阿曽原温泉小屋

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黒部は生きている!

2021-05-12

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残雪の上には、倒木・枯れ枝・枯草・土砂が・・・(肥沃の元?)

黒部峡谷内の残雪は、高山帯の雪渓と違い雪崩で運ばれて来るゴミ?が被さっていることが多いのですが、今年は大きな倒木も目立つような気がします。

写真は、人食い岩の対岸の斜面の枯れ沢が祖母谷川に合流する場所に出来た雪崩デブリですが、表面は枯れ枝・土砂等で覆われていますが所々に白い雪も見えています。

中央左に枯れ木が重なっていますが、雪崩で運ばれて来たものと推察できます。先に黒薙温泉鐘釣等で倒木処理した際にも書きましたが今年は数が多い様な気がします。

大きな枯れ木が斜面を落下する際には、斜面を壊したり生きた立ち木をなぎ倒したりするので、デブリの集まる場所に入るには特に上部からの落石に注意しなければなりません。

デブリが枯れ枝・土砂で覆われることで残雪が融け辛くなって、標高の低い黒部峡谷ですが遅くまで残ることになります。(毛布で包れるみたいな)

余談ですが、倒木には「クワガタムシ」の幼虫が入っていることが多くて、ダムに漂着した枯れ木の集積場所には時期が来るとクワガタが湧く(大袈裟?)のです。(ちなみに山奥では「カブトムシ」は見かけません)

雪崩だけでなく洪水・斜面崩落等、全てが険しい地形と気象条件ゆえに大きなサイクルの中で起きていることなのだと。

直に黒部の形状・状態が変わってゆくのを見ていると「黒部は生きている」って感じてしまうのです。

開花直前でした。

2021-05-11

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食べれますが・・・

欅平の人食い岩の先で咲いてました。

元々は「カタクリ粉」作るための原料ってことは皆さんご存じかと思います。

時々、葉っぱを茹でて「お浸し」にして食べるのですが・・・食べ過ぎるとお腹が緩くなる人が居られるようなのでご注意を。

※ワラビの浅漬け!

昨日お伝えした昆布を刻んで漬けた「ワラビの浅漬け」美味しくて箸が止まりません。

富山では、お刺身の昆布締めを食べることはご存知かと思いますが、実は「ワラビ」も昆布締めにして食べることもあるのです。(相性抜群!)

若い頃も山菜は食べるには食べていたのですが、隣に「肉」があれば山菜は「草」にしか見えていなかったのに・・・。

見えないものを見る?

2021-05-11

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右下に水平歩道のラインが。

先月末、欅平から黒部川上流を写した写真です。

右下の山腹に、水平歩道の白いラインが分るでしょうか?道が消える尾根を廻り込んだ向こうが 折尾谷 のエリアに入ります。

シーズン中は樹木が生い茂り、どこに水平歩道があるのか分からないのですが残雪が残り葉が広がる前のこの時期には見て取れます。

昨年、スマホのマップを頼りに「下の廊下」を歩いて来て仙人谷ダムまで来たところで「阿曽原はこんなに遠いのでしょうか?」って不安になって電話して来た男性がおられました。

以前、スマホを頼りに余裕こいてノンビリ歩いて来ていたら・・・GPS電波が受信できなるわ暗くなるわでパニックになって送電線巡視路を登ってタマタマ携帯受信エリアだったため連絡が来て迎えに出たこともあります。

下界では便利な機能かもしれませんが、黒部は谷が狭く深いのでGPS電波が届きにくいことがあるようだし、そもそも画面の小さなスマホでは全体の概念が把握できるわけがありません。

他にも予約で届かなかった登山者を心配していたら「十字峡まで行きましたが遅くなると思って引き返しました」って電話が掛かって来て一件落着でしたが???よくよく確認すると「黒部別山谷」までしか来ていなかったことが分った事がありました。

自分が知らない山に入ったら、見えているピークや谷が何処なのか確認して自分の現在位置を確かめながら歩けば「コースタイムより時間が掛かっているから到着が遅れそうだ」とか分かるはずです。

大きく嵩張る地形図を常に見て歩けとは言いませんが、事前に山域を調べて頭の中に概念を入れて置いてポイント毎に確認する癖をつけて置けば山を見る目が変わって来るし自分がどれだけ頑張って歩いて来たか調べるのも山歩きの楽しみになるのではないかと。

奥の白い山・左から入る谷を地形図で調べて見られれば?

