他人に、迷惑・心配を掛けては成りません!
2019-08-29
こんな時期に、こんなこと書いていいのか?って少し考えましたが・・・。
ヤッパリ納得いかないと言うか、日本の山はこんなものと思われては困るので! 宇奈月方面遭難対策協議会救助隊長の立場で書きます。
先日、宇奈月温泉のホテルで宿泊~朝一のトロッコ列車にて欅平~祖母谷温泉~唐松山荘の行程を一日で登る計画の韓国人ツアー22人からの強行登山予約が入ったと山岳警備隊に連絡が入りました。
出発が遅く暑い時間の長い登り! 猛暑で水場は大黒銅山まで無いはず! そもそも大人数過ぎて、どう考えても揃って届くとは考えられない! たとえコースタイム通りに歩けても到着は遅くなる! 暗くなってバテテ歩いていれば事故の元!
等々、問題が起こるのは目に見えている行程であったため山岳警備隊・唐松山荘から再三韓国に連絡を取って計画変更を進めたが聞き入れてもらえません。「遅い到着になってしまう」と、何度も丁寧に説明しても「午後6時には届くから」との一点張りだったとのこと。
更には入山前日に、宇奈月のホテルに山岳警備隊員が出向いて「せめて登山届を出してくれないか」と持参したところ「書く必要はない!」と突き返されたそうです。
案の定、唐松山荘には午後7時過ぎからバラバラに到着し始めて、最終到着は午後9時だったとのことでした。(先に届いた人間は、後ろを歩いている人間のことは「知らない・分からない」って・・・)
大きな小屋で予約してあるからって、他の宿泊者・不測の事態(予測の事態?)に待機していた救助隊員・翌早朝から働く従業員には大変迷惑な話です。
ヤッパリと言うか相変わらずと言うか、遅い夕食時に大声でのお喋りするは、就寝している客室前の廊下をドタバタと歩いて!!!(自分の立場に置きかえて考えられないのでしょうか?)
宿泊していた、他のお客さんからのクレームが翌朝半端無かったとか。
先日も少し書きましたが、アクシデントでの到着遅れは仕方ないにしても、無理な行程で再三の忠告を無視しての強行登山で回りに迷惑をかけるのは、強く非難されるべきではないでしょうか。
もう一つ言えば、そのツアーは元々は「祖母谷温泉から白馬へ向かうのに、44人宿泊できるか?」との問い合わせを5月には入れていたのに、何時まで経っても確定人数を伝えて来ず?そのうちに唐松山荘から「登って来る韓国人ツアーが有るけど、前日は祖母谷泊?」との問い合わせで・・・祖母谷温泉に連絡を入れずにコース変更していたのが発覚したものです。
祖母谷温泉は、30人も入ればいっぱいの小屋です。44人の問い合わせをされたまま放っておかれては迷惑千万な話です。(その日の他の予約を断っていたはずです)
今までもチラホラとこの手の話はありましたが、たまたま行儀の悪いガイドだったのではとウヤムヤになって来た様な気がしますが
そうではないのではと思うのは私だけでしょうか?見て見ぬ振りしたり、「ダメなものはダメ」と伝えて来なかったツケが回ってきたような気がしてなりません。(アルペンルートの高原バス内で、飲食禁止になったのも臭いのきつい物を食べてしまうマナーの悪さからとの話があります)
すべての登山者の為の公的な救助体制・すべての登山者の為の山小屋・ルールとマナーを守れる登山者の利用を前提とした国立公園管理です。
文化の違い!知らなかった!等は、業としてお客さんを集めてツアーを催行するのであれば言い訳にもなりませんし、そもそも山岳警備隊と唐松山荘から、再三申し入れをしていたのですから。 (気配りが出来てマナーもシッカリわきまえた外国の方も大勢おられるのですが)
この先の対応は、遭難対策協議会・山小屋組合・行政機関等で協議する事に成るとは思いますが、今のトゲトゲした両国で決定打となるものが果たしてあるのか???
かと言って、このままにしておいていい訳が有りません!
誰か、この文章を韓国語に翻訳して向こうの山関係者に送ってくれないかな!
この記事の URL : http://azohara.niikawa.com/news/2019/08/n20190829a.html