阿曽原温泉小屋

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流木が有るということは!

2024-07-02

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川道沿いに大量の流木が引っ掛かっていました(向こうの岸が抉られているのが分かります)

黒部の山奥では、大雨での斜面崩壊・雪崩によっての倒木等々が発生して山中に留まっていたものもあるはずなので、今回の大雨だけでこれだけの流木が発生したものではないと思います。

漂着した多くの流木の皮が剥がれた様子を見れば、まだ生きていた樹木なのだろうと見て取れます。

大量の濁流と流木ってことは、山腹が崩れて河川の堆積土砂も押し流し更には樹木が倒され流されれば流域の構造物も破壊しかねません。

太古の昔から黒部川は出水を繰り返しながら現在に至っていますが、人間が本格的に手を加えるようになってからたったの百年!しか経っていません。

昨日も書きましたが黒部は災害がついて回るのですが、開発したことによって・下流域が安全安心に生活できるようになり・流域の発電事業と治水工事で仕事を得られ・治水されたおかげで旨い米が採れるようになり・元々の自然景観と開発に伴ったトロッコ列車を利用しての観光地として賑わってきました。

近年は上流のダム・砂防堰堤と流域の護岸整備で洪水被害的なモノは無くなって来ましたが、しかし中流域沿線で十年毎に災害が発生して観光事業にダメージを受けているのも事実です。

「ヘリコプター」の観光利用は研究してみる価値があるような・・・。

法規制・地形や送電線網・料金等々、クリアしなければならないものは有るでしょうが・・・。(何度かヘリに載って黒部を飛びましたが、ズ~ッと載っていたかったです)

ちなみに立山・剱岳で遭難が発生した場合に、富山平野から立山連峰が雲で隠されていて直接アプローチできないことが時々あります。(暖められた空気が、上昇して立山連峰に当たって雲が湧く)

そんな時は、黒部川沿いに上流に向かい剱岳の遭難の場合は十字峡から剣沢にアプローチすることもあります。

ということは、立山がガスで視界が利かなくても黒部川沿いは視界が利いていることが多ってことになります。観光ルートとすればアドバンテージになると思うのですが・・・。

突発事案というけれど・・・それでいいの?

2024-07-01

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昨夜の大雨で、黒部川は濁流となってました。(愛本橋直下)

昨夜からの大雨で大雨警報が出されていた富山ですが、午後から黒部川の様子を見て来ました。

濃い泥色の濁流が勢いよく流れて泥臭さが漂い、河原の中洲や曲り角の外側には流木が沢山の大小の流木が打ち上げられているところを見れば水量が減ったのだろうと推察できました。

先週は観光関連の会合に出席してきましたが、本年正月の地震被害でトロッコ列車が今シーズンの全線運行を諦めてしまいました。

トロッコ列車の観光客を当てにしている「観光関連事業者」にしてみれば大ダメージなのですが・・・はたして「想定外の自然災害だし仕方ないよな~」で済まされるのでしょうか?

トロッコ列車が一年間不通になるほどの災害は私が阿曽原に入ってからの30年余の間に「平成7年の洪水」「平成14年の落石」と今年の災害と三回発生しています。

要は十年に一度の割合で1シーズンヤラレてしまっている計算になります。(他にも昭和44年等多くの災害に見舞われてきました)

「黒部は生きている!」とこのページで何度も書いて来ていますが、百年ほど前から険しい地形で厳しい気象条件の黒部へ、電源開発のために分け入った人間は何度も跳ね返されながら今に至っています。

先週は観光関連の会議に出席してきましたが、十年に一度の確立で災害が発生するのであれば「突発事案発生」として仕方ないと片付けずに、黒部の観光スタイルを見直す切っ掛けにしてゆかねばならないのでは???なんてことを感じてしまうのですが・・・。

(ヘリコプター峡谷遊覧飛行と、トンネルだらけで景色の無いキャニオンルートを往復で使うとか?)

でも「十年先?の災害時には、私は引退しているだろうな~」ってことを考えると要らん事を口に出さなくてもイイか!っても考えたりして。

でも十年ごとに、みんなが困った困ったって言ってるのも事実なのだから、黒部に応じた観光の有り方を研究すれば良いのにって・・・煙たがられるのは承知で?先日少しだけ意見して来ました。

黒部はリゾートです!

2024-06-29

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会議で浮いてしまうのですが・・・逆さま?根性は逆さまではないはずです!

昨日は午前中に一つ午後から二つ、観光・環境保全関連の会議に出席してきました。

午前中は出席者に合わせて、クールビズシャツにジャケット羽織って参加しましたが・・・蒸し暑さが不快で午後からはアロハ羽織って出席してきました。

そもそもが、「黒部」というリゾートをどのように保全しながら集客して楽しんで行ってもらうかが肝なのですから、受け入れ側の私達も普段からリゾート感を出していてもいいのでは??

