2000年と言えば・・・。
2020-01-04
2000年国体直前に大雪になった話を前ページでしましたが、この年は二月末まで強い冬型が繰り返してまとまった積雪となりました。(黒部ダムでは、2月27日~29日までの強い降雪で一気に平年の積雪量よりも125CMも上回った)
強い冬型が続いたせいで山間地の稜線には巨大な雪庇が作られてしまい、3月5日に「大日岳」 頂上付近で雪庇が崩落して、文部科学省登山研修所(現国立登山研修所)の冬山研修会のメンバー11人が巻き込まれて2名の研修生が亡くなってしまう事故が発生してしまいました。
翌日だったか?当時の剣沢小屋のご主人の佐伯友邦さん大日小屋のご主人の杉田氏と私は、チェンソー・スノーダンプ・食料などを用意して県消防防災ヘリコプター「とやま」に乗せてもらい大日岳に応援に向かったのでした。
驚かされたのは、雪庇の崩壊破断面の大きさ!雪庇の先端は、破断面から十数メートル先にあったとのことでした。元々この稜線には巨大な雪庇が出来るのは知られていますが、破断面の高さは約10メートルも・・・ここまで巨大な雪庇が出来ていることを誰が予測できたでしょう!
更には特異な形成のされ方で、下層には「しもザラメ雪」が出来ていたことも後の調査で判明しました。(「しもザラメ雪」崩れやすく表層雪崩の原因となる。雪から霜柱が伸びるって知っていました?)
暖冬だったのに、豪雪地帯の北陸では一旦天候が崩れると山の中では想像も出来ないことが起きてしまっていたのです。
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