阿曽原温泉小屋

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音もさせずに!

2019-04-23

写真

鐘釣遊歩道にて。(写真を回転できません・・・)

先日、鐘釣に作業に行った時のものです。

3mほど先の急斜面から、突然駆け上ってきてビックリ!

向こうも、私に気付いて数メートル先まで駆けて行って、立ち止まってこちらを振り返ってじっとこちらを見つめて・・・。

近づいて写真を撮ろうとすると、斜面を駆け下ってゆきました。(何回見ても、急斜面の足運びは羨ましいです)

ニホンカモシカは、視力が悪いと聞いたことが有りますが、振り返って首をかしげる姿はかわいいものです。

人間の邪魔はしない動物なのですが、一度痛い目に遭わされたことが有ります。

警備隊の現役時代に劔大滝直下での遭難事故の帰り道、十字峡から仙人谷ダムに向けて下の廊下の細い道を、遺体を担ぐ者・先導して浮石や枝等を除ける者・搬送者をサポートする者・遭難者や救助者の荷物を担ぐ者等々一列縦隊で歩いていました。

「ガラガラ・パンパン・バラバラッ」突然目の前に落石群が!

「ウワーッ」崖の上を見て誘発される落石を確認しながら、蜘蛛の子を散らす様に前後に逃げ出します。

と言っても、狭い一本道だし荷物も大きくて機敏には動けません。

ましてや遺体を担いで列の中間に居た隊員は、動きづらいうえに前後に他の隊員がいて直ぐには動けず・・・。逃げ遅れてしまい、肩に落石が直撃してしまいました。幸い大事には至りませんでしたが、かなり赤く腫れてしまいました。

落石発生源の斜面にはニホンカモシカが首をかしげてこちらを見ています。奴が移動した際に、足元の斜面が崩れたのでした。

この時ばかりは、ちっともかわいいとは思いませんでした!

ごくごく稀な事例ですが、お客さんが水平道を歩いていたら、突然数メートル前の藪の上からカモシカが飛び降りてきて水平道から下の斜面に飛び降りて行き! ビックリして仰け反ったら直後にクマがその後を追いかけて飛び降りて行って!

二度ビックリさせられたと聞いたことがあります。

今年は特別眩しくて!

2019-04-22

写真

欅平上部より、祖母谷越しの後立山連峰。(右奥のギザギザが唐松岳)

20日から欅平へ作業に通っています。(今日は、宇奈月で会議なので更新できてます)

まだ上流まで電気が通電しておらず、ディーゼル機関車での通勤は運行ダイヤの関係で、朝6時半集合して自宅に帰るのが19時過ぎ(打ち合わせの日は20時頃に)になるので眠いし、作業列車は開放車両(本当のトロッコ)なので早朝・夕暮れの1時間余りの乗車は酷寒でダウンを着込んでになります。(機関車の、すぐ後ろの車両に乗ろうものなら排気ガスが・・・)

一昨日は電車から降りたら吐く息が白くて・・・これでは、まだ芽吹くはずは有りませんよね。

出平から上流は未だ芽吹きも有りませんが、今年は黄砂が少ないみたいだし今月に入って度重なる寒気の流入によって高山では新雪が積もって特別キレイな気がします。(15日の立山・黒部アルペンルート全線開通式典も荒天の為中止に)

「皆さんに、黒部を楽しんで貰う為!」 作業メンバー全員頑張っております。

昨日まで黒部は「ももクロ」ライブに3万人余りの来場者で大盛り上がりだったそうですが、本来の立山黒部の自然もも素晴らしいですから富山へ遊びに来てください!

部分開通しました!

2019-04-22

写真

満開のヤマザクラと色とりどりの芽吹き!

トロッコ列車が、20日(土)笹平までの部分開通致しました。

終点駅の欅平までの前線開通は29日の予定となっていますが、今月に入ってから2度の寒気の流入で雪解けが遅れ気味で思うように作業が進まず少し焦っています。

今年は暖冬だったので、欅平駅の標高600m付近は少ないのですが、800m以上は寒さで融けておらず・・・、残雪の下部での作業は雪崩が怖いし、なにより雪で斜面が埋まっていては肝心の点検作業が出来ません。

おかげで、室堂での「入山指導員」の仕事に行くのが遅れてしまって、他の指導員の方に迷惑を掛けています。

黒部の新緑はこれからが本番です。写真は20日の宇奈月駅から10分余り、ほんの入り口のものですが上流に向かってドンドン芽吹いて綺麗になってゆきます。

開放車両は寒いので、乗られる方は対策が絶対必要です!

黒部は生きています。(黒部ルート 一般開放に向けた安全対策)

2019-04-18

写真

不帰谷出合の土砂!

黒部で仕事をしていると、つくづく黒部は生きていると思い知らされます。

写真は、鐘釣駅下流の 不帰谷 出合の堆積土砂です。 左側の谷から、大量の土砂が継続して押し出されて黒部川本流を堰き止めています。(出会いから数十メートルの地点に、10mほどの落差の立派な滝が有ったのですが土砂で埋まってしまいました)

昭和の初頭には、あの辺りに「新鐘釣温泉」と言う宿が有ったのですが不帰谷の土石流で流出してしまったそうです。

土砂がダムの役割となって、上流の河原は河川勾配が緩くなってしまい本流から供給される土砂で、河床が上がり始めて小石と砂で川床が埋まって広くなっています。近い将来、河原の露天風呂が水没の危機に?と心配しています。更に欅平では、昭和の初めに2km余り下流の小屋平ダムが出来てから上流に土砂が堆積し始めて・・・河床は20m上がってしまったと言われています。

黒部川は本来であれば、巨岩が折り重なった間を急流が流れ下るはずです。

実際に、写真の河原も二十数年前までは川床がもっと低くて大きな岩が沢山見られました。その間を縫うように急流が流れ、水量の少ない時には温泉が湧いている場所からは湯気が立ち上がっていました。(湯元は完全に埋まってしまいました)

山の崩壊~土砂の流失~土砂の堆積~河川形状の変化と、まさしく生きているといっても良いのではないでしょうか。

同じ様な事を「関電黒部ルート」にも起こりはしないだろうかと心配してしまう私なのですが・・・。

チューリップテレビN6ニュース

で、推進会議の様子を流していました。映像を見て頂ければ解りますが、立山町長・江崎委員に拍手喝采です! 決まった事ですから進める事は仕方が有りませんが、過度の期待をしたり煽ったりするのはいかがなものかと考えます。

人間が黒部を利用し始めて、たかだか百年です。何千万年も掛けて黒部川と流域が出来上がって来ました。人間は、その水のパワーと激しい浸食と戦って来た百年ですが、もっと長いスパンで黒部は生きていると言う事を頭の片隅に置いておいて、是非とも見て考えて頂ければと!

新雪を被って!

2019-04-17

写真

自宅からの白馬岳

昨日の夕方は、快晴のまま夕焼けになって。

新雪を被った、左から白馬岳・旭岳・清水岳となります。

昨日は、悪天候でアルペンルートが通行止めとなりオープニングが遅れたようですが、まだまだ奥山は冬に戻る事があります。

倒木が・・・。

2019-04-17

写真

今年倒れたブナの大木!

昨日、鐘釣駅付近での作業中です。(河原露天風呂までの遊歩道上部)

先日の東鐘釣山の岩壁とは打って変わり、薮と巨木と泥斜面のミックスした急斜面です。

薮が有ると、ロープ操作に手間取って気を付けていないとトラブルの元です。

かといって、ロープを使わないわけにはゆかず。案外時間が掛かります。

人の見えない所で頑張っています。

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