雪渓歩きの落とし穴!Ⅴ(その場その場で、違うのです)
2020-07-02
まとめ!
今回の遭難も、雪渓を登って行ってのルート間違いでしたが、他にも仙人池ヒュッテまで30分の場所で枝沢に登って行って登山道が無くなったけど・・・「小屋の発電機の音が聞こえる」って、こんな迷いパーティーが出たこともあります。
リンクの地形図中央に、破線がくびれているポイントがありますが、当時は正面の枝沢にも残雪があって、道をくびれずに枝沢の残雪を真っ直ぐ登ってしまったのでした。
(阿曽原で泊まって剣沢に向かったお客さんだったのですが、私達が真砂沢までの登山道補修に翌日向かうため小屋の片づけを済ませて夕方仙人池に着いたところで一緒になって???かなり昔の話しですが、縁が出来たのか?それ以来その兵庫のお客さんは度々阿曽原に来てくれています)
これだけ間違いがあるのならば、白馬岳の大雪渓の様に紅ガラを撒いてルートの目印にすればと考える人もいるでしょう。
仙人谷の雪渓は狭い谷筋に残るのですが、冬場の降雪量・雪崩の規模・夏の気温や雨量等によって、融雪のスピード・残雪ブロックの形状等に大きな違いが出て来てしまいます。(標高の低い場所の残雪は、気温が高くなるのに雪渓で空気が冷やされてガスが湧きやすく迷いやすい?)
下手に目印を固定してしまうと、かえって危険な場所に誘導してしまうこともあるのです。
なので、大雪渓と同じ様な対応は出来ないのでチョコチョコと様子を見に行って、その都度目印を付けに行ったり状態が非常に悪くなった時には現場に一日中張り付いて誘導するために阿曽原から毎日通ったこともあります。
先に紹介しましたが、10月初旬まで残った枝沢の雪渓の崩落に巻き込まれスノーブロックに埋まった登山者を救助したこともあります。
すみません!これから糸魚川に飲みに行けねばならないので・・・明日、元気なら続きを書きます。
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