登山道情報!登山道(下の廊下・下半)
2019-09-15
この記事の URL : http://azohara.niikawa.com/news/2019/09/n20190915c.html
2019-09-15
この記事の URL : http://azohara.niikawa.com/news/2019/09/n20190915c.html
2019-09-15
下半部分(黒部別山谷~仙人谷ダム間)については、まだまだ未整備の個所が沢山残されています。
この間の、整備資材搬送ヘリコプターの予定は18日とのことです。
昨年デポしてあった資材も有りますが、完全に整備するには足りないとのことです。
写真は「白竜峡」核心部上部ですが、不安定な浮石が溜まったままで、手摺ロープは切れていたり、テンションが掛ってパンパンに張ったままとなっており触れるのも怖いくらいだったそうです。
この記事の URL : http://azohara.niikawa.com/news/2019/09/n20190915b.html
2019-09-15
昨日、王子が「下の廊下」を通して見て来てくれました。一般の方は絶対に通行しないで下さい!
「新越沢」 出合の残雪の写真ですが、冷え込みがきつくなって来たので融けてくれません。作業に通うには高巻きをして通過していますが、一般の方々には「どうぞ」とは言えるルートではありません。
もう一週間くらいで、迂回ルートが作れそうです。
上半部分(黒部ダム~黒部別山谷間)については、桟道の改修・補強・手すり番線の張り込み等の作業を来週中には、ほぼ終わらせることが出来そうだと大仏から連絡が入りました。
この記事の URL : http://azohara.niikawa.com/news/2019/09/n20190915a.html
2019-09-10
「下の廊下」の整備は、今週末までには終わりません!
壊された桟道・歩道に溜まった不安定な浮石・切断された手すり番線・大ヘツリのスノーブロックの高巻き等々、一般登山者の方に安全に通行してもらえるまでには至っておりません。
「ならば、何時から歩けるのか?」との質問を受けるのですが、上半・下半と施工業者が違いペース・施工箇所等、なにより天気回りで大きく変わって来るのでハッキリとは言えないのです。
昨日も「ホームペジを見ても分からないから」「ホームページを見ながら」との電話が有りましたが、何か変化が有ったり通行出来る様になれば、このページに直ぐに載せておりますので小まめにチェツクして頂くしかありません。(最近、電話の掛って来る数が半端ありませんので、このような電話は大変困るのです)
自分の予定・計画が大切なのも分かりますが、状況に変化が無い時には書き様も有りません。
事故防止に繋がればと、幕間に昔の話等を書いていたのですが、
○混乱する方がおられる
○問い合わせの電話を減らすことに繋がる
○悪気は無いのでしょうが「ボヤキブログ」みたいなことを予約電話で言われる方もおられて(去年もそんな事言って泊まりに来た人が居ましたが、これでもオブラートに包んで優しく書いているんですけど・・・だからそう読めるのかな~?色・感触・表情等々リアルに書くと亡くなった方に不敬だし、いわゆる嫌悪の情をいだかせない様にしているのだけど)
「登山情報」も「昔話し」も、サービスと思って時間を割いて書いて来ましたが、分かり辛いという意見が有るのであれば、本末転倒です。ましてやボヤキと言われるようでは!
明日から「下の廊下」が開通するまでは純粋な登山道情報?のみを流すことにします。(N隊員の連載は中断しますので、N隊員ファンの方にはゴメンナサイ)
「仙人谷」ルート!
仙人温泉上部20分の、二又に残っていた雪渓が上手に崩れてくれたので迂回する必要が無くなりました。
「剣沢本谷と長次郎谷出合の雪渓の穴」
現在は、雪渓に空いた穴を迂回するルートを取っていますが、数日後には剣沢本谷右岸の岩場に足場を整備してフイックスロープを張るそうで、整備が終われば怖い迂回ルートを使わずに歩けるようになるとのことです。
(現在も本谷右岸にはロープがフイックスしてあるそうですが、足場が滑りそうな岩場なので怖がりさんには無理かもとのことです)
※その他
10月19日も、宿泊予約がイッパイになりましたので予約は御容赦下さい。
最近、消灯時間の21時を過ぎてから電話が掛かって来ております。前にも書きましたが、就寝しておられるお客さんに大変な迷惑になりますので遅い時間の電話は勘弁して下さい!
