阿曽原温泉小屋

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こんな時だから

2025-07-29

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一昨日の夕焼け雲&飛行機雲(近所のコンビニより)

先週末の、御通夜・御葬儀では受付を買って出ていたのですが(押し掛け)、久し振りに顔を合わせた懐かしい方々も多くて・・・

本来この時期は小屋に入っていて、おそらく葬儀に参列することは叶わなかったはずですが、チロルのオヤジさんがセッテイングして下さった???

地震で被災して小屋の営業が出来ないのはダメージだけど、クラウドファンディングでの多くの暖かい御支援にしろ今回の葬儀参列にしても・・・被災したからこそ?

最近地区の「道路愛護」「神社清掃」「農業用水整備・草刈り」等々が続きましたが、普段は留守にしていて御近所さんにお任せっ放しだったので・・・「罪滅ぼし?」にもなりませんが、皆さんと汗かいて来れたのもこんな機会があればこそ?

それにしても・・・自分の部屋のエアコンが壊れている私にとって連日の猛暑は神様が与えた試練???

明後日辺りから、各路線の「登山道整備・草刈り」「ヘリの荷受け」「拠点となる阿曽原周辺の草刈り」等々、本来の仕事?に向かうことになりますが・・・標高の低い黒部エリアでは日中は炙られるだろうとブルーな気分になってしまうのです。(夜は、涼しく&酔っ払って?爆睡できるはず!)

※なんか多い様な?

新聞記事を見ていると、山岳事故が多発している様です。皆様慎重な行動で「夏山」を楽しんでくださいませ。

(東鐘釣山の復旧作業中に、労災事故が発生して県警ヘリで怪我人が救助されていた記事も・・・復旧スケジュールが遅れねば良いのですが・・)

訃報

2025-07-25

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「剱岳」情熱を注いでおられました

登山用品店「チロル」の元経営者で山岳書の執筆も多数ある 

   佐伯 郁夫 様 24日お亡くなりになられました(満90歳)

山の大先輩であり、45年前に山岳警備隊の新人隊員だったころ「チロル」へ顔を出すようになってから顔を覚えてもらいましたが、当時ある意味「雲の上の方」で著書だけでなく山の知識・経験の多さ・あの年代の方々の山へ対する激しい取り組み方?等々、お話を聞かせてもらう時には知らず知らず「姿勢意を正して」聞いていた様な・・・

私が「池の平小屋」のアルバイト上がりだと知ると、我々「魚津高校山岳部」が昔は池の平小屋を運営していたんだ!って今では信じられない話しやら、私の生まれが魚津市の隣りの黒部市(旧宇奈月町)で言葉訛りが近かったこと?等から可愛がっていただきました。

阿曽原温泉を引き継いでからも、小屋が暇な時期を見計らってチョイチョイ歩きに来て頂いて、厨房で軽く一杯飲みながら「郁夫節」を聞かせていただきました。(その晩に我々が「ヤラカシテ」しまい、郁夫さんに助けていただいたことも)

一昨日このページに、ご家族の「克美さん」と「岩雄ちゃん」のことを載せたばかりだったのに・・・

永い間お疲れ様でした・・・そしてありがとうございました

クレージー??

2025-07-23

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たぶんクレソン?(先日の仙人谷にて)

21日、黒部市吉田科学館 で開催された「日本黒部学会」総会出席後 

特別講演会:「山ってなんでできてるの?‐年代測定と沢登りの視点から‐」

      講師 中嶋 徹氏(富山大学助教)

を拝聴してきました。(普段は総会に出席することはないのですが・・・阿曽原が営業休止中なので、暇だし顔出しておこうかと?)

中嶋氏は、2019年8月に 称名滝をフリーソロ登樊 を成功させたトップクライマーでありますが、地質研究を極めるため?富山大学の助教として再就職して黒部市に引っ越して来たのでした。(この連休で引っ越しを済ませたとのことでした)

講演の中で「下ノ廊下」は、他のエリアとは段違いに隆起スピードが速い場所と教えられて・・・これだけ崩壊が続く険しい地形があるのに納得させられました。

講演終了後の質問コーナーで私の隣りで聴講しておられた 佐伯克美 さんが

「称名滝をフリーソロで登ろうなんてクレージーなことして来られたけど怖くなかったの?」

的な質問をされていましたが、佐伯克美さん自身も世界最高齢の女性クロスカントリースキーヤーとしてギネス世界記録に認定されておられて・・・克美さんだってある意味ナカナカな気がするのですが???(ちなみに御子息「岩雄ちゃん」は日本山岳ガイド協会副会長・立山ガイド協会会長で宇奈月方面山岳救助隊員で楽しい飲み仲間です)

講演終了後、中嶋氏と黒部学会事務局さんとの懇談に混ぜていただいたのですが「僕の事覚えてませんか?二年前に阿曽原にお邪魔して、露天風呂から河原に降りるルート教えていただいてます」って、講演会のスライドの一ページ目に阿曽原の河原の源泉から噴き出す湯気が使われていて???いつの間に写真撮ったのだろうって不思議に思っていたのですが?納得した次第でした。

話しているうちに、知り合いの地質研究者で宇奈月の救助隊員の仕事仲間や黒部で生物研究している富大助教等・・共通の知り合いがいることが解かってきました。

スゲー男(クレージー?)が「黒部」に棲み付いて研究してくれるのだから「応援してゆかねば!」なんてことを・・・ 

それにしても知らない間に、どこでどんな「縁」が出来てるのやら・・・大切にしてゆかねば!

