阿曽原温泉小屋

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信頼関係ってのは?

2022-08-23

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折尾の大滝!

その一!(何様?)

大手ツアー会社から電話が入って「10月○○日の予約は入っているかの確認です!」との事務的な電話が入りました。

早い時期にファツクスで予約が入っていて、予約帳には記載してあったのですが・・・そのファツクスには「反社会的な・・・ではありません」的な事を書いて返信せよとの上から目線的一文???

私的には「阿曽原小屋を信頼されていないのならば、来なければいいだけの事!一般の方々は真面目に予約入れているのに、早い時期から10月に大人数の予約を入れて来て迷惑なだけ!」

って思いから、返信をせずにいたことをオペレーター女子に伝え

「アナタが悪い訳じゃないけれど、こちらを信頼してないの? そちらの会社は以前お客さんの仕切りが出来ず迷惑なので数年間出禁にしていたんだけれど、今回も無理して来てもらわなくてもいいんだけれど」(ちなみに現在も出禁のツアー会社がありますし、以前出禁にしていた会社は案の定というか大きな事故を連続で発生させて会社自体が無くなってしまいました)

って話すと「返信は結構です」ってことになりましたが。(ゴメンね!逆に何様?って言われそうですが・・・)

組合長やってると他の山小屋からの苦情もイロイロ入って来るのですが、この大手ツアー会社は「早いうちからハイシーズンに予約を入れて来て、他の予約を断っていたのに直前でキャンセルされた」みたいな話が聞こえて来たりしています。

大会社だから「コンプライアンス」も大切なんでしょうが、そちらの都合だけの問題にしか思えないし、そんなことより大切なことが有る気がするのですが???

その二!(連絡ください)

今日の予約で「小学一年生と四年生の子供を連れて泊に行きたい」って先週予約が入ったのですが・・・「お父さん一人で、二人のお子さんを連れて来るにはリスクがあり過ぎる」と断ったのですが「自分が歩いた経験あるから大丈夫」の一点張りで・・・一旦は宿泊予約を受ける形になりましたが、その晩は親子が水平歩道を歩く姿を思い浮べると・・・。

「無理無理!小屋に届くまで心配していなければならない」と考えて、翌日お父さんの携帯電話に何度も電話しても留守電・・・着信拒否なの?「無理だと思うから、来るのをやめてください」と留守電に入れておいたのですが返信無しで、今日も夕方二回連絡しても留守電でした。

今日下山した愛知のお馴染みさんとの連絡で「それらしい親子はいたけれど、時間を見て帰るかも?」みたいな話をしていたとの事??

暗くなっても届かないし「もし引き返しているのならば?」と思い欅平周辺の宿へ電話確認したら泊っているとの回答があり「一件落着」(って言うか直接お父さんとは話してませんが名前・親子三人組等から間違いないかと)

行き違いが有ったのなら申し訳ないのですし、キャンセルならば連絡してもらえればいいだけの事なのですが私の物言いが気に喰わなかったのかもしれませんが、ご飯炊いて肉を解凍して準備をしていたのに・・これも信頼されていないの?かと思うと情けなくなってしまいます。

その三!(甘えないで、みんなのスタッフなのです)

大仏を相手にして夜中まで飲んいた人がいました。大仏は「根性良し」(気のいい奴)だし酒も好きなんだけれど、翌早朝4時起きで藪漕ぎガイドの激務が入っているし昨日は橋の架け替えで疲れているのを知っているはずの人間が「やさしさに甘える」みたいに夜中まで呑んでいたとは!(呑むのは楽しいから良いけど、翌日が休みとか寝坊当番ならば構わないのですが)

現場で汗を流している我々ですが・・・あなただけの山小屋スタッフではないのが分かってもらえてないのが情けなかったです。

先の二件の話し然りで、自分の都合ばかりでは信頼関係は構築されるはずもなく・・・なんか朝から次々と悲しくなるし腹の立つ一日でした。

信頼関係有ってこその山小屋運営と考えている「昭和」な私です。(一人酒しながら暴走気味の作文ですが御容赦を)

明日が、良き日でありますように!

早飯したけど・・・。

2022-08-23

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左岸側(手前)の入り口がら土砂混じりの濁流が・・・。

昨日橋の架け替えを終えて小屋に帰ると愛知県からのお馴染みさんが来ておられて、ありがたいことに「折尾谷の水抜きを済ませて来たけれど、足元に泥が溜まって・・」とのことでした。

あとは整備業者さんが巡視点検に来て泥を除けてくれるだろうと一安心していましたが・・・今朝早出して行ったお馴染みさんから電話が入り

「昨日はトンネルの上を飛び石で渡ってロープで降りてから、水抜き穴を突っついて来たのでトンネルを通り抜けていなかったんだけど、今日通って抜けようとしたら欅平側の出入り口とトンネルに下る階段に泥と砂が溜まっていて四つん這いにならないと抜けれなかった」

との連絡が入りました。

慌てて業者さんに連絡するも出てくれなくて・・・仕方ないので腹も空いていなかったのですが、早食べてスコップを担いで折尾谷に向かう事にします。

急いで冷凍牛丼を温めて皿に盛った大盛ご飯をレンチンして食べ終わったところに、業者さんから折り返しの電話が入り事情を伝えると「近くにいるから午後から除けて来る」ってありがたい返事がありました。(大概ランチには、ビールのショート缶をお供にするのですが今回はガマンして・・俺ってエライ!?今朝は四時起きだったので、お腹が膨れたら眠くなって)

数年に一度ある洪水ですが、丸太橋の流失にしろ土砂の流入にしろ黒部の濁流恐るべしです!

少々の天候不良ならば問題なく通れる水平道ですが、豪雨予報が出されている時の通行は大変危険な行動となる事を改めて思い知らされます。

慎重かつ大胆に!

