阿曽原温泉小屋

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一応、人並みに??

2025-09-24

写真

ダイブツと一本ずつ

山の調査・点検みたいな仕事を依頼されて、明日から阿曽原に入る予定です。

日本中でクマが出没して騒ぎになっていますが、黒部奥山は元々が彼らの生息地なのですが人間の気配を感じると目に付くところには出て来なかったのですが・・・

小屋も休業中で登山者も歩かず、登山道整備の業者さんが整備を終えた後は彼らは好き放題にうろついているのではないかと???

昨日、欅平駅周辺でもブナの実は見当たりませんでした。

二千m以上の高山帯が紅葉が始まれば、彼等は標高の低いエリアに移動して来るはずで我々がこれから仕事する場所は本来ならば木の実が実る時期で彼らのパラダイスになるはずです。

ということで「クロクマ・対悪人用スプレー」なるモノを一応用意してみました。

いざという時に効果が有るのか??

亡くなられた剣沢小屋の先代主人でクマ撃ちだった友邦さんに言わせれば

「熊出ても鉈さえ持っとれば大丈夫!向かって来たら鉈でクマの鼻先を突けばいいがよ!」

って聞かされていたので、愛用の 「泊鉈」 を腰にぶら下げて「スプレー」はザックの肩ベルトに固定して頑張って仕事して来まーす。

参考;泊鉈

黒部は手強い!だから見応えがあるのですが・・・

2025-09-24

写真

頂上の足場櫓が見えるでしょうか?着々と進んでいる様ですが、安全第一ですから

昨日トロッコ列車運休の原因となった、山頂の岩塊崩落現場を久し振りに見て来ました。

写真では解り辛いですが、山頂の一番高く見えている部分には単管で崩落個所を囲むように足場が組まれていました。

毎日現場まで行って作業を進めてくれているのですが、一刻も早い修復を願うのですが場所が場所なだけに安全第一で進めていただかねば・・・

頂上の岩塊を接着・ワイヤー固定などして安定させてから~下部岩壁に不安定な落石等が残っていないか調査が終了してからでないと損傷を受けた鐘釣橋の修復に着手できません。

頂上直下から岩壁に、白っぽいラインが下方右側に続いているのは岩塊崩壊の際に落石が走って岩壁の表面を削ったから出来たラインですが、ほぼほぼ鉄橋上流側に落下しているのが見て取れますが・・・(鉄橋は写ってませんが写真下部中央です)

どこの世の中にも「跳ねっ返り者」は居るのか? 落石の中の幾つかが、皆と違った方向に跳ねて落下して鉄橋に被害を加えたのでした。

平成14年の崩落から見れば被害も少なく、どちらも鉄橋被害だけで人的にもトロッコ列車本体にも被害は無かったのは幸いでした。

「生きている黒部との共生」なかなか手強いのです。

仙人谷の丸太橋は流失してるかと?(バカな顔してられません?)

2025-09-23

写真

大好物!カイザー食堂の「スタミナ定食」

参考です

雲切新道の仙人谷下部の丸太橋は、流失しているのではないかと考えられます。(ダム勤務員から「仙人谷」で凄い出水が有ったとの情報が)

仙人池方面から降りて来ても行くところが無いので、向かって来る方はおられないとは思うので慌ててはいないのですが・・・

暇を見つけて丸太橋の撤去にもゆかねばならないのですが、先に済ませねばならない仕事・サポートが次々と入っていて、丸太橋は通行者がいない前提で後回しになります。

※目立つの?

日曜日に黒部ダム方面へ、下見?調査?みたいな用事で行った帰りに信濃大町の「カイザー食堂」へ昼飯食べに行きました。

日曜日でそこそこ混んでいたのですが、空いていた窓側のテーブルに相棒と座って女将さんに注文をお願いした際に「小屋は営業の目途が立たない」みたいな話をチラッとした途端に!

「アッ」「やっぱり」って隣の隣りのテーブルのペアの神奈川マダムと、その先のテーブルの別グループのマダムがソレゾレ声を上げて「前に行きました、御世話になりました」「カレーじゃなかったけど食事が美味しかったです」って声を掛けてくださり、阿曽原の受付で私と一緒に写した写真をスマホから探して見せに来てくださったり。

出先の長野県で、テーブル5つにカウンター席が少しだけの小さな食堂で、同時に二組から声を掛けられるとは・・・まさかの偶然に驚かされてきました。

普通に営業していれば毎日お客さんが入れ替わり利用して下さって、もちろんすべての方々の顔を覚えられる前も無いのですが・・・

利用して下さった方々から、声を掛けて頂けるってことは「ありがたい!」ことです。

改めて、山小屋経営は良い仕事なんだと思いを新たにして来た小屋主なのでした。(と言うか、ボーッってバカな顔してられないわ・・)

今日はこれから欅平まで、飲み代稼ぎの仕事に行って来まーす。

廻り合わせなのか?

2025-09-17

写真

営業で来てないけどドタバタ・・・出来る事を!

