阿曽原温泉小屋

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連日連夜。

2019-10-26

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どおして入っちゃうかな・・・。(3号鉄塔への分岐)

天候悪化で予約が7割ほどキャンセルが出たものの元気に届く方もおられたのですが、冷たい雨の降るのに暗くなっても届かない予約パーティが黒部ダムと欅平各方面に一つずつあって、どちらも先着パーティから「歩くのがメチャ遅くて心配だ」 「黒部別山谷の渡渉がおぼつか無くて、手を貸したけど・・・」 「欅平を出て直ぐに追い越したけど、登山用の合羽じゃなかったみたいだし、途中で引き返しているかも?」(ポンチョでした)との情報が次々と。

警備隊員は、19時前に人数が多いパーティの来る黒部ダム方面に向けて迎えに出発。

ほぼ同時に、欅平方向の水平道にヘッドランプの灯りがチラチラと見えて一安心。

向ってくる様子を、遅く届いたお客さんの2回戦目の食事を出しながらスタッフが様子を確認していたところ???

「登山道じゃない所に灯りが見える」「鉄塔に向かう巡視路に行ったみたい」

入り口にはロープが張ってあって、入れない様になっているはずなのに???

警備隊員は出払い、スタッフは遅く届いたお客さんの夕食対応しているしで私が迎えに行くことに。

阿曽原谷を渡り急坂を登った鉄塔巡視路との分岐には、やっぱりトラロープが張られています。(こちらのライトが見えてからは、必死にコールやらホイッスルやら・・・)

結局、小屋の対岸の鉄塔まで行って行き止まりとなって行き詰まっていたのです。

サポートをしながら、分岐まで戻って阿曽原に向う途中で黒部ダム方面に向かっていた警備隊員が当該パーティが自力で歩いて来たのを確認して、こちらに引返して来てくれて一緒に小屋までサポートして20時半過ぎてから小屋に到着。

続く!

今年の紅葉は、本当に遅いです。

2019-10-25

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雨の阿曽原谷!二時間前は、滝も大きかったのですが。

やっと水平道位まで紅葉が降りて来ました。

冷え込みが強まれば、一気に進むのでしょうが・・・温かいのです。

例年10月25日頃は、キャンプ場辺りが盛りなのですが。

悲しくなります!

2019-10-25

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右足切断の事故現場。(不安定なブロック!事故は、救助隊員を危険に曝すのです)

昨晩は、今日の天候悪化を見越して宿泊者が少なくなり、部屋も余裕で寝ていただく事が出来ました。

来る人来る人見た事あるような人が・・・? 三年連続のペア・三回目の5人グループ・三回目の単独男性・夏にキュウリを持ってきて来てくれた名古屋の男性等々、リピターの方が半数以上!ありがたいことです。

そんな中、王子の知り合いのペアがやって来て「12時に新越出合で、こちらに向かうテント装備の女性二人組が居たけど、すごく歩くのが遅くて・・・届かないやろうな~」って教えてくれて・・・。

他にも足が痛くなって遅くなり、暗くなってから仙人谷ダムへ阿曽原にヘルプを頼んで警備隊員が迎えに行ったりの対応がありました。

今日の10時半過ぎ、ザーザー降りの雨の中を母娘?二人の女性が阿曽原に到着。心配されていた女性二人組でした。昨夜は遅くなって、十字峡でテントを張って泊まっていたとのことです。

・これから雨が強くなる予報で折尾谷の渡渉が心配!

・歩くペースが遅すぎて、トロッコの終電車に間に合わない!

・お母さんの方が顔面蒼白で消耗している!

等の理由で小屋に素泊まりしてもらうように説得。

聞けば、お母さんの方は本格的な登山はあまり経験が無いみたいなことを言うし、ここの情報も見て来ているって言うし・・・。

・自分の実力で黒部に入れるのか判断が付かなかったの?(12時に新越出合は遅すぎ、途中で引返す判断は出来たはず)

・この二週間で、5人もの死亡事故が発生しているのを知っているはずなら、もっと慎重に行動しなければ。

・無理な登山をしているのを、見て来た他人が心配してくれているんだから心配掛けたらダメ!

等と女性二人に対してはキツイ言い方でしたが、連日のように発生する事案と、更には「この登山情報を見ている」と言うのであれば「安全に黒部を楽しんでほしい」から流している注意喚起の情報なのに、突っ込んで来てしまう身の程知らずな行動に悲しくなってしました。

足の故障等アクシデントでの遅れは仕方ないにしても、実力不足での入山は厳に控えてもらわねばならない場所なのです。

(普通に歩ける方なら初めての方でも、キチンと地図が読める等の基本的な事が出来る方なら問題なく歩けますが、そもそも歩くのが弱い方は残念ながら無理ですから!

