阿曽原温泉小屋

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テント場の管理はしますが、小屋が自粛する訳を察していただきたく・・・。

2020-08-05

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営業終了後の、昨年11月2日のテント場は人気でした。

今シーズンの小屋の宿泊営業は休止(自粛)としましたが、キャンプ場の管理は行います。

ですが本当は、キャンプ場利用も自粛していただきたいと考えているのが本心なのです。

それでも管理の為に、我々が阿曽原に残るのは、

1.本来登山という活動自身が、登山者の自由で趣味部分があると考えれば、自分でテントを担いで登山することを山小屋経営者が禁止したり自粛を申し入れることまでは出来ないと考える。

2.自粛要請を登山口で告知・広報しても、○知らずに来てしまった人が引き返すだろうか? ○そもそも各自の自由な活動なのだからと、入山する人を止めることも出来ない。

3.入ってくる登山者が居ればキャンプ指定地を利用してもらわないと、トイレ・水の確保などの問題が!  今までも、仙人谷ダム近くでキャンプをした登山者がダム管理者に迷惑をかけたり、十字峡・白竜峡出口等で勝手にテントを張った人の「排便」「たき火」問題等々がありました。(黒部峡谷は、みんなのモノです!勝手な利用は厳に謹んでもらわないと)

4.昨年「下の廊下」が開通してから、たった二週間で5件の転落死亡事故が発生しましたが、その内3件がテント利用者の事故でした。

「黒部に怪我なし」遭難者は救助ヘリで収容されましたが、今年に関しては救助ヘリのクルーは感染予防対策は万全にして救助に向かってくれるとのことですが、昨年の様に事故が多発する様では感染リスクが大きくなってしまうのは誰でも分かるのでは?

ヘリのクルーに感染の疑いが出たら、救助ヘリは飛べなくなってしまうのです。もちろん下の廊下の遭難者が感染者とは言いませんが、死亡事故以外にも警備隊員や小屋の従業員が出動して対応した遭難事案もありました。

救助態勢はそれなりに整えますが、今年は特にレスキューの世話にならない様にしていただきたいのです。

小屋の宿泊営業を休止(自粛)したのは、全国から登山者が阿曽原に集まって感染拡大の起点になられては申し訳ないと考えたから。

なのに、テント場から感染拡大されては意味がありません!

ですが、先に書いたようにテント利用者の行動までコントロール出来る訳も権限も無い中では、利用方法をこのページでお願いし続けて計画している人達に考えていただくしかないのではないかと考えます。

紅葉シーズンのキャンプ場の混雑 毎年、紅葉シーズンの週末はテントが張れない混雑も発生しますが、今年に限っては「密」を回避するためには混雑予想日の利用自粛を呼び掛けてゆくしかないかと・・・。(ちなみに、テント場が平日に「密」になったことは今までありません)

今まで我々が、登山道整備に汗を流し整備状況を随時広報して来たのは、すべては安全に黒部を楽しんでもらう為で、小屋の営業休止もその延長と考えての処置です。

今シーズン、テント場を利用して「下の廊下」を歩こうと考えておられる方々には決して来ないで!とは申しませんが、我々の意を汲んでいただき混雑予想日の利用にあっては慎重な計画・行動を切に切によろしくお願いするところです。

キャンプ場管理の詳細については、後日お知らせいたします。(混雑してしまったら、芋の子状態の露天風呂はどうしようか???頭が痛いのです!)

理解していただき、ありがとうございます。

2020-08-03

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祖母谷川は、水量が多くて透明で!

営業自粛に伴い、コロナが騒がれる前に予約が入っていたツアー会社と若干の個人の宿泊予約をお断りする電話連絡を終わらせました。

各ツアー会社さんも、ダメージは大きいはずなのに・・・こちらの申し出を快く了解していただき、ありがとうございました!

一昨日の土曜日に営業休止を告知したので連絡は今日にすることにしたので、昨日は祖母谷温泉へ行って泊ってきました。

大仏達が、白馬岳~祖母谷温泉線の草刈りを終えて祖母谷温泉に下山予定だったので出迎えに?(細やかな打ち上げに混ぜてもらいに?) 

彼らは暗くなり始めた19時前に帰って来て・・・大仏は乾き切っていたのか、ロング缶のビールを一気に飲み干して「ウヒャーッ」唸ると、よく分かっているのか?面白がっているのか?祖母谷温泉のお母さんが間髪入れずお代わりのビールを「ハイッ」って差し出して!