2022-08-23

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足場も流木の座りも悪くて

橋の架け替えの前には、環境整備を済ませねばなりません。

中間の橋と流失した左岸の橋を繋ぐ橋脚岩に大きな流木が引っ掛かっていて、こいつを取の座かねば次の増水時に抵抗となって水流が盛り上がり丸太橋に流れがぶつかれば丸太が折れたり橋自体が流失しかねません。

実際に、中間の橋の一番上流側の丸太は折られていたし、束ねられた丸太上や隙間には小石・砂・枝等が乗ったり詰まっているのは、それらを含んだ濁流が橋の高さより高いレベルで流れていた証拠です。(右側丸太橋が捲り上がって傾いているのが証拠!恐ろしい濁流だったと想像できます)

大仏は小屋から担いで行った重いプロ用チェンソーを使っていますが、水流が流れる川床の岩の上は足場が悪くバランスを崩せば・・・流木も歪に曲がっていて適当に切り込みを入れるとチェンソーのバーが切り口で挟まって動かなくなりますが、なにより切断する際に流木のバランスが崩れて身体に当たろうものなら川に流されるか足にぶつかるか挟まれるか・・・でも細かくすれば手間が掛かるばかりなので慎重かつ大胆に刻んでバラバラにしてゆきます。

サメのごとく???

2022-08-23

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右側の壁がえぐられて、土砂斜面が無くなりました。(大仏の肩の高さに痕跡が)

雲切新道の仙人谷下部三連丸太橋を架け替えてきました。

左岸側が流れでえぐられて、左岸側の橋と登山道と斜面の土砂が跡形なく無くなっていおり、予備の丸太を収納してあるトンネルにはロープが無いと登れなくなっていました。

今まで左岸側は小さな流れだったのですが水量が多く強くなっており、昨日遭難対策協議会のメンバーがフイックスロープを張ってくれていなかったら一般の方が渡るには厳しい渡渉を強いられたことでしょう。

左岸の斜面が無くなったので、今まで一本で渡していた橋を短く二本作って間に段差が出来るので二段の短いハシゴ?ステップ?を作りました。(大仏は仕事が丁寧で優しいので、階段の足を置く場所にチェンソーで刻みを入れて滑りにくく細工してました)

写真では丸太橋下の水流が少なくなっていますが、上の段に石を積み上げたり中間の橋の下に水流が向かう様に「大バール」で大きな石を動かしてやったりしたからです。(もちろん冷たく強い水流に膝まで入りながらの作業で、長靴の中はグチョグチョになりました)

更に巨木が中間の橋脚に引っ掛かってダムの様になり、中間の橋の上流側丸太が水流に押されて持ち上がり折れていました。

思った以上に手間が掛かる作業で、小屋に帰ったのが16時半でしたが昼食時以外は水分補給とオシッコで一度ずつ手を休めただけのイッパイイッパイな工程でした。(サメやマグロは、泳ぎ続けていないと死んでしまうのと同じ様に動き詰めでした)

昨日は今シーズン初の二桁の宿泊者で、小屋に帰れば夕食の準備が待っていて・・・いわゆるブラック企業並みに働き詰めでしたが、限られた人間しかいない山小屋では、みんなの為に時々サメのごとく働かなければならないこともあるのです。

あんまりお勧め出来ませんが・・・。

2022-08-22

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折尾谷のトンネルの上を

昨日欅平から来たお客さんは、トンネルに入らずに手前でトンネルの上に出て沢を飛び石で渡ってから対岸の岸に出て、阿曽原側のトンネル入り口横の岩壁に垂らしてあったロープを頼りに道まで降りたそうです。(奥に見える階段の先の岩壁)

垂らしてあったロープが、どの程度信頼できるのか?人間一人ぐらいならば大丈夫だったのかもしれませんが、ザックを担いでロープを使い昇り降りするには腕力も必要になって来るでしょうし、万が一スリップして登山道で止まればいいですが止まらなければ川底まで岩壁を転落することになります。

それほど高くはありませんが、先日このページで書きましたがザックをこの場所で川底まで落として回収できなくなった女性がおられて、翌日私が降りて回収したことが有ります。

今日の私は、仙人谷の丸太橋の架け替えに行かねばならないので、下山する登山者に水抜きを御願いしたので多分水は抜けていると思うのですが・・・。今日欅平からやって来る、「お馴染みさん」の情報を待って水が抜けていない様ならば明日行って穴を突っついて来ようと考えております。

水抜き穴は!

2022-08-21

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折尾谷トンネルの阿曽原側入り口(右壁下に)

写真は阿曽原側の入り口ですが、階段を数段降りてから平らな通路を歩いて反対側は階段を上って出口に出ます。

水抜き穴は、阿曽原側入り口の階段を下り切った谷側下(右側)の壁に作ってあります。

元々暗いし水が溜まっていると見えないのですが、外に出て阿曽原側の道からコンクリート壁の下部を観察すると穴が空いているのが分かるはずです。

先のページで書きましたが、長い棒が置いてあるはずですので当たりを付けて突っついてみてください。

ただし欅平側には水抜き穴が有りませんので、洪水後に通られる時には雪解け水で冷たい半身浴?を体験して頂くことになるかもしれません。

私も洗礼を受けているのですが?最高水位になってしまうと、私のヘソ上からミゾオチ下ほどになります。

ここを通るたびに、20年ほど前だったか?若い女性二人組が洪水後に来られた時に満水状態になっていたとのことで、小屋に着いてから「服が濡れるのが嫌でズボンを脱いで、ザックを頭の上に載せて通って来ました。まだ嫁入り前なのにズボンを脱いで歩くなんて・・・」って嘆いておられたのを思い出します。

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