阿曽原温泉小屋

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つくづく・・・ありがとうございます!

2019-07-26

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折尾の大滝は眩しくて・・・。

今日の宿泊は、欅平からピストンの名古屋からのお客さんが一人。(ちなみにテント泊の4人も愛知・岐阜の方々で、中京祭り?な日でした)

毎年暇なこの時期に単独で来られている方で、受付しているとザックの中から包みを取り出して「お土産にキュウリ」って? 

このページに、浅漬けをキュウリから大根に変えたって書いたのを見ておられて「家の畑は豊作だから」ってワザワザ担いで来てくれたのです。

昨日も、台風の影響についての問い合わせの方からも「キュウリ持って行くから」って!(台風が心配だったら、無理して来ないで下さいね!阿曽原は無くなりませんから)

何の気なしにHPに書いたつもりでしたが、こんなに少ない宿泊者なのに気を遣ってくれている方が次々と!

そういえば昨年も「10月の連休に御釣り用の百円玉が厳しくなるかも」って書いた途端に、ワザワザ宿泊やテント泊の支払いに全て百円硬貨を用意して来て下さった方々や、「モノモライになった」と書いたら目薬を届けて下さった方もおられました。

昨日もクマ避けの百均ピストルを再度届けてくれた人も来て・・・他にもイロイロ阿曽原を気遣って下さっている方も。

決して決して、催促している訳では無く、日々の小屋の生活を紹介したつもりですが「心配して下さっている方々が、こんなに居てくれるんだな~って」思うと本当にありがたくて!

「みんなと繋がっている、素敵な仕事なんだよな~」って思ってしまう小屋主なのでした。

暑いので涼しい話しを!

2019-07-26

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シュルンドの中は、雪が融けて大粒のシャワー状態です。(これは折尾谷、広く薄くとても入れません)

一般登山道を歩いていれば、シュルンド(岩盤と雪渓との隙間)に近づく事も見る事も無いはずですが、岩盤の流水が雪渓の裏側に消えていれば容易にそこには雪渓に穴が開いていると気付くはずですが、雨の時だけ出来る流れの場所にも発達していたり、岩盤が日射で温められて隙間が空く事も有ります。 一旦穴が開いてしまうと、風が通って見る見る穴が発達して行くことが有ります。水量・気温・斜面の向き等で様々な出来方をします。写真の様に大きく薄くなっていたり、狭く急な斜抗みたいなものも出来ます。

剣沢勤務の夏のある日、源次郎尾根二峰側壁を登攀中のクライマーが転落したとの通報が入りました。

現場に駆けつけると、平蔵谷の枝沢のシュルンドに転落したままで誰も入って行けもせず生死の確認も取れていないとのこと。(かなりの高度を、身体を岩盤にバウンドさせがら吸い込まれていったとのことでした)

覗き込むと切り立った岩壁と雪渓の間はほぼ垂直で、暗いシュルンドの奥は傾斜が緩くなっているのがヘッドライトの明りでなんとか分かるのですが遭難者の姿は見えません。

正直私も気は進まなかったのですが、一番若い隊員だったので・・・。スノバーで支点を作って10m余り懸垂下降して底(岩壁の緩斜面)降り立つと高さ3m位の空洞となっており、少し先に横たわる血にまみれて心肺停止した遭難者を見付けました。

急傾斜で岩屑の蟻地獄状態で足場が悪く、自分がずり下がって行かない様にザイルで確保しながら手早く遺体収納袋に梱包して、雪渓上の隊員と近くに居た大学山岳部パーティの力を借りて回収したのでした。

シュルンドの底は冷気が漂って寒く、間接的に差し込む薄暗い光と雪渓が融け落ちる滴の音がやたら響くし空気の動きも滞っていて・・・あまりの雪渓の厚さに崩落して埋まるとは考えませんでしたが、そのまま地の底まで引きずり込まれそうな不気味な空間で、思い返せば「インディジョーンズ」的な・・・???

