阿曽原温泉小屋

k

再始動。

2020-01-05

写真

前ページから繋がります。

雪面には姿も見えず極寒の中相当な時間も経過しており、続いた吹雪により新たな雪崩の危険性が増して二重遭難の危険を避けるために、苦渋の決断ではあったが第一次捜索は打ち切りとなり、山の雪が概ね落ち着く5月の連休明けまで待つことになりました。

(落ち着くと言っても、表層雪崩の心配なくてもブロック雪崩の危険はずっと付きまとったのですが・・・)

連休明けに、捜索隊が大日山谷1450m付近の雪渓でビーコンの反応を確認。(雪崩発生地点から、高低差1000m余り流されていたことに)

確か4m位の深さからの反応だったと記憶していますが、我々阿曽原チームも馬場島側から応援に現場入りしました。(餅屋は餅屋! 土木作業に慣れていないと、パワーと思いだけではなかなか・・・って、俺たち何屋さん?))

雪を掘ると言っても、竪穴で4mも掘り下げることはそもそも無理があります。勾配が低くなっている下流側からアルペンルートの雪の大谷?状態にして掘り進んでゆくのです。(4mの雪の壁を想像してください)

スコップだけでは捗るはずもなく、チェンソーで雪渓を切り出してブロックにしてからスコップとスノーダンプで雪渓の外に運び出すのですが、谷の勾配が緩くなってきている場所だったので10m以上手前から掘り進めたような記憶が・・・。

広くすれば仕事量が増えるし狭ければスコップが振り回せないので、案配を見ながら交代しながら進みます。掘り出したブロックを捨てる場所が、だんだん遠くなってゆくので運搬係も大変です。 (雪が硬く重いので力任せに作業をすると、スノーダンプが壊れるばかりで・・・)

いくら4m下部に反応があるからと言って、チェンソーで闇雲に雪を切り出しては石・流木・装備に歯を当ててはチェーンが切れてたり噛んだりのトラブルの危険が。 

ましてやビーコンが身体に固定されているとは限りません。 万が一にでも遭難者を傷つけようものなら大変です!

雪渓にチェンソーの歯を入れる前に、ゾンデ棒で丁寧に雪面を突いて障害物が無いことを確認してからの作業になります。

(ゾンデの反応は硬いは硬いでも、石・氷・樹木・カチカチに凍り付いている人間等それぞれ反応の違いが解ります)

アーカイブ

最近の記事