阿曽原温泉小屋

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冷たい風といえば。Ⅱ

2020-01-23

写真

昨日の昼に怪しい雲が! やはり今日は結構な雨が・・・。

私たちの真上でホバーリングするために徐々に降下してきてくれるのですが、高度差が有り過ぎれば隊員が吊り上げ中にダウンウオッシュや横風に煽られて不安定(吊るされたままクルクル廻り出すことも、最近はフックに撚り戻しが有るはず?)になったりすることも。

加えて冬山の場合は、新雪が舞い上げられて人工的なホワイトアウト状態になります。 事前にポイント付近をみんなで踏み固めておくのですが、斜面や這い松の近くなどは固めようもありません。(特に風下側の吹き溜まりや雪庇には、フカフカの積雪が有るけど手が出せません)

ヘリは頭上にある程度降下してきて、一旦静止してしばらく雪を吹き飛ばして舞い上がりを落ち着かせてから吊り上げてくれるのですが、準備が整うまで爆音轟く暴風のホワイトアウトの中で耐えねばならないのです。せいぜい数分間なのですが、その間を強風と冷たさに耐えるために目出帽とゴーグル・サングラスを装備して、ヤッケのファスナー全閉・フードも出来る限り絞り込みます。

ちなみに他の冬山の救助現場で、金属製の腕時計とベルトを着けてヤッケと手袋で取り合えず隠していたのですが、ダウンウオッシュの強冷風で冷やされて手首が千切れそうに痛くなった経験があります。(こんな時には樹脂製のものがいいのですが、大人な男は葬儀・式典等々に出ることも多くて・・・)

なにより、ヘリの機内からホイストを操作してくれるクルーから我々が雪煙で見えず、吊り上げられる隊員も手探りでフックをハーネスに装着する様なことは絶体避けなばなりません。

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