温泉道路管理組合」の総会~宇奈月温泉開湯百周年記念関連イベント~宇奈月方面山岳救助隊の研修会で新穂高登山指導センター(経費削減の為に私がマイクロバスの運転手を引き受けて)と続いておりますますが、どの行事も終わった後に懇親会的な・・・。(せっかく集まるのだからって、私が無理やり的なところも有るのですが)

さすがに新穂高から帰った翌日は「へばり気味」になってしまいましたが、性懲りもなく今夜もなのですが、明日早朝7時から地区の資源ごみ収集当番に備えねばなりませんので少しだけ付き合って電車で帰ってくる予定です。

昨年もこの時期は、行事を立て続けにこなしていたのですが・・・四月に入れば、黒薙温泉の山腹調査~鐘釣橋復旧に向けた作業~峡谷鉄道沿線整備作業等々で現場に入ることになりますので、ラストスパート的な???

それにしても、新穂高登山指導センターの設備人員の充実ぶりには改めてですが、見習うところが多く参考になりました。

寒ければ寒いで対応してゆかねば

2024-03-21

写真

早朝の自宅前(奥山の積雪量が心配です)

今朝起きたら、外が新雪で真っ白になっていました。

昨日の天気予報では、上空に強烈な寒気が入って来ていることは知っていましたが・・・自宅周りでは雪が無くなってフキノトウも開花し始めており、肌寒い日が続くけれどもうすぐ春?って感じでした。

先週の暖かい日に、除雪機のガソリンを抜いてバッテリーを外して納屋に仕舞い~自家用車のスノータイヤは夏タイヤに交換して・・・来月早々に始まる、黒薙温泉の山腹調査作業の段取りと打合せしていたのですが、自宅周りでこれだけ積もってしまえば奥山ではそれなりに積もっていて予定通り着手できるのか???

地震で被害を受けた「鐘釣橋」の復旧に一日でも早く入りたいのですが、雪が無くなってくれなければ着手出来ません。

先週、ヘリコプターから黒部奥山を写した写真を見る機会がありました。 

予想以上に積雪が少なく、十字峡上流の黒部川本流と剣沢二又~真砂沢にかけての川の流れがシッカリ見えているのが確認出来て驚きました。(標高の高いところでは、それほど少なくないとの情報もありますが)

雪が少ないけれど、何時まで経っても暖かくならない??変な年ですが、それに合わせて対応してゆくのも我々の仕事かと!

まだ予約は受けられませんから!

2024-03-19

写真

「人喰い岩」手前道路には、地震で落ちてきたであろう落石が・・・

先から御伝えしている通り、今シーズンの予約受付は保留しております。

トロッコ列車の線路が復旧されても、登山道の安全を確認して損傷を受けていたとすれば修復してからでないと歩くことは出来ません。

写真は 欅平「人喰い岩」 から奥鐘橋方向ですが、路面に転石が溜まっているのが見えますが・・一抱えある岩も雪に埋まっているのが確認出来ました。

昨年10月11日 に半月沢付近で登山道崩落が発生しましたが、「東日本大震災」の半年後には黒部峡谷で発生した地震の際に十字峡付近で発生した地滑りで登山道が跡形なく崩落したり落石で丸太桟道が損壊・手摺番線の切断等々で、それ以降そのシーズンは歩くことが出来なくなりました。

阿曽原温泉に向かう「旧日電歩道」「水平歩道」は断崖に無理矢理切り開かれた道です。

急傾斜ということは安定した山ではない証拠ですし、大雪・多雨の気象条件と標高が低いので植生も生い茂り崩落・雪崩等で倒木が発生すれば斜面を壊してしまうことはショッチュウです。

何度も言いますが「黒部は生きています!」人間の物差し等では測り切れない長いスパンで形を変えながら成長?(安定)に向かっているのだと・・・。(先日、ローカル新聞の北日本新聞で、日本一の落差を誇る 称名滝 も段数等ドンドン形を変えていることが紹介されてました)

黒部を訪れる計画を立てられておられる方々におかれましては、ヤキモキしておられることと思いますが「黒部に怪我無し!」です。

一般の方々が歩ける程度だとルート確認と補修が終わるまでは、「遊びにいらっしゃい」とはとても言えませんので御理解のほどをお願い致します。(岩壁・樹木への落石の当たった痕跡や沢に溜まった岩屑等々見てある程度?判断します)

ただし、バリエーションルートと捉えて突っ込んでくる人は「勝手にどうぞ」なのですが、でもそんな輩が遭難しても救助する側からすれば???救助要請又は認知すれば向かうのですが、二十数年前に大崩壊した沢へ翌年沢登りに行ってお客さんを怪我をさせた山岳ガイドがいましたが・・・?

いずれにしろ困っているのは、登山者だけではなく阿曽原温泉小屋も一緒です。 問い合わせを入れて来られる方が時々おられますが、こればっかりはどうにもならないことを御理解願います。

※失礼しました

17日のインターFMのラジオ放送を聴いた知り合い数人から「なんか早口で喋っていたね」ってことを教えられました。

聴き辛かったようで申し訳ありませんでした。

まな板の上のカニ???

2024-03-15

写真

隣り町のスーパーの魚屋さんで!まだ生きてました(1,050円)

大切なことをお伝えしていませんでした!

ラジオのオンエアは、3月17日・24日の6:30から 山小屋ストーリーズ | インターエフエム [ 89.7MHz TOKYO ] で放送予定とのことです。

インターネットを利用して radiko で聞くことも出来るらしいですし、そのうち YouTube(ラジオ 山小屋ストーリーズ アーカイブ by山と溪谷ch.)でも聞くことが出来るみたいです。

実は収録中は「まな板の上の・・・」状態で?「どうにでもなれ」って富山弁丸出しで話したし、暴走気味で?編集されて話が細切れになっているだろうし・・・まあ私の事はさておき、華恵さんのステキな進行 は流石でしたので興味のある方は聞いてやって頂けたらと思います。

アーカイブ

最近の記事