阿曽原温泉小屋

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怪しい者ではありませんから!

2022-08-27

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滝谷から押し出されてきた土砂・巨岩・倒木(砂防堰堤は、それなりに役立っている)

20日の大雨で、欅平~祖母谷温泉間の滝谷が暴れて土砂・巨岩・倒木等が押し出されて、滝谷に掛かる橋を埋め尽くしてしまいました。

道路の土砂除去は重機で終わらせたものの、橋直上の砂防堰堤を埋め尽くした土砂が再度崩落して来て道路を歩く通行人に危害が加わらないか?

心配した道路管理組合事務局から「素人の私達では判断がつかないので・・・」って、俺達って玄人なの??それはともあれ、通航制限が掛かったままでは「祖母谷温泉」を楽しんでもらえないことになるのは黒部の大損失になります。

私は阿曽原から、大仏は休みだったので宇奈月から急遽現場に向かいました。

大仏と連絡を取っていたら「大きな石を動かさないといけないかも?大バールが玄関先に有るはずなので持って来て下さい」って、先日丸太橋の流失現場に持って行っていた120Cmの大バールを手に携えて祖母谷へ向かいました。(やたら重いのです)

現場に行ってみると、橋と上流側の砂防堰堤の間の土砂を重機で崩してくれていたのですが、土砂の上まで登って周囲の状況を確認してみて相当の大雨が降らない限り道路の谷側を歩けば危害が及ぶことは無いだろうとの二人の意見は一致!して、事務局に連絡して一件落着となりました。

それにしても最近二人で外に出る時のスタイルは、毎回「白い長靴」履いて「大バール」を持ち歩いている様な??? 知らない人が見たら・・・怪しいものではありませんから!

滝の下には。

2022-08-27

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橋の下を潜った先には

滝谷の災害現場の橋の下を潜った直下には、水量は少ないけれど立派な滝が有ります。(以前この場所で、ガードレールを乗り越えて滝に近づいて写真を撮ろうとした観光客が転落死した場所です。危ないからガードレールが有るんですから!)

現場で滝の下を覗いてみたら、倒木が折り重なっていました。今回の土石流発生時に岩よりは軽い倒木が先行して流れ落ちて来たのか??橋の下の空間にも倒木がギッシリ詰まって橋の下の流れを止めていたのを見ると、やはり倒木が先行して流下して来ていたのではないかと・・・倒れているおかげで水を吸い重くなっているし、そもそも人間では動かし様も無い大木が沢山あります。

聴くところによれば、滝谷では数年から十数年に一度このような土石流が発生するそうですが、一旦発生した後に徐々に倒木や崩落土砂・落石が上流部に堆積して行って、十数年に一度の大雨が降ると浮いて流されて土石流となるのではないかとのことでした。(裏返せば、この先しばらくは滝谷は安心なのかも)

山で永い間働いて来て、いろんなものを見てきたつもりですが・・・まだまだですわ。

経過観察!

2022-08-27

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昨日 17時10分!

バフーッ・ズン!って小屋まで聞こえる大きな音がして、雪渓手前の穴と上部の雪面が崩落して手前に白い断面が現れました。

左側雪面に、縦に長くクラック(割れ目)が入ってハラハラものです。

崩壊した雪のブロックが、グチャグチャに沢の中に積み重なって水流が隠されました。

少ししたら、黒部川本流が阿曽原谷の雪渓崩落で汚された流れが入って濁り始めました。

アナタだけのもの?

2022-08-27

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草刈りして、古いスノコを除けると

一昨日と昨日の午前中は、風呂までの道と風呂の周りの草刈りを頑張りました。

先日から雨が降るたびに、伸びるというより生い茂って来てしまったので仕方なく・・一昨日は、風呂掃除した後に着替えを置くためのスノコを全部除けて草刈り機を振り回してしてやりました。

今シーズン新たに作ったスノコも適当に置かれていたのを並べ替えてやって、一昨日は小屋の宿泊予約もなく池の平方面からのテント利用者の連絡もなかったので浴槽を掃除した後に空っぽにしたまま丸一日乾かしてやろうと考えていたところへ・・・ショートメールで池の平から「テント泊の女子が一名向かいました」って・・・予定変更で浴槽内に飛び散っていた草の破片を洗い流して、お湯を張ってお出迎えの準備を済ませたところで小雨が降り始めて小屋に帰ります。

元気にやって来たテント女子は「丸太橋の架け替えをありがとうございました。写真撮って来ました。」って笑顔で受付してゆきました。

草刈り・風呂掃除・スノコの並べ替えを、1人だけのために汗を流した形になるけれど・・・オジサン的には、元気な笑顔をもらえたから良かったのですが・・・?(昨日の4人のお客さんは、草刈り後の草の臭いが良かったみたいです)

天候が悪かったので、入山者が少ないのは仕方ありません。今日の土曜日は、14人の予約が4人にまで減ってしまったところで回復傾向の予報に変わってしまい・・・お客さん的には、空いていてラッキー?

勉強させられてます。

2022-08-26

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上部の穴が・・・。

今朝起きたら、阿曽原谷の雪渓の状態変わっていました。

上部の穴の周りの雪が落ちてしまい、バランスが崩れてクラックも拡がった様に見えます。

スノーブリッジの下部の厚さはかなり薄く見えるし、上部の半分欠けた穴から下は窪んで低くなっているようにも見えるので全体に薄くなっていることが想像できます。

これからブリッジ部分が崩落して、両サイドの岩壁に乗る形になってスノーブリッジの橋脚部分のブロックが遅くまで残ります。

特に向かって左側の大きなブロックは、崩壊を繰り返しながら小さくなってゆくのですが・・しぶとく残ります。

毎日小屋からスケールの大きな変化を見ているスタッフ達は、知らない間に腹の座った人間になっているのではないかと???

というか雪渓の変化を観察しながら考察するようにしていますが、残雪量・冬場の「ホウ雪崩」の有無・表面に被る土砂の量・気温・大雨の有無等で毎年大きく違うのですが、違えば違ったで雪渓の変化にどんな違いが出て来るのか???毎年勉強させられてます。

阿曽原谷の雪渓・増水量の変化で、登山道の状態を推察する参考にしています。

今にも落ちそうでした。

2022-08-26

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雪渓のトンネルが薄くなって

昨日の阿曽原谷の雪渓の状態ですが、下部の穴が大きくなってブリッジ部分の雪がかなり薄くなって来ています。

注目してほしいのが、上部右側に空いている穴です。(穴の先に崖が見えてます)

先週末に小さな穴が開いて毎日大きくなるにつれて、穴の周りの雪面が窪んで左側の雪面に横方向にクラック(割れ目)が入って来ました。歪みやクラックは雪渓全体のバランスが崩れ出した証です。

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