阿曽原温泉小屋

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熱い方でした

2023-12-21

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11月4日早朝、阿曽原キャンプ場上空にて救助活動でホバーリング中の「とやま」

元消防防災航空隊長の葬儀に参列してまいりました。

消防関係者はもちろん、県警山岳警備隊・国立登山研修所等の山岳関係の人間も何人も。

厳しい訓練と命懸けの現場を一緒に頑張って来た消防学校同期生の泣きながらの弔辞と、「カッコいい父親でした」との喪主の御挨拶では、あちらこちらからすすり泣きが聞こえてきました。

御本人は本業のレスキューだけではなく海抜0ⅿから立山頂上までの登山レース「立山登山マラニック」に参加して最高位は4位入賞するほど普段から体を鍛えておられて、息子さんは北京オリンピックのクロスカントリースキー選手で、病気になってからも「次のオリンピックまで頑張ろう」と仲間から励まされていたとのことでした。

現在の消防防災航空隊長は「一番弟子」と紹介されていましたが、熱さを秘めながらも冷静さを兼ね備えた立派な隊長を育てて後を託してゆかれたのだろうと。

山があって山に登る人がいる限り、残念ながら事故が皆無になる事は無いと思いますが・・それぞれの立場で「事故防止活動」と発生した場合の「救助体制」を両輪としてシッカリ連携してゆかねばと改めて胸に刻んでまいりました。

それにしても早過ぎました・・・。

生かされているのかも?

2023-12-19

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節目ごとに周りで亡くなる人が・・・いっぱい泣いて来ました。

元富山県防災航空隊長の広瀬様が亡くなられたと連絡が入って来ました。

遭難事故の際には世話になっていたし、訓練場所が自宅近くの黒部河川敷公園なので帰り道に家に立ち寄ってくれたことや、個人的に阿曽原にも歩いて遊びに来たこともありました。

私より五歳も若く、突然の訃報で言葉が見つかりません。

写真は先月29日にローカル新聞の記事です。(県外の知人がネットからは新聞購読者しか記事が見れないと連絡が入っていたのですが、恥ずかしいのでそのままにしてありました)

学童・学生向けの特集記事で、私が高校生の頃に山岳部後輩女子Tちゃんが山道から沢に滑落してしまい、知らせを聞いた私は藪を無我夢中で降って谷底に到着した時には息はまだあったのですが・・・1人ではなんにも出来ず続々到着する先生達と協力して搬送したのですが亡くなってしまった事故と、それを切っ掛けに山岳警備隊員になった流れが紹介されています。

先に紹介した「剱の守人」中でも、山岳警備隊員で高校山岳部の後輩でしかも一週間前には一緒に慰安旅行に行って飲み明かしていた丸山君の訓練中の殉職事故についても紹介されています。(12月26日19時からのBSテレビ東京の番組内でも少し紹介されるかも?)

実は私達は殉職事故発生日の深夜に、関空からネパールに向けてフライト予定でした。

阿曽原で以前働いていてくれていた山本君が、半年前にヒマラヤのダウラギリ遠征中に雪崩に遭って帰還しておらず関係者で慰霊に向かう予定なのでした。

当時の私は、密かに血圧が異常に高くて「相当ヤバかった」みたいで、ネパール行きが急遽中止になり命を救われたのかも?とおもっているのです。(今は大丈夫ですから)

永いこと生きていれば、知り合いが亡くなることに行き合うことが多くなるのは当たり前なのですが、山の仲間が亡くなる度に「自分は生かされているのかも」なんてことを・・・広瀬元防災航空隊長の御冥福をお祈りいたします。

「剱の守人」が発売されます

2023-12-16

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小林千穂さんが頑張りました

富山県警山岳警備隊を、山岳ライターの小林千穂さんが密着して作った「剱の守人」が山と渓谷社から12月21日発売予定です。

小林千穂さんとは、一緒に水平歩道を歩いてNHKの番組制作の手伝いをしたし、昨年ゴールデンウイークにも私が立山室堂での入山指導員勤務の際にも密着取材を頑張っておられました。

私は、ほぼ毎年末に剱岳の冬山の登山口「馬場島」へ 豚の角煮 を作りに押し掛けているのですが、昨年末に小林さんが取材で入って来ていてポロッと話したことが後の方でポツポツ書かれてしまいました。

こうして活字になって読んでみると、警察・行政等々で真面目に現場対応している人間にしてみれば「チョット~勘弁してよ!」「それはあり得ないやろ!」無茶・無謀な行動や言動に振り回されていることが実は沢山あるのですが自分達の口から発信することは殆どありません。

ちなみに阿曽原小屋のこのページは、強目に刺激を感じてしまう方もおられるかもしれませんが、これでも相当控え目に書いているつもりですが、そもそも自分がエライ目に遭った事を口に出さないのが「武士道」なのですが・・。

実情を解っていただくために私は敢えて書いてますが、それはそれで他人から「なに偉そうに」って面倒臭いことになりかねないのですが・・事故の悲惨さ・関係者の嘆き悲しむ姿・警備隊員の殉職事案等々の現場対応・事後処理に当たって来た者からすれば公的な立場から少し外れた今だからこそ伝えてゆくのも務め??(にしても、阿曽原は事案が多すぎやろ!って思ってしまうのですが・・・)

この本を多くの方々に読んでいただいて、少しでも現場と実情を理解して頂き安全に登山を楽しんでもらうための一助になれば良いかな~なんてことを願ったりしてます。

応用力!

2023-12-10

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鉄骨注を引き抜くためには!

防護柵の支柱を真上に60センチ余り引き抜く為に、ザイル・シャント・カラビナ・滑車などを利用して作業を進めます。

元々は重いチェーンブロックを使っていたのですが、岩場での遭難救助技術を応用すればもっと簡単に早く重量級の鉄骨を引き抜くことが出来るのでは?ってことです。

「応用力」大切なことだと思うのですが・・・そのためには、基本を覚えて~偏った見方をせずに~柔軟な考え方でチャレンジしてみることが大切かと?(って、そんなに大層なことではないのですが)

手間が掛かります。

2023-12-10

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ネット撤去後の補強ワイヤ―を並んで撤去中

今日は、欅平ホーム上部に設置してある落石防護柵の撤去に行って来ました。(8日の富山駅前で、ハシゴ酒が抜けきらないまま?)

ホームには屋根が有るので見えないし開業前の春先には山腹点検しているのですが、万が一を考えて鋼鉄製のネットで防護してあります。

冬季間そのままにしておくと雪崩れで壊されてしまうので、営業終了とともに撤去しています。

支柱はゴツイ鋼鉄製の柱で、鋼鉄ワイヤーで補強してありますが・・でもシッカリしたもので補強してないと鋼鉄製のネットが破られない様に、って・・・重いのですけど。

天気に恵まれて気温も高く、順調に作業を終えて来ました。

カニ尽くし???

2023-12-08

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カニ関連で?

昨日、黒薙線での作業中に見付けたサワガニ!

見付けたときは寒さで大人しかったのに、掌に載せるとスバシッコクテ・・・。

黒部川沿いでは時々見ることがあります。

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