阿曽原温泉小屋

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奇跡の土曜日?

2019-10-27

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「餓鬼の田圃」やっと色付いて。

昨日は、小屋の宿泊は布団が一人一組!紅葉時期の土曜日では有り得ない数でした。

天気予報が悪かったので、キャンセルされた方が多かったのですが、黒部ダムは朝方だけ少し降っていたみたいですが阿曽原は雨は降っておらず、快適な山歩き日和で小屋も空いていて登山された方は大喜びだったのでは。(多くの方に「協力しまーす!」ってビールを沢山飲んで頂き、ありがとうございました!)

偶然ですが、キャンプ場の利用者も小屋泊と同数なんて!!!

直近の四日間連続で、遅い登山者の夜のお迎えが続いていたのですが、事故多発につき警備隊員が「下の廊下」のパトロールをしてくれた御蔭で皆さん事故も無く早目に届いてくれました。

どれもこれもスムーズにゆくなんて・・・秋の土曜日の阿曽原では、ある意味奇跡的な!

夕食も余裕を持っていただけたのか、みなさん「オカワリ」ラッシュで・・・カレーを多めに仕込んでいた大仏が鍋底を覗いて驚いていました。

(お腹いっぱいになってもらって、余裕で寝てもらえる小屋が理想なんだよな~。と改めて)

あと二日間、頑張らねば!(最終日が混雑しそうで・・・ちょっとコワイ)

大ヘツリのハシゴ場について。

元の登山道が歩き易いように、下流側のハシゴの取付きが細工されました。

連日連夜Ⅱ

2019-10-26

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鉄塔の根元で行き詰まっておられました。(踏み外せば、谷底まで真っ逆さま)

続き。

濡れた合羽・衣類を乾燥室へ、速攻食事を食べてもらい、すでに寝ている先着のお客さんの部屋に御願いして寝床を用意して1件落着!

この二人組は高齢の女性と中年の男性のペアでしたが、

・そもそも水平歩道を歩き通す体力に疑問が有ったのでは?

・強い雨が降る予報が出ていたのに無理をしていたのでは?

・暗くなって視界が狭くなったにせよ、ロープで塞いであり見回せば横にしっかりした道が有るのに・・・?

等々ありますが、とにかく全ては暗くなる前に小屋に届かなかったから!

雨天でずぶ濡れの中を長時間行動していては、注意力も散漫になり足元もふら付き・・・ちょっとした所で、躓く・滑るしてしまえば断崖が続く黒部峡谷です!

重大な結果に直結してしまうのです。

このペアを早い時間に追い越して来た沼津と福岡の元気な女子が「黒部が、どうして危ないのか解った気がする」って言い残して黒部ダムへ出発して行きました。

ちなみに、この場所(5号鉄塔)では同じ様なことが20年前位に一度ありました。

仙人ダム側の3号鉄塔の巡視路にも、ロープや立ち入り禁止の表示があるにも関わらず入り込んで迷う方・そのまま阿曽原峠から旧道を進んで転落死された方等がおられます。

阿曽原に居ると、防げる事故がいかに多いかに気が付きます。

このところ登山者の多い少ないに関係なく、連日遅い登山者の対応に追われております。

皆様、計画を立てられる際には基本に立ち戻り、自分の体力・技量等を今一度ご確認のうえ黒部に来られます様お願い致します。

連日連夜。

2019-10-26

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どおして入っちゃうかな・・・。(3号鉄塔への分岐)

天候悪化で予約が7割ほどキャンセルが出たものの元気に届く方もおられたのですが、冷たい雨の降るのに暗くなっても届かない予約パーティが黒部ダムと欅平各方面に一つずつあって、どちらも先着パーティから「歩くのがメチャ遅くて心配だ」 「黒部別山谷の渡渉がおぼつか無くて、手を貸したけど・・・」 「欅平を出て直ぐに追い越したけど、登山用の合羽じゃなかったみたいだし、途中で引き返しているかも?」(ポンチョでした)との情報が次々と。

警備隊員は、19時前に人数が多いパーティの来る黒部ダム方面に向けて迎えに出発。

ほぼ同時に、欅平方向の水平道にヘッドランプの灯りがチラチラと見えて一安心。

向ってくる様子を、遅く届いたお客さんの2回戦目の食事を出しながらスタッフが様子を確認していたところ???

「登山道じゃない所に灯りが見える」「鉄塔に向かう巡視路に行ったみたい」

入り口にはロープが張ってあって、入れない様になっているはずなのに???