シーズンです!

2021-05-10

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歯応え残したアク抜きが完璧です。

昨日、近所の方から「ワラビ」を頂きました。 先日「フキノトウ味噌」を私が作って、御裾分けしたのですが「作り方を教えて」って言われるくらい大好評で、そのお返しなのか手間の掛かる「アク抜き」まで済ませてあって直ぐに調理できる状態のものでした。

早速、キュウリと「浅漬け」を仕込んで、煮干しと干シイタケの出汁を効かせて「煮物」を作り、筋が無く歯応えが良さそうなのでサラダとお浸しにして「ワラビ三昧」を頂きました。

毎年この時期は、母親が「ワラビ」を使って炊き込みご飯を沢山作って近所に御裾分けするのですが、足腰が弱って来たので今年はパスしました。ご近所さんも「ワラビ御飯」楽しみに持って来て下さったのかもしれないけれどゴメンナサイです。

荒天時には・・・!

2021-05-10

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先日は、真っ白だったけど。(左奥に小さく剱岳)

連休中は、あっちこっちで遭難事故が発生していましたが・・・「山の天候は変わりやすい」って言葉を思い出させられます。

このページでも何度か書いて来ましたが、山は一旦荒れだすと、人間には対応できなくなります。

強風時には、伸ばしたザイルが空中を弓なりに! 大雨では、誘発した底雪崩で黒部川を堰き止めて! 表層雪崩で、劒岳が見えなくなる雪煙が発生! 厳冬期には、ステンレス製の腕時計バンドが冷やされて腕が千切れるほど痛くなったり!等々書いて来たのは大袈裟なことではないのです。

天候悪化が予想される時には、計画変更も視野に入れながら行動してゆかないと取り返しのつかないことになります。

※黄砂が

昨日一昨日と黄砂がやって来て、山はもちろん見えず風景全てがモヤモヤして、車に目をやれば黄砂でマダラになっていました。

今朝はスッキリとした山並みが見えていますが、稜線の雪が少なくなって全体が黒々して見えていて融雪がかなり進んだ見て取れます。

写真は4月30日朝、室堂平からの剣御前・剱岳方面ですが、新雪が積もって真っ白で眩しくてキレイでしたが・・・今回の黄砂と融雪で景色は大きく変わってしまっているはずです。

にしても絵に描いた様な「ガニ股」なんだけど・・・俺って?????

感動は人それぞれ?

2021-05-08

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好き者には、神々しく見えるはず。

欅平で見つけた特上「ゼンマイ」です。

長さ・太さ・綿の付き具合!山菜取りをなさる方ならば垂涎モノのはずです。

この場所から上部の岩壁を見上げると、沢山密生していたのですが・・・時間が無いのでそのままにしてきました。(参考:国有林内の山菜採りですが、我々の様な「業界人?」「元々の地権者」等、昔から生業にしていた者等は森林管理署に採取料を支払って許可量を決められて採取しているのです)

山菜シーズンになると、二昔前までは自宅近くの山にゼンマイ採りに入る人が多かったのですが・・・収穫したゼンマイを、茹でて広げて干して揉んでを繰り返えさないと立派な「干しゼンマイ」にならず手間が掛かるので?最近は採りに行く人も少なくなったようです。

急な斜面に良く生えるので「転落」の危険も付きまとうのですが、それでも山菜取りに取り付かれた人間は見付けたときの感動が忘れられずに毎年山に通ってしまうのです。

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