阿曽原温泉小屋

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そもそもⅡ

2020-03-04

写真

阿曽原谷の滝の吹き出し。(この程度から、黒部別山谷の渡渉は厳しくなっているはず)

午後4時過ぎだったと思いますが、仙人谷ダムから当該パーティーの人間から

「黒部別山谷で、同行の女性が増水した沢の渡渉に失敗して流されたが直ぐ下流で掴まえて岸に上げた」

「しかし衣類が濡れてしまい、着替えをさせたけど歩けないので現場で他の同行者と待機させている」

との救助要請が入りました。

未だに雨はやや強めに降っているし、雲は厚く徐々に暗くなってきています。

今なら室堂からアルペンルートを使って黒部ダムまで出て、下の廊下を現場に向かうほうが早くて安全?だと判断して室堂警備派出所の小隊長に架電して出動してもらいことにして、阿曽原からは通報者を迎えに行ってもらうことに。

当たり前のことですが、事前に注意報を出していたおかげで直ぐに出動出来ました。

(最近なるほどと感心させられた言葉 「空振りは良いけど、見逃しはダメ!」 事案に当たっては、大きく捉えて取り合えずアクション!って意味だと思うけど、危機管理に当たっての金言ですよね)

さすがに警備隊員、真っ暗な中でも黒部ダムから黒部別山谷までコースタイムの半分足らずで現着します。

遭難者の女性は、低体温症の症状が出ており、暗く足元が悪い中を遭難者を担いで!加えて消耗しているであろう付き添い人を連れて黒部ダムに向かうより、現場でテントを張って保温に努めて天候回復予報の翌朝にヘリコプターで迎えに来てもらう方針に。

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