警備隊員は出払い、スタッフは遅く届いたお客さんの夕食対応しているしで私が迎えに行くことに。

阿曽原谷を渡り急坂を登った鉄塔巡視路との分岐には、やっぱりトラロープが張られています。(こちらのライトが見えてからは、必死にコールやらホイッスルやら・・・)

結局、小屋の対岸の鉄塔まで行って行き止まりとなって行き詰まっていたのです。

サポートをしながら、分岐まで戻って阿曽原に向う途中で黒部ダム方面に向かっていた警備隊員が当該パーティが自力で歩いて来たのを確認して、こちらに引返して来てくれて一緒に小屋までサポートして20時半過ぎてから小屋に到着。

続く!

今年の紅葉は、本当に遅いです。

2019-10-25

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雨の阿曽原谷!二時間前は、滝も大きかったのですが。

やっと水平道位まで紅葉が降りて来ました。

冷え込みが強まれば、一気に進むのでしょうが・・・温かいのです。

例年10月25日頃は、キャンプ場辺りが盛りなのですが。

悲しくなります!

2019-10-25

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右足切断の事故現場。(不安定なブロック!事故は、救助隊員を危険に曝すのです)

昨晩は、今日の天候悪化を見越して宿泊者が少なくなり、部屋も余裕で寝ていただく事が出来ました。

来る人来る人見た事あるような人が・・・? 三年連続のペア・三回目の5人グループ・三回目の単独男性・夏にキュウリを持ってきて来てくれた名古屋の男性等々、リピターの方が半数以上!ありがたいことです。

そんな中、王子の知り合いのペアがやって来て「12時に新越出合で、こちらに向かうテント装備の女性二人組が居たけど、すごく歩くのが遅くて・・・届かないやろうな~」って教えてくれて・・・。

他にも足が痛くなって遅くなり、暗くなってから仙人谷ダムへ阿曽原にヘルプを頼んで警備隊員が迎えに行ったりの対応がありました。

今日の10時半過ぎ、ザーザー降りの雨の中を母娘?二人の女性が阿曽原に到着。心配されていた女性二人組でした。昨夜は遅くなって、十字峡でテントを張って泊まっていたとのことです。

・これから雨が強くなる予報で折尾谷の渡渉が心配!

・歩くペースが遅すぎて、トロッコの終電車に間に合わない!

・お母さんの方が顔面蒼白で消耗している!

等の理由で小屋に素泊まりしてもらうように説得。

聞けば、お母さんの方は本格的な登山はあまり経験が無いみたいなことを言うし、ここの情報も見て来ているって言うし・・・。

・自分の実力で黒部に入れるのか判断が付かなかったの?(12時に新越出合は遅すぎ、途中で引返す判断は出来たはず)

・この二週間で、5人もの死亡事故が発生しているのを知っているはずなら、もっと慎重に行動しなければ。

・無理な登山をしているのを、見て来た他人が心配してくれているんだから心配掛けたらダメ!

等と女性二人に対してはキツイ言い方でしたが、連日のように発生する事案と、更には「この登山情報を見ている」と言うのであれば「安全に黒部を楽しんでほしい」から流している注意喚起の情報なのに、突っ込んで来てしまう身の程知らずな行動に悲しくなってしました。

足の故障等アクシデントでの遅れは仕方ないにしても、実力不足での入山は厳に控えてもらわねばならない場所なのです。

(普通に歩ける方なら初めての方でも、キチンと地図が読める等の基本的な事が出来る方なら問題なく歩けますが、そもそも歩くのが弱い方は残念ながら無理ですから!

一つ間違えば命が無くなる場所だと言う事、身の程知らずの行動は他人に心配掛けるし、ましてや事故を起こしてしまえば、救助隊員やヘリコプターを危険に曝す事に成るのですから。

諸々の続報!

2019-10-24

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ヤマドリモタセ!

壊れた「大ヘツリ」のハシゴ場については、昨日は元の歩道を全員無事に歩いて来られておられます。

先日、夜遅くに警備隊に迎えに行ってもらった話を書きましたが(その方は昨夜、15時間余り掛けて欅平に届いたそうです)、昨夜も欅平からの予約のパーティが遅く届かれて・・・。心配して警備隊員が迎えに行く準備をしたら、ヘッドランプの明りが見えて、小屋に届くまでに一時間近く掛られました。(メンバーの70代女性の血圧が200オーバーになったそうで・・・)

営業もあと五日となりましたが、毎日毎日心配な日々が続いております。

※紅葉は、見上げた辺りがキレイになってきました。

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