「クラファン」助かりました

2025-07-18

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山腹崩壊が広がり、仙人谷が埋まっています(右下の黒い穴が丸太収納岩穴)

仙人谷の遠景ですが、昨年より奥の山腹崩壊が広がって~谷底が赤茶けた岩で埋められて~水流が隠されて~大きな倒木が散乱しているのが解ります。(右下角の黒い穴が丸太収納穴で、その辺りに丸太橋が作られますが穴の横に倒木が確認できます)

ちなみに「山腹崩壊」については、もう少し上流の右岸で大きく崩壊しているのが黒部川を挟んだ対岸の唐松線登山道から確認されています。

橋を架ける場所の少し上の右岸側に、黒っぽい大岩がありますが、以前その奥は濃い藪が広がっていましたが???土砂で埋まってしまい緑が見えません。

大量の土砂・岩・倒木で埋められた仙人谷ですが、水流が隠された訳ではなく丸太橋を架けねば空梅雨の現在でも急流を膝までの渡渉を強いられるので橋を架けねばなりません。(秋に「下の廊下」が開通すれば歩く人も出て来るかも?)

荒れてしまった仙人谷ですが、倒木をチェンソーで切断・転石を大バールで転がす等して片付けて~新たに岩にアンカーを打ち直して橋脚を作り~橋を架けることになりますが・・・土木工事までは行きませんが通常の架橋予算では到底足りず、急に行政に予算補填をお願いしても余裕がある訳ではなく・・・

先にも書きましたが倒木・転石等まだ不安定なものがある様に思われるので、大雨が降るなど増水後に谷が落ち着く・他の登山道の整備状況・登山者の動向等を含めての整備してゆこうかと・・・

追加予算については、今回の「クラウドファンディング」で御支援いただいた登山道整備分のなかから一部使わせてもらおうかと考えております。

次々と・・・黒部は激しいです!

2025-07-17

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「釜」が埋まってしまいました

写真は、橋直上の埋まってしまった「釜」です。

手前の赤茶けた大岩なんぞが有りませんでしたし、深かった「釜」は石・砂で埋まってしまい、新しい倒木ということは、今年の冬に倒された樹、更には・・・もしかしたら左奥の白い大岩も動いてしまったかも?

底が見えない深い「釜」で、イワナが泳いでいるのが見えていたのですが・・・

先日の スノーブロック崩落 等々、黒部のパワーを思い知らされる日々を送っております?

黒部は生きてる!(山が荒れてます)

2025-07-17

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架橋ポイントは埋まってました

昨日まで阿曽原に入って、仙人谷下部の架橋地点の丸太の更新の為に「丸太の受け入れ」「へり輸送の梱包」に行って来ました。

丸太橋は雪の重みでへし折られるので、毎年シーズン前に作ってシーズンが終わると解体して岩穴に保管しておくのですが、増水・落石・腐食等で数年で更新しなければならないのですが・・・仙人谷の対岸(黒部川右岸)から仙人谷を見ると???全然違っている!

梱包作業が終わってから、ダイブツと現場まで歩いて行ってみまたら・・・

架橋ポイントには、が堆積して~大きな倒木で塞がれて・・・直上にあった滝の深くてイワナが泳いでいた釜は大きな岩と土砂で埋まって・・・少し上流には大きな雪の塊と倒木が(底雪崩のデブリ)・・・更に上流には大きな山腹崩壊が発生しており赤茶けた崖が・・・黒部川との出合いでは押し出された岩・石・砂で埋められて、沢水が流れる場所だけが削られ河岸段丘状態・・・

等々、全く様相が大きく変わってしまいました。

通った経験がある方は分かるかもしれませんが、写真右側中段の黒い部分が丸太を収納しておく岩穴で、ほぼ同レベルに橋が架かるのですが・・・ミズナラの巨木が根っ子ごと倒れて塞いでいます。

左上部の泥にまみれた塊は「雪崩デブリ」の残雪で、上に巨岩・巨木・泥が被っていて右側の斜面上部で発生した底雪崩で斜面から引き剥がされて流されて来たと推察できます。

あの場所にデブリが残ったのも初めて見るし、倒木の大きさを見れば育った年数の分は雪崩に遭っていないと考えれば百年に一度レベルの雪崩が発生したのかも???

橋を架けるポイントの倒木・流木を片付け~橋脚に使っていた岩が埋まってしまい新たに岩にアンカーを打ち込まねばならないし~対岸斜面が激流で洗い流されて崖になっているし・・・

橋を架けるには、相当手間が掛かりそうです。

ただし今シーズンは、トロッコ列車が部分運休している!折尾谷の残雪量が多く水平歩道の整備が遅れる見通し!下の廊下も整備が何時終わるか分からない!・・・今のところ登山者が歩いて来れる目途が立っていない・・・残雪が残っているということは、倒木・岩等が不安定なはずなので、山が落ち着くのを待ってから整備して行こうかと考えております。

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