阿曽原温泉小屋

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引き千切られ!剥がされて!

2022-05-13

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黒部から電気を送るチュー事は・・・!

昨日、欅平まで作業に向かう途中に見えた 「猫又駅」 対岸斜面の写真です。

先に猫又で「ホウ雪崩」が発生しているとお伝えしましたが、正面右寄りの急傾斜の枯れ沢上部で発生したホウ雪崩が通過した痕跡です。

一目見て斜面の色が違うのが分かると思いますが、急斜面に張り付いて生えていた雑木が雪崩で引き千切られ・その際に根っ子を引かれて斜面が浮いて土砂が崩れ落ちている様に見えます。

ホウ雪崩の爆風と雪は黒部川を飛び越えて~猫又駅構内を通過して~線路横の右岸の山腹に衝突して止まった様です。(写真左側の建屋は合宿所で裏に駅が隠れています)

猫又駅構内には、引き千切らられて引き飛ばされてきた雑木が大量に残されて、勢いが弱まらずに押し寄せた雪崩は線路横の山腹に激突して更に大量の樹木をなぎ倒してしまったようです。

範囲などを見ると、それほど大規模なものではなかったし幸い建屋の被害も聞超えて来なかったのですが、それでも散乱した雑木の後片付けに大変な目に遭ったそうです。

険しい黒部峡谷から電気を送るという事は・・・ありがたーく?電気を使わねば!

優しいよな~???

2022-05-11

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雪を舞い上げてから!

今回のゴールデンウイーク中は、幸いなことに重大な事故は無かったのですが・・・。

入山指導員をしていて、気になったことっ!チューか改めてというか。

〇雷鳥沢へキャンプに来たけれど、この時期に前回来た時には雪が無かったはずなのに!って言い張る単独女子。(優しいT指導員が、積雪対応出来ないので空いている山小屋を探してあげました。ちなみにT指導員は大仏の大先輩であらせられます)

〇アイゼン・ピッケルを持たずに、ハイブランドのアウトドアモドキのシューズにスパッツ無しで雄山に向かおうとしているリッチ?な御夫婦。(口酸っぱく説明しておきましたが、屋上の雪の上に出れば納得したはず)

〇弥陀ヶ原まで雪の上を歩けますか?って質問されて、半日は掛かるし、軽登山靴でスパッツ持たずに歩くと足が半日持ちこたえられるか??(アッサリ諦めてくれました)

等々、まさか!大袈裟な!と思われるかもしれませんが実際の話なのです。

交通機関で便利に標高2,450ⅿまで来れるアルペンルートですが、この時期は一旦荒れると「冬山」に逆戻りしてしまうい、吹き付ける寒風の痛さ!凍った稜線の恐怖感!雪で足を蒸らしてしまった時の冷たさ等々を理解しておられるのか??

昔から言われていることですが、少ないけれど「夏山感覚」で来ておられる方が・・。

入山者の中には、何度もお客さんを連れて上山して来るガイドや毎年現れる山岳会の面々もおられて、我々が一々説明するまでもない強者も大勢おられるのですが・・・。

そもそも登山と言うものは、自分が山と対峙して自分に合った(行きたい)山を決めて・計画建てて研究して・体力つけて身体鍛えて・その場その場で状況に応じて考えながら歩いて・達成感みたいなものを得て・安全に帰って来る為に頑張る事では??

ご丁寧に「入山指導」までする必要があるのか?と考えることもあるのですが、現状を見ると立山の便利さが続く限りは「入山指導」は続けてゆかなければならないのかな~などと考えさせられました。(富山県は優しーい)

それにしても、写真のヘリ出動はスノーボーダーが立山から黒部川方向に滑降中に仲間と逸れて・・・怪我もしていないのですが(迷子?)救助要請して来てピックアップされて室堂まで運ばれてきたものです。

巻き上げられた雪煙の中を慎重に着陸するところですが、雪山で救助ヘリを飛ばすチューことは危険も伴うし・・・収容されてから警備隊から厳く叱られているだろうけど、でも費用は掛からず帰ってこれるのですから。

明らかな自分達のミス・気の緩みみたいなもので、簡単にタダで救助されるのって???もちろん自力で帰ってこれないのだから助けに行くのは当たり前だけど・・その為の保険もあるし!(「警察の責務」に言う「国民の生命・身体・財産の保護・・・」ってのもあるのだけれど、公的なヘリを使ったら埼玉県??みたいに、費用負担してもらっている県も)

話しは飛びますが、国立公園の「保全・利用」に合わせて「保全」のための登山道整備についての「費用負担」についての話をして来ましたが、「利用」も適正に行えるように救助体制も一緒に仕組みを考えてゆければ良いのにな~っ!なんてことを常々考えているのですが。(あれもこれもって難しいわな~)

御褒美!

2022-05-10

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スープが濃そうですが大丈夫。小皿の、オロシニンニクがいい味出します!

