阿曽原温泉小屋

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冷や汗もの!(危険予知能力?)

2019-02-28

写真

日本地すべり学会誌 第56巻 第1号 別刷

先日、日本地すべり学会誌が送られて来ました。

2012年4月末に欅平~祖母谷温泉間で発生した、地すべりの復旧作業を我々で行った際に、柏木・日野両氏が同行して調査してくれたものを論文?にしたものです。

林道上部、高さ29m・幅18mの斜面が地滑りを起こして林道ごと祖母谷川まで押し流してしまい、その区間の道路はは欠落してしまいました。

崩壊面の基部の土砂を均してロープを張り込んで、なんとか人間は行き来が出来るものの車の往来などは及びもつかない状態で、このままでは祖母谷の源泉を利用している欅平周辺の温泉施設・足湯等へ温泉が送れません。 当然、祖母谷温泉までお客さんに安全に行ってもらう事も出来ません。

取りあえず、崩壊面に残っている浮き石・浮き岩等を除けてからでないと復旧作業も出来ないので、崩壊面上部の立木を支点にしてロ―プで懸垂下降しながら作業を始めました。

午後一に、私が現場の下流側林道のカーブを回り込んだところで見張りに当っていた時のことです。

突然、「ゴゴゴ―ッ」っと大音響と地響きが響き渡り、作業をしているはずの崩壊面の辺りが土煙が立ち込めて崩壊面は全く見えません。

50m余り下の谷底を覗いてみると、岩と土砂と樹木が混ぜこぜになって土煙と共に崩れ落ちています。

「ダイブツーッ!ナガイーッ!トーシ!」って、大声で呼びかけてみますが返事が・・・。 崩落音が治まった頃、崩壊面上部から「オーイ」ってコールが返って来て、幸いみんな難を逃れて無事が確認されたのでした。

続く!

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