スピード命だけど・・・!
2019-08-04
続き!
埋まっている場所の真上のスノーブリッジは崩落した後なので真上はクリアなのですが、少し上流側から先は谷を埋め尽くしたスノーブリッジが続いて中央下部に空いたトンネルからは白い冷気が重い静寂の中をユラユラと流れ出て来ています。
遭難者を引っ張り出そうとしますが、ブロックに身体を押し潰されている状態!
上に乗ったドラム缶クラスのブロックは、ピッケルを打ち込もうが全身を使って押せどもビクともしません。
この時期の雪渓は硬いだろうと、小屋から持参して来た雑木切断用の目の粗いノコギリでブロックを切断したり、切れ込みを作ってピッケルを打ち込んで叩き割ったりしながら、痛そうな下腿に干渉しない様に徐々に小さくしてゆきました。
突然「バフッ」我々の上方の雪渓にクラックの入った音がしました。二人で目と目を合わせたと同時に「ヒェー」下方の残雪のしっかりした脇の部分にそれぞれ飛び逃げます。
その直後に「バッホーン」大きな崩壊音と共に雪渓が崩落して、その煽りで氷粒・水を伴った爆風?に吹かれて二人とも髪の毛は逆立って全身クールダウン???なーんて・・・そんな余裕など無くて、砕けたブロックがずり下がって来て作業していた場所の直前で止まってくれて、実は超肝を潰していたのでした。
その後もしばらくクラックの入る音が次々と・・・「スピード命」ですが落ち着くまでは気持ち悪くて近づけません。
続きが続く!
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