私の大切な男が、病気療養中でしたが先週亡くなってしまいました。

中学校の同級生でした。 彼は東京で仕事して所帯も持っていたのですが、父親が亡くなられて経営していた小さな建設会社を引き継いで宇奈月と富山を拠点に仕事して家族の住む東京を行き来していた優しい頑張り屋でした。

私も大仏も仲間達も、トロッコ列車の開業準備・山腹調査・東鐘釣山の岩壁点検作業等、山小屋の休止期間中に声を掛けられて作業に出ていました。

今シーズンもトロッコ列車の営業(区間営業)が終了すれば、防護柵撤去などの作業も残っているのですが会社との連絡調整していた社長が居なくなって困ってしまうのですが、二ヶ月半後には撤去・片付け済ませて来シーズンに備えねばなりません。

宇奈月の自宅には高齢の母上が一人残され、東京在住の奥様と娘さんも会社運営・作業内容も解る訳も無く・・・

葬儀終了後に関係者で今後の対応を話し合って、阿曽原が営業休止中で暇にしている? 黒部峡谷鉄道・富山の事務所職員等とコミュニケーションが取れている?等々の理由で、私が事後処理に当たるのが一番スムーズに行くだろうということで対応に当たることになりました。

契約未達成分の作業を終わらせるだけならば問題ないのですが、作業の進捗・完成報告書作成・富山事務所閉鎖に関る車両やパソコン等の処分等々、分からない事ばかりですが・・・しばらくは、御家族と従業員と契約先等と連絡を取りながら動くことになりそうです。

廻り合わせと言うか、地震発生~東鐘釣山の岩盤崩落~鐘釣橋の損傷~阿曽原の営業休止、災害があったからこそ見えて来たこと・全国からのクラファンでの支援の有り難さなどなど、「災害も悪いことばかりではない!」って考える様にしてきましたが・・・今回の件については少しばかり凹んでしまいました。

昨年末に警察同期が一人無くなっており更には同級生が亡くなるって、他人事では無いというか「そんな歳になって来た」って現実を突きつけられはしたものの、やる事やらねば前に進めないのだから、目の前の問題を一つ一つ処理して行くことが同級生への供養となり、広い見方すれば結果として「黒部の為」になると考えて動いてみようかと考えております。

宿泊営業は無理と判断しました(テント場は???)

2025-09-12

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丸太桟道(黒部ダム側の丸太桟道は、ほぼ全滅らしく再度作り直さねば・・)

阿曽原温泉小屋の、今シーズンの宿泊営業を諦めることにいたしました。

先のページで御伝えしてきましたが、下の廊下の整備は一般的な登山シーズンの11月初旬までには終了する見込みが有りません。

取り合えず歩けるような整備の仕方で、相当甘く見積もっても10月中~下旬になるのではないかと予想されます。

ダイブツからの情報によれば、例年ならば雪崩等で壊されていない丸太桟道までも壊されているそうですし、加えて昨年までの「高巻きハシゴ」箇所は新たに岩壁に鋼鉄製のアンカーを固定する穴をザイルにぶら下がりながら垂壁に掘削しなければならないので手間取りそうだとのことです。

(全体の調査が終了していませんが十字峡下流でも損壊箇所が無い訳が有りません)

トロッコ列車の欅平までの運行再開は来シーズンの夏以降になりますので、水平歩道を使っても来ることは出来ません。

出来る事ならば、昨年同様で黒部ダムからの往復の素泊まり営業を期待していましたが、そもそも登山道が開通するか未定な上に・・開通したとしても営業期間が短くなり以上は受け入れは出来ないかと。

阿曽原温泉小屋は御存知の通りプレハブの仮設小屋で、今現在は本体は立ちあげてありますが小屋内の内装・食堂・乾燥室・玄関作り・電気配線・水回り配管等の造作は「労力と取間」が相当掛かりますので営業が決まってから整備する予定でおりました。

登山シーズンに営業出来るか? 出来たとしても極めて短期間!ということであれば、万が一「下ノ廊下」が整備されてもテント場利用の方のみとの対応しか出来ないとの判断に至りました。

改めて、黒部峡谷の険しさ・厳しさを思い知らされているところであります。

それもこれも・・・

2025-09-09

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信濃大町カイザー食堂の、ニンニクたっぷりのスタミナ定食で元気つけて!

営業休止中で、プー太郎状態?の小屋主なのですが・・・

●全国からご支援頂いた「クラウドファンディング」の返礼品配送手配の打合せ

クラウドファンディング返礼品が出来上がってきましたので、遅くなりましたが順次配送手配に取り掛かる予定です。

●富山森林管理署へ国有林借地契約の減免処置の説明受けに

地震災害で営業出来ていないトロッコ列車沿線等の山小屋・旅館について、ありがたいことに救済措置の説明がありました。

●新規で、黒部奥山での送電線鉄塔管理の作業依頼の打合せ

黒部奥山での送電線直下の樹木が伸びて送電線に近くなると放電する危険が有るので「線下伐採」という作業が必要になるのですが、黒部奥山は険しい場所が多く伐採作業前に巡視路の安全確保してくれないか?的な話が舞い込んで来ました。(トロッコが止まっていても、樹木が伸びるのは待ってくれません)

●「下ノ廊下」整備に向かっているダイブツとの連絡

昨日から、本格的に黒部ダム方面からの整備にダイブツ達が入ってくれましたが、なんだかんだと初めの頃は連絡調整が必要になってきます。

●地質調査サポートの連絡調整

なんとなく?成り行きでサポートすることになったのですが・・・

等々・・・あんまり収入に繋がらない用事も含めて?ドタバタしておりますが、それもこれも黒部の為!営業再開に向けて「やる事やって!」「食い繋いで!」ゆかねば!!!

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