少しは涼しくなっていただけたでしょうか??? 良い子は、シュルンドに落ちても・近付いてもいけませんからね!

※本日、シーズン初のキャンプ場利用の方が見えられました♪♪♪草刈り、しっかりやっておいてよかった~っ!

高温注意報!

2019-07-26

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風呂掃除の時間帯は暑くて・・・。

梅雨明け宣言されて、昨日も日中は猛烈な暑さでした。午後からは、巨大で濃い入道雲がモクモクと!(小屋の中は川沿いに吹き上がって来る風が涼しいのですけど、日向で作業すると暑くてクラクラします)

黒部峡谷は、欅平で標高600m・水平歩道で1000m前後なので夏は暑いのです。夏場に歩かれる方は十分な水分補給が肝になります。(水場は折尾谷だけと考えて下さい。志合谷のトンネル内の水は冷たいけど???やめた方がいいかと) なので、コースタイムも秋の紅葉時期に比べ2・3割は多く掛ってしまう計算で来てください。

阿曽原を朝出発する方は、涼しい内に歩を進められるのでさほど心配しませんが、欅平から向かわれる方はトロッコ列車の始発に乗って来ても、歩き出す時間にはすでに気温が上がっているうえに水平歩道までの急登が待ち構えていますので気合を入れて?向って来てください。(志合谷のトンネルでクールダウンし過ぎない様に)

※大仏達は、猛暑の中を「不帰避難小屋」に泊まり込んで白馬~祖母谷間の草刈りをしています。下山して来たらまた状況を報告します。

登山道情報!(お願いが一つ)

2019-07-25

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今朝の朝焼け。(晴天予報ですが、今はスッキリしない曇天です。朝焼けは不安定な証拠?)

水平歩道は、業者さんが入って草刈り・手すり番線の補修をしていてくれたそうで支障なく歩いて来れたとのことでした。

仙人池方面は、一昨日警備隊の訓練隊が歩いてくれて、

1.仙人池ヒュッテ水場から下部は雪渓が沢山残っていて夏道の取付きを見落とさない様に!

2.仙人温泉源泉直下の架橋点は河原を飛び石で渡る!

との連絡が入りましたが、夏場の雪渓は日々変化しますので仙人池ヒュッテか阿曽原に立ち寄って最新の情報を仕入れて下さい。

昨日の昼過ぎに「今日泊めて下さい」との電話が。今どこに居るのか聞いたら「トンネルの所」とのこと、志合谷?らしいので来てもらう事に。

夕食を提供するのに天ぷらを揚げていたら、電話が鳴って・・・指先が溶いた天ぷら粉でベトベトなので直ぐにも出れず、指先を洗って電話に出たのは良いが1人分の天ぷらなので直ぐに揚るので離れられず。(大葉・エノキダケ等、たまたま火の通りの早いものを)

この時期はお客さんが少なく私一人で切り盛りしている事が多いので、電話も留守にしている時間帯や対応しきれない事もあると御理解下さい。

明日の予約より、目の前の腹を空かせたお客さん!(こんな時に、一ヶ月先の天気予報を聞かれることも!!!) 

御馳走は出せませんが、一人のお客さんにでも熱いものは熱く・冷たいものは冷たく出して上げたいので午後6時前後にはなるべく電話を掛けて来ない様にして頂けるとありがたいのですが・・・。(昨日の電話のお客さんゴメンナサイ)

続報!

「大根の浅漬け」少し塩が強くて・・・なけなしのキュウリを二本切って足してやって、今朝食べてみたらいい感じに!

でも考えてみたら、宿泊は今日も2人明日は1人なのに誰がこんなに食べるん?って、塩を強いままにしておけば日持ちもするのだろうけど・・・。シャー無いから私のビールの当てになりそうで、飲む量も増えるてしまう予感が!(一人だとブレーキが壊れがちに)

暇~っ!