この記事の URL : http://azohara.niikawa.com/news/2019/09/n20190910a.html
2019-09-09
下界の警察署勤務をしていたから、秋口だったと思いますが、剱岳長次郎谷で遭難発生。
私とN隊員は、上市町の臨時ヘリポートから初代県警ヘリコプター「つるぎ」(ベル製206ロングレンジャー)で現場に向かう事に。
操縦士・副操縦士の二人が前部座席で操縦してくれて、機体を軽くするのに後部室は無人で飛来して来ます。我々は乗り慣れたってほどではありませんが、何度も搭乗した経験はあります。何時もの様に、サイドのスライドドアから搭乗して離陸。
剱岳の登山口の上市町からは、馬場島~早月尾根~頂上~長次郎谷出合までは10分余りのフライトです。
ザックが大きくて、床に置いて押えなければならないので座席に座らずに向かったのでした。
離陸して数分経ったところで、突然「ガラガラーッ」乗り込んだ際にロックしたはずのスライドドアが全開したのです。
「ヒヤッ」座席にしがみ付きながら、二人顔を見合わせて狼狽えるしかない我々です。その時、ヘリがバランスを崩したのか風に煽られたのかは分かりませんが、開いたスライドドア側に機体が若干傾いて、今まで見えていたのは山の稜線だったのに~山腹~数百メートル下の 「上市川第二ダム」 湖面へと見える景色が変わって・・・映画「ダイハード」のブルース・ウイルス的な?
パイロット達も異変に気付いていますが、前の座席からは移る事も出来ず「落ち着いて」って、インカム越しにやたら冷静なトーンでアドバイスをくれるのですが・・・我々にしてみればアタフタするばかりです。
機体の姿勢が直って景色も稜線に戻って、少しスピードも落としてくれたのか?安定したところで冷静さを取り戻して、座席とN隊員が装着していたハーネスを私が握りしめて確保したところでN隊員がスライドドアを閉めて事無きを得たのでした。
ホイスト降下時にはドアを開けてワイヤーを下げるのですから、スライドドアが開いたからと言って墜落する訳ではありませんが、怖い目に遭ったのはロックの確認を怠り、近いからと言ってシートベルトも装着せずに乗り込んだ我々のミスなのでした。(自力でフォローしたと言えば言えるのですが?フリーでの、あの高度感はかなりのモノでした、良い子は確認を怠らずに)
だからN隊員との現場は・・・。
この記事の URL : http://azohara.niikawa.com/news/2019/09/n20190909a.html
2019-09-08
続くが続くの続き。
冷蔵保存?しておいたつもりの遺体は水に浸かってしまい、温度上昇と共に痛みが進んで来ており早く下してあげないと・・・ヘリで収容してもらえないとなると背中に担いで下山する事になり、そうなると支援者の方々には多分無理だろうから「担ぐのはN隊員と二人になるかも!」って思うと流石に「マジかよ」ってなります。
何としてもヘリに連れて行ってもらわねば!
水切りもソコソコに、遺体を収納袋ごと柔軟体操の前屈の様に二つに折り曲げてコンパクトになってもらい、背負い子に括り付けて池の平小屋に向けて歩き出します。
途中まではN隊員と交代で慎重に下っていたのですが、だんだんガスが降りて来ると同時にヘリコプターが池の平小屋に到着する時間を無線で伝えて来ます。
最後は、ガスの降下と競争しながらの下りの担ぎです。ガスの切れ間からは、ヘリがホバーリングして我々が仮設ヘリポートまで降りて来るのを待ってくれているのが見えます。
フィニッシュは交代する暇など有りません、ゴアテックスの合羽ズボンがずり下がって破けようが(泣)、自分の下半身が色の付いた液(汁)まみれになろうが構っていられません。
もし今のチャンスを逃せば、この何倍もの苦難の担ぎが有るのですから汗だくの速足で下って、なんとかヘリコプターに収容してもらう事が出来たのでした。
後日、ご遺族の方から丁寧な心の底からの「ありがとう」を頂きました。(これを言ってもらえるから、頑張って来たのかも)
実はこの遭難者の支援者の方々には、「警察(国家権力)が大嫌い」な方々が混ざっていて「警察は警棒で叩きに来る存在!」と思っている人達がいたのです。
正月の遭難発生時にも、警察署に詰めかけて来て我々が捜索で小窓のコルでテントで一週間猛吹雪に閉じ込められて、命からがら下山して捜索を中止した際にも「もっと続けろ」と強く食い下がっていたとのこと。(俺達が死んでもいいんかい!)
遺体収容時に同行していた支援者も、我々の作業を探るるような微妙な空気の中での収容作業でしたが、我々は今までのいきさつには関係なく、目の前の遭難者を早く確実に家族の元に還すために、今ある装備・人員で目イッパイのことをするだけです。
色眼鏡で見ていたであろう?支援者から、我々が汗と液にまみれて合羽もズタボロで担ぐ姿を、ご遺族に報告されていた様です。
他人の為に泥を被っていれば、主義・主張・立場等を越えて信頼してもらえる!
って、思った事案だったかな~。
「そういう事案に遭遇しない」って思っている方は、目の前に目を背けたり・誰かやるだろうって遣り過していませんか?(一歩踏み出す勇気を)
裏返せば「それは我々の仕事なのか?って解った様なな理屈を並べて、少しも泥を被らない・被りたがらない、人の為に汗を流さない人間は・・・」残念に思えてしまうのは小屋主だけでしょうか?(すみません、偉そうな事言って。「自分に出来る事をしてあげたら?」ってことですから)
にしても、奴と出動すると何時も・・・なんだかな~。
この記事の URL : http://azohara.niikawa.com/news/2019/09/n20190908b.html