阿曽原温泉小屋

いま、我々が黒部で出来る事!

2019-03-27

写真

東鐘釣山南壁! 高度差は300M以上、調査にザイルで下っています。

私達が、黒部峡谷で作業に当るようになってから岩壁での調査・浮石除去等の作業ではクライミング用の装備・道具を使用する様になりました。

我々が当るまでは、法面工事の業者さん達等が土木作業用のロープ・器材を使っていたのですが、黒部峡谷沿線は深く険しい場所ばかりなので対応できない所が沢山出てきました。

それまでの資機材は、やたら太く・重くて融通が利かず危険な場所での機動力は皆無!そもそも、大岩壁を上から下まで作業するにはヘリコプターで大量に現場まで運ばないと・・・費用面・器材回収等で現実的では有りません。

実際に写真の現場では、線路から100M位の高さまで鋼製単管で足場を組んで作業に当ったのですが、出来た当時はぶら下らずに作業が出来て安心でしたが、それ以上上での作業は相変わらずでした。冬場には、雪崩でアッサリ壊されて・・・春に河原に散乱した足場単管の回収に大変な目に遭いました。(現場の責任者には「作るのを止めれば~!」って進言したのですが・・・)

我々は、ほとんどが民間の山岳救助隊員ですし「国立登山研修所」の講師を務めていた者も居ました。

山岳救助活動をしてきた経験とノウハウを黒部峡谷で生かして作業をして来ました。

ギリギリ!超ラッキー!等もも有りましたが、お陰様で作業中には1人も怪我人を出してはいません。怖さを知っているから慎重になり、危険地帯からは早めに離脱する機動力を発揮して、危険を察知した時には遠慮なく声を掛けあって等々に努めて来たからかと思います。

しかし現場ででは、思いもしない事・経験したことが無い事にも遭遇して来ました。その時に効いてくるのが、基本が出来ているか?基本と経験を応用してその場を乗り切る冷静でいられるか?に掛かって来るのではないかと。

思い返してみれば・・・訓練では立派な行動が出来るのに、実践では???って人間いませんか?

(想定外!って文言は、後から検証したら予見できる事が有るから「言い訳」に聞こえるのは私だけ?)

体力的な余裕・道具を使いこなす等の基本能力と、経験値・想像力・応用力が現場では役に立ってくるのではないかと考えます。

(たまたま、事故を起こしていないから偉そうに言っていますが・・・明日は我が身かもしれませんので)

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