それでも山へ・・・Ⅳ
2021-04-11
沢水の中から真っ白な足首を握って、枯れ枝の溜まりの中から引き出してみると・・・脚の付け根の部分で千切れていて胴体も対の脚も見当たりません。
脚は冷水に長く洗われていたからか?血の気が引いて(抜けた)白さが際立っており皮膚も割としっかりしていますが、千切れた付け根部分の筋肉・腱・血管など長い繊維がヒラヒラと水に洗われているのを今でも鮮烈に記憶しています。
長さ太さから推察すると成人男性であろうかと思われましが、胴体等の他の身体が見付からないか付近を捜しますが発見することが出来ず、検視等下山後の段取りもあるので事後捜索として下山することになりました。
水没していた片脚を、大きくシッカリした「漬物用」ビニール袋へ膝を折り曲げて収納して入り口をシッカリ縛って背負子に固定して担いできた様な記憶が・・・。
片脚なので重くはないのですが、筋肉の断裂部分から水分が出て来ているのか?動く度にジャボジャボと音がしはじめて・・・担ぎ出しは気にならなかった独特の臭いが漏れ出し始めた気がするし、自分の汗なのか?他の液体なのか???気にはなるのですが、新人隊員にはそんな事いえる訳も無く・・・冷たい腰までの渡渉を繰り返して(濯ぎ?)、車が置いてある 堰堤取り入れ口 までガンガン進むことに。
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