彼らが風呂から上がって、20時前からの遅い夕食、大仏達は目一杯仕事をしてくるので毎回この時間になってしまうのです。

昔は、私と大仏が一路線づつ分かれて草刈りに入っていたので仕事量は解っていますが、最近は大仏が仲間と二路線こなしてくれていて・・・その仕事量には毎回感心させられます。

黒部エリアの登山道情報。

2020-08-02

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唐松岳キャンプ場からの登山道

・唐松岳~祖母谷温泉線

 昨日、宇奈月遭難対策協議会会員らによるパトロールが終わりました。

 本格的な草刈りは台風の動きを見てから入山することになりますが、取り合えず歩ける様に倒木処理などをして来てくれたそうです。

・白馬岳~祖母谷温泉線  不帰避難小屋に泊まり込んで、草刈りに入っていたメンバーが祖母谷温泉に本日帰ってくる予定です。

 草刈り前にも、数パーティーが利用しているそうです。

※どちらのコースも、長く・暑く・利用者の少ない・下りがキツイルートです。整備が終わっても、それなりの覚悟が必要なルートだという事をお忘れなく!

営業休止します!

2020-08-01

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怪しい入道雲が!!!(昨日の夕方の自宅前)

阿曽原温泉小屋は、今シーズンの宿泊営業休止といたします。

秋のシーズンの営業開始を目指して準備をして来ましたが、ここにきての感染拡大傾向と阿曽原温泉小屋の設備・営業形態などを鑑みて判断いたしました。

一部早期に予約が入っていた登山ツアー会社以外の、一般のお客様には予約を控えていただいており、待たせるだけ待たせた形での休止判断を深くお詫び申し上げます。

営業すれば全国から集まって来られるお客様を迎えることになるのですが、昨今の旅行に伴い感染拡大している現状を見ると阿曽原が感染拡大の起点になりかねないと思うことが一番の理由です。(今現在の感染拡大が、収束に向かったとしても営業してよいのか?)

また、すでに営業をしている他の山小屋さんの対応を知ると、今の阿曽原ではとても万全の受け入れ態勢を取れません。(感染者が出た場合の個室準備等)

更に営業終了間際に感染者が出た場合に、小屋の解体が遅れてしまい雪にでも降られでもしたら・・・。

出来るだけの対応で営業しようかとも考えたのですが・・・自分で「出来るだけ」ってことで済まされる問題ではないと考えます。

「山小屋仲間が頑張っているのに」心苦しいし、みんなの「黒部」の利用を押さえる形になりはしないか?悩んだのですが、みんなの「黒部」だからこその休止!みんなの「黒部」を預かる者の責任ではないかと・・・。 早い判断と思われるかもしれませんが、遅くなれば皆様それぞれの計画に支障を来すと考えての告知です。

この先は、夏場は登山道の草刈り・雲切新道仙人谷下部の丸太橋管理で入りますし、秋山シーズンのキャンプ場管理は行うつもりです。(キャンプ場管理の詳細は後日お知らせします)

臭いで分かる!

2020-07-31

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知らない送り主から???

北海道利尻発で、知らない名前の送り主から軽く大きな封筒が届いて開いてみると昆布がドッサリ???

中に同封されていた写真を見て納得! 

他県の山小屋従業員で、毎年自分の働く山小屋の営業が終わってから劒岳周辺~阿曽原まで廻って来ていたのですが、初見からして秋も深まり寒い時期なのに毎回半袖Tシャツかノースリーブ姿で現れて・・・彫りの深い顔立ちも加わって「奴は何者や?」と話し掛けたら会話の中で同業者と分かり仲良くなったのでした。(小屋にいると、同業者臭というか?例えば女子であれば「モンペ」履いていたりで、それとなく分かるのです)

そういえば名前聞いてなかった。って言うか、名前が要らないくらい濃い顔立ち?なのです。

彼が働いていた山小屋は、今シーズンは休業するのは聞いていたのですが・・・。(彼が今年も働く予定だったのかは不明です)

写真の裏書によると「利尻で住み込みで、コンブ漁の手伝いをしている」とのことでした。とりあえず、元気で何よりです。

またもや流失!

2020-07-29

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家でバイ貝を煮て食べました。

山形県では、最上川が氾濫して被害が出ているニュースが・・・。(小国村の積算雨量が大変なことになっていて心配になりましたが、この仕事に就く前に山形国体山岳競技の富山県成年男子チーム監督を仰せつかって、競技会場の小国村一帯では訓練・本番共々お世話になった思い出が)

富山も、黒部ダム直下の橋が流失してしまっており通行出来ないとの連絡が入りました。

この橋は、先週も大雨で流失して架け直したばかりのはずですが・・・。

雲切新道、仙人谷下部の丸太橋を架けずにおいて正解でしたが・・・いつまで経っても登山道の草刈りにも行けません。

裏劔方面は、仙人池ヒュッテ以外は休業しておりキャンプ場も管理人が居ないので阿曽原まで下って来る方は居ないとは思うのですが、草が伸びるだけ伸びて茎が硬くなったり身の丈以上に伸びると大変なので早目に終わらせないと・・・人が通らないからと言って、そのままにしておくと来年大変なことになってしまうのです。

他の山域も、長梅雨で悪天候が続いて物輸ヘリが飛ばずに苦労しているみたいです。 コロナ対策・地震の心配等々・・・大変な年です。

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