2019-07-24

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大根の「あなん谷醤油漬け」

大仏は、白馬岳~祖母谷温泉間の草刈りに! 王子は、学校登山のガイドに! それぞれ下山していって、しばらく一人での阿曽原ライフです。昨日まで外仕事を頑張っていたのでやる事も無く。 

梅雨明け宣言も出て天候も安定しそうなのですが、お客さんの予約は明日以降2人・1人・9人・0人と、やっと動きが出て来そうですが私一人なので正直あんまり沢山来られても・・・って我儘な事を考えていたりして。(去年は7月中には2人だけ、去年一昨年共0人だったんだから、ある意味大盛況???)

しかし予約を受けて話してみると、ほぼ全員がリピーターや名古屋のイベントに来てくれた方々ばかりで。 なんか、ありがたいな~って思ってしまうのでした。

今の俺が出来る事!(大層な事は出来ませんが) ゲストを迎えるのに、さっき大根の浅漬けを仕込んでみました。

母親が畑で作ってくれるキュウリで作るのですが、今年から畑を止めたのでスーパーで買おうとしたら高くて・・・。夏大根がお手頃なので、新生姜と人参の千切りと鷹の爪とで仕込んでみました。

ちなみに県外の方は「あなん谷」霊水入醤油って???だと思いますが、富山県内のスーパーで普通に売られているものです。

剣岳の麓の上市町に「穴の谷霊場」と呼ばれる場所が有ります。弘法大師様が見つけられた霊水が湧いていて、その水は汲み置きしても腐らないとのことで県外からも霊水を汲みに来られる方が大勢おられます。 

その霊水を使って作くられた醤油(淡口)で浅漬けを仕込んだのですが、大根が白いので少し色が付くかもしれないし初めてなので塩加減も???なのですが・・・上手く漬かってくれればよいのですが。(山菜の「山ウド」等も塩もみしてから漬けると美味しく仕上がります!富山のお土産に迷ったら考えてみられては?)

 

登山道情報!(今シーズン初のお客様)

2019-07-20

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大昔に発売された「山岳警備隊 出動せよ!」

昨日、欅平からの往復の単独のお客さんが来られました。去年の10月初めに下の廊下から、来て下さったそうで今回は一番風呂に入りに?朝食前にも風呂に行かれましたが、一人ぼっちの宿泊に10月の混雑時とのギャップに驚いておられました。(お盆にもう一度雲切新道から来るかも?って)

水平歩道は、草刈が未了部分が有って少し歩き辛かった様ですが、業者さんが2・3日作業してくれれば不安は無くなる程度かと。

仙人池~雲切新道については、仙人池ヒュッテの主人が仙人温泉まで草刈りを終わらせてくれたそうです。   仙人谷沿いの雪渓が残っているので、日々状態が変わるので各小屋に立ち寄って情報を仕入れてから通過して下さい。

仙人温泉源泉小屋下の架橋ポイントは、まだ雪渓に埋まっていますが河原に降りて飛び石で渡って源泉直下の道に取付く事に成ります。

※仙人温泉小屋の営業開始日は、8月13日からとの情報が入りました。仙人温泉小屋を、ご利用予定の方は直接問い合わせてみて下さい。

草刈りは、風呂までは今シーズン3回目を、キャンプ場も2回目の草刈りを終わらせました。(王子と二人で草刈り機2台入れて汗だくに、しばらくしたらまた伸びるのですが・・・) 

小屋の方も、シーツ入れやら食事を提供できる体制も整い登山者を何時でも迎え入れられる様になりました。

写真の本は、私が退職してから出版されたもので私は寄稿していませんが、先日書いた剣岳北壁の話しもK隊員が書いていますし、久しぶりに捲ってみると他の文章の中でも現場に出ていたことが書かれていて懐かしかったです。山を楽しみに来られた方々に無事に帰ってもらうために「我々が出来る事」って心を新たになのでした。

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