一つ間違えば命が無くなる場所だと言う事、身の程知らずの行動は他人に心配掛けるし、ましてや事故を起こしてしまえば、救助隊員やヘリコプターを危険に曝す事に成るのですから。

諸々の続報!

2019-10-24

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ヤマドリモタセ!

壊れた「大ヘツリ」のハシゴ場については、昨日は元の歩道を全員無事に歩いて来られておられます。

先日、夜遅くに警備隊に迎えに行ってもらった話を書きましたが(その方は昨夜、15時間余り掛けて欅平に届いたそうです)、昨夜も欅平からの予約のパーティが遅く届かれて・・・。心配して警備隊員が迎えに行く準備をしたら、ヘッドランプの明りが見えて、小屋に届くまでに一時間近く掛られました。(メンバーの70代女性の血圧が200オーバーになったそうで・・・)

営業もあと五日となりましたが、毎日毎日心配な日々が続いております。

※紅葉は、見上げた辺りがキレイになってきました。

速報! 「下の廊下情報」梯子が壊されました。

2019-10-23

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ハシゴから手前の、元の歩道を歩く事に成ります。

23日正午、今入った情報です!

大ヘツリの高巻き桟道が、落石で壊されているとの情報が入りました。

桟道通りに高巻きしようとすると、黒部ダム側から2つ目から先の桟道が落石で丸ごと吹き飛ばされているとのことです。(写真中央の直立した丸太ハシゴの上部が破壊されていたそうです)

桟道を通過出来ないので、元から岩盤に作られていた歩道を使って通り抜けて来たとのことです。

この部分は、元の歩道脇の岩盤にクラックが入ったため迂回する為に高巻き桟道を作っていたのですが、

・補修するにも明日の通過者に間に合わない

・熊の出没騒動で歩道整備作業が中断している

・シーズンが終了間近

等々の理由で補修に向えるか微妙な状況です。

前にも高巻き桟道のことを書きましたが、元の歩道のクラックは毎冬毎に少しずつ広がっている様なので高巻き桟道を作っています。

迂回されている元の歩道の距離は14mくらいで、実際にクラックが入っている長さは5mくらいです。人間一人が乗って歩いても、岩場の質量と比べれば比較にならないものなので通れない事はないと思うし、実際本日の登山者も元の歩道を歩いて来ておられます。

手摺番線もシッカリしているのですが、大人数で数珠繋ぎで通過するにはさすがに気持ち悪いのですが、一人ずつ通過して頂ければ滅多なことは無いとは思うのですが・・・。

先にも書きましたが、補修に向えるかどうかは微妙な状態ですので、

・高巻き桟道は使えない!

・元のクラックの入った歩道を一人ずつ歩く事に成る!

(通れない事はないとは思うのですが、通行の安全を保障しているものではありません!

を理解したうえで「下の廊下」に向かわれるのか?キャンセルされるのか?決めて下さいませ。

(阿曽原側から向かうと、梯子が邪魔して元の歩道には立ち入るには跨ぎ込む様にして入ります)

今年は最後の最後まで・・・・・・。

知らぬ間に。

2019-10-23

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自分の影が長くなりました。(午前9時の小屋前で)

去年も今年も、10月末まで暖かい日が続いています。

営業期間を「11月3日文化の日まで伸ばしては」とのご意見もあります。(実際去年の文化の日のキャンプ場には66人もの方が)

昔は文化の日まで営業したことも有ったのですが、黒部ダム直下で登山道が凍結して怖くて歩けない事が有りました。更には、営業終了後の後片付け時に行う布団干しも陽射しが極端に低く短い時間しか期待できず、他にも諸々の困難が出て来たので現在の10月末としております。

それにしても、今年は暖かい!この時期、未だ毛布を掛けて寝ていないのは今年が初めてでです。

※キャンセルは確実に願います。

昨日予約のお客様3人が夜になっても届かず、携帯電話へ電話しても「電波の届かない・・・」との応答が・・・、一昨日の例もあるので、警備隊員が折尾谷の手前まで様子を見に行ってくれましたが発見できず。

先ほど小屋に当該登山者から「着信が有った」との電話が入り、行くのを諦めてキャンセルを入れず携帯の電源を切ったまま他で泊まっていたことが判明して一件落着。

心配しますので、キャンセル電話は確実にお願いいたします。

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