大昔一度だけ東京ディズニーランドに行ったことがありますが、会場の清掃スタッフ等の制服やゲストを迎える姿勢に感心させられたことがあります。

ハワイ以外でも沖縄の「かしゆり」しかりだし、もちろん会議をないがしろにしている訳でもないですし・・・全国・海外からのゲストに「黒部」を楽しんで行っていただくために何が出来るのか???

せっかく集まるのだから、会議会議した姿で事務局のお膳立て通りに追認するのはモッタイナイ・・?リゾートなんだから雰囲気出して話し合えば前向きな意見も出やすいのでは?

受け入れる我々から意識を変えてゆかねば!なんてことを?

今年の黒部は・・・

2024-06-27

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昨日の自宅からの夕焼け(毎晩暑くて)

今日~明日と、観光関連・環境保全等々の会議が四件入ってます。

これでも一昔前まではバラバラの日程を組まれていて・・その度に阿曽原から下りて参加していましたが、調整してくれたお陰で効率が良くなってくれました。

来週は、宇奈月方面遭難対策協議会メンバーで「白馬岳~祖母谷温泉」「唐松岳~祖母谷温泉」各登山道のパトロールが行われるので、そのサポートで走り回ることになりそうです。

昨日のニュースで富士山頂で三名の方の遭難が伝えられていました。

何度も書きますが今シーズンの黒部は、 ほぼ登山者が入らないと考えていただいても良いかと!したがって整備も救助体制も例年通りの体制が取れないことを了解しておいてください。

唐松線を祖母谷に向けて下山中に沢に滑落して動けなくなり、家族からの届け出を受けてヘリコプターに一週間ぶりに無事発見された事案がありました。

登山道から停止した沢底まで充分声が通る距離だったのですが、元々登山者が少ないコースで発見されることが無く一週間過ぎてしまったのでした。

白馬線を下って唐松線を登り返す猛者?も時々おられるようですが・・・もし計画を立てられる方がおられるのであれば、慎重の上にも慎重な判断をお願い致します。

登山道を守って行くには・・・

2024-06-22

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斜面の倒木は、枝ぶりによってはバランスが悪くて苦労することも

今朝の情報番組で、富士山の山梨県側登山道が取り上げられていました。

北アルプスとは若干問題点が違うところもありますが、「山を守って安全に楽しんでもらう!」っていう大元のところでは同じです。

富山のローカルテレビ局KNBが、朝日岳に至る登山道維持作業を取り上げて 「人と山をつなぐ・・・」 って問題提起してくれていました。

本年八月から「中部山岳国立公園富山県側*¹における利用者参加制度(参考:北アルプ ストレイルプログラム)の導入」に向けて試験的な取り組みが始まります。

山に入られる方々からの理解が得られて、少しでも良い方向に向かってくれることを願うばかりです。

※写真はダイブツの奮闘姿です。

豪雪地帯で急斜面の黒部エリアでは、雪や台風の影響で巨木が倒れて登山道を塞ぐこともあります。

巨木処理にはノコギリだけでは手に負えず、チェンソーに活躍してもらわねばなりませんが、チェンソー本体・燃料・チェーンオイル等々、嵩張るし重くなるしで稜線から黒部の谷底までの長大なルートを担いで行動するだけでも大変なのです。(他にも草刈り機・テント・食料等々は必須)

黒部は標高が低いということは暑くて藪が濃いだけでなく、藪蚊や地蜂等々の攻撃にも備えねばならず・・・他エリアとは難易度が数段上になります。

※必見!??

昨日、富山県水墨美術館で開催されている「立山・黒部魅力再発見!」 を見て来ました。

昨年出版された「黒部の谷の小さな山小屋」のカメラママン星野秀樹氏の写真も展示されているとのことで見て来たのですが・・・登山道整備中の姿が大写しでダイブツの雄姿が展示されておりました。

パラダイス?

2024-06-20

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ごついスペアリブ600g余をブラックカシミールで

小屋建てを終えて一旦帰ってから、小屋の雨仕舞いを仕上げに阿曽原までダイブツと行って来ました。

一般の方々は入れませんから)

二日目が雨予報だったので、長距離歩いての入山でしたが初日は暗くなるまで休まず頑張りました。

翌日は朝から雨で作業にならず惰眠を貪り(二日酔い?)、朝食兼昼食済ませてから夕方まで頑張ってと・・・不規則極まりない生活は、当然ながら夜な夜な「男飯?」用意して~飲みたいだけ呑んで~語るだけ語って~眠くなったら寝床に潜り込む!パラダイスを過ごして来ました。

小屋建てで余っていた「ハム」「ソーセージ」「ベーコン」「明宝ハム」に加え「スペアリブ」「豚バラ肉」を持参していたので食事(ツマミ)は「肉・肉・肉・・・」と、こちらもある意味パラダイス的な???

頑張ってもお客さんを迎えることは出来ないのですが・・・やる事やらないといけないし、どうせやるなら楽しく動かねば!ってことで元気にやってます。

※参考情報

昨年、黒部を題材に制作され放映された「秘境黒部百年物語~未来へ紡ぐ守り人たち~」が、「A-PAB 4K番組アワード」の紀行・ドキュメンタリー部門で優秀作品を受賞したとのことです。

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