室堂で受付していたら、登山者から「美味しそうなモノいっぱいの、ホームページ見てまーす」って言われたので食べ物ネタを一つ。

昨日の仕事の帰りに、先週室堂勤務の帰りに寄ったら行列が出来ていて食べるのを諦めた「中華そば 大喜 大島店」へ野生獣たちと?寄って「ブラックラーメン 煮卵・ニンニク載せ コショウ多目!」を食べてきました。

他の店のブラックは私には塩辛過ぎて・・・ここは、それほどスープが塩辛くなくコクも有って美味しいので近くを通るとチョイチョイ食べに行っているのです。(残念ながら、血圧高めなのでスープを飲み干せないのですが)

旨いモノ食べて、数日後に始まる予定のトロッコ列車の運行再開作業に向けて英気を養ってきました。(ニンニクでかい??)

寒いと思ったら・・。

2022-05-10

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近くの山は新緑~中間の山は芽吹き前で茶色~奥山は白く!

昨日は岐阜県宮川町 へ、大仏・Hガイドと共に歩荷の助っ人に・・・。

なんでも送電線鉄塔に設置されている「航空障害灯」 に電気を送る設備の「トランス」(電柱上部に付いている灰色の円筒状のやつ)を交換をしたいのだけれど、58㎏あるので山道を背負って運べるか不安らしくヘルプ電話が掛かって来て行って来ました。

現場は国道から近いのだが、普段使われず急傾斜で狭く険しく藪が濃いし落ち葉で足場が見えない悪路なのでモノをブツケテ壊すと何にもならないし・・ヘリコプターで運ぶには??との事らしかったです。

朝方は、それほど天気は悪くなかったのですが・・岐阜県境に近づくころには雲行きが怪しくなって気温が下がり出し、歩き出す直前には時折ポツポツと雨が降り出しましたが下山して車を走らせたら冷たい雨が降り出しました。

帰宅してからも雨が降っていたのですが、夕暮れ前から明るくなり出して雲が上がり出して見えた「朝日岳」は薄らと雪化粧されていて日に照らされて・・寒かった訳です。

ちなみに依頼して来た業者さんは、十数年前の冬に「世界遺産・五箇山」手前の発電所から伸びる送電線鉄塔までの雪山ラッセルの依頼を受けた事がありますが、変な仕事が発生すると応援依頼が来ます。

これだけ便利な時代になっても、険しい山の中では人力に頼らないとどうにもならない事がある事を思い知らされるのですが・・世の為人の為になる事なので頼りにされると「シャーないなー、誰かがやらないと!」ってことになって変な仕事を引き受けることに・・。(険しいところでは、突破力?強引さ?ベースになる体力・経験が総合力?チューか・・ある意味、野生獣的な???)

ペースが速い!

2022-05-08

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家の周りでは、水が張られて。

下界に降りたら夏日で、自宅から見える白馬岳~朝日岳・僧ヶ岳 等の残雪が随分消えていて驚かされています。

欅平の残雪も一気に融け出して、遅れに遅れていたトロッコ列車の運行再開に向けての山腹調査作業にも今週半ばから入れそうですが(大仏が調査に行って来ました) ・・その頃から天気回りが怪しくなって、引き続き「人食い岩」の浮石除去!黒薙線の落石防護ネット張り!等々が控えているのですが、小屋建ての調査・準備・小屋建てしてから、6月10日には名古屋に入らねばならないし・・・。(明日は岐阜県宮川村で、60㎏の歩荷依頼で、後日に下げ歩荷しなければならんし・・)

今年は大雪~夏日の影響で、普段のドタバタに輪をかけて大ドタバタになりそうです。

※山から自宅に帰ってみると、周りの水田では田植えが始まり出してました。

室堂では、夜な夜な良い具合にアルコールが廻り布団に潜り込んで爆睡していたのですが・・自宅でそれほど飲めるわけもなく??暑がりの私としては寝付けなくて、窓を開けると「カエル」の大合唱に悩まされる日々が続いております。

奥が深いのです??

2022-05-06

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ターミナル向かいで発生した小規模雪崩

室堂勤務を終えて昨日下山しました。

さすがに、入山者数が増えれば事故もそれなりに有りました。大きな事故に発展しなかっただけで、ヒヤヒヤものの事案が多かった印象です。

写真は室堂ターミナルの目の前で四日午後に発生した 「国見岳」 規模の小さな雪崩ですが、三日朝までに積もった新雪の表層雪崩です。(積雪深はそれほどでもありませんが、巻き込まれるとバランスを崩してスキー板が捻じれたりすると「骨折・捻挫」してしまいます)

「大日岳」「奥大日岳」「龍王岳」等でも雪崩で数人が巻き込まれましたが、幸い怪我をしたのは一名だけでしたが無事救助ヘリで収容されました。

他にも晴天なのに「道迷い」??「登攀中の転落」「体調不良」・・・警備隊も警察・消防ヘリも忙しくしていました。

今シーズンは、山雪で積雪量が多かったのですが・・夏日が続き早く融け出して~大雨で更に融け出して~寒気で新雪が積もり・稜線では再凍結~夏日の再来で・・・山の状態が日々変化していた印象で入山指導も日々言っていることが変わってしまいました。

永い事山に入っていますが 山は奥が深い! って